Calendar.app(標準)がうまくいかないとき|確かめる順番
Calendar.app(標準)がうまく動かないとき、多くの人は最初にアカウントを削除して追加し直します。 けれども、症状によってはそれで直らず、共有の設定まで消えて手間が増えることがあります。 この記事では、同期の遅れ以外でよく起きる不具合を5つの症状に分け、Appleが公開している手順に沿って、軽い確認から順に進める方法をまとめます。
症状を5つに分けてから動く
Appleのカレンダーの公式ガイドには、困ったときの項目として次の5つが並んでいます。
- カレンダーまたは予定を変更できない場合
- 予定が表示されない場合
- カレンダー通知を受信しない場合
- カレンダーから送信した招待を相手が受信しない場合
- iCloudのカレンダーまたは予定を削除した場合
「カレンダーがおかしい」という感覚は、ほとんどがこのどれかに当たります。 最初にどれに当たるかを決めるだけで、確認する場所が5分の1に絞れます。
判断に迷うときは、次の問いを順に当てはめてください。 予定は見えているのに直せないなら、1つ目の「変更できない」です。 予定そのものが見当たらないなら、2つ目の「表示されない」です。 予定は見えていて直せるのに、時刻になっても知らせが来ないなら、3つ目の「通知」です。 自分の画面では問題なく、相手に届いていないなら、4つ目の「招待」です。 自分の操作で消してしまったなら、5つ目の「削除」です。
アカウントの削除と追加し直しは、どの症状でも最後の手段です。 共有カレンダーの設定や、アカウントごとに決めた通知の設定を作り直すことになるため、ここで紹介する確認を終えてから検討します。
症状1: 予定を変更できない
予定を開いても時刻が変えられない、ドラッグしても動かない、という症状です。 これは故障ではなく、そのカレンダーや予定に対する権限の問題であることが大半です。 Appleのガイドは、変更できない理由を具体的に挙げています。
予定に招待されている場合は、一部の設定だけを変更できます。変更できるのは、自分の状況、予定が表示されているカレンダー、通知、そして自分の空き状況です。 出典: support.apple.com
同じページには、ほかにも次のような理由が並んでいます。
- 照会(購読)しているカレンダーの予定は変更できない。名前やカラー、通知などは変えられる
- アクセス権が閲覧のみのカレンダーは編集できない
- 誕生日カレンダーの誕生日は、カレンダーではなく連絡先で変更する
- 予定の時間帯を変えられない場合は、時間帯のサポートが無効になっている可能性がある
確認の順番は、まず予定を開いて主催者が自分かどうかを見ることです。 主催者が別の人なら、時刻の変更はその人に依頼します。 主催者が自分なのに変えられない場合は、カレンダーの一覧でそのカレンダーの名前にポインタを重ね、共有の状態を確認します。 「閲覧のみ」と表示されていれば、共有した人に編集の権限を依頼する必要があります。
症状2: 予定が表示されない
別の端末で入れた予定や、あるはずの予定が画面に出てこない症状です。 同期の遅れを疑う前に、表示の設定を確かめます。 Appleのガイドが挙げている確認項目を、手間の軽い順に並べ直すと次のとおりです。
- 予定があるカレンダーの名前の横にチェックマークが付いているか
- 「表示」メニューで「終日の予定を表示」にチェックマークが付いているか
- 辞退した予定なら、「表示」から欠席する予定を表示する設定になっているか
- 検索でその予定の名前を探して見つかるか
- 時間帯の設定によって、予定が別の日時に表示されていないか
- Macの「日付と時刻」の設定で、日付・時刻・時間帯が正しいか
特に見落としやすいのは、時間帯と辞退した予定の2つです。 海外で入れた予定や、時間帯のサポートをオンにしたまま別の時間帯を選んでいる場合、予定は消えたのではなく、数時間ずれた場所に表示されています。 辞退した予定は、既定の表示では画面から外れます。
Googleのアカウントで、自分のカレンダーは出るのに、同僚から共有されたカレンダーだけが出ない場合は、Mac側ではなくGoogle側の選択を確かめます。 Googleのヘルプによると、パソコンで「カレンダーの同期」ページを開き、表示したいカレンダーの名前をオンにして保存すると、Appleのカレンダーに同期されます。 同じヘルプには、Appleのカレンダーの「委任」ツールを使って同期していた場合は、それをオフにすると同期が動作するようになる、という注記もあります。
検索で見つかる予定なら、データは手元にあり、表示の設定の問題だと判断できます。 検索でも見つからない場合に初めて、アカウントの状態や同期を疑う段階に進みます。 この段階の確認は、同期の不具合を扱った別の手順に移ります。
症状3: 通知が来ない
予定の時刻になっても知らせが出ない症状は、原因がカレンダーの中とmacOSの設定の両方にまたがっています。 Appleのガイドが挙げる確認は6つあり、原文の見出しは次のとおりです。
通知を受信したい時間に「集中モード」がオンになっていないことを確認します。 出典: support.apple.com
6つの確認を、どこで設定するかで分けると次のようになります。
| 確認する場所 | 確認すること |
|---|---|
| カレンダーの設定の「通知」 | 通知がオフになっていないか。予定・終日の予定・誕生日の通知時刻が「なし」になっていないか |
| システム設定の「通知」 | カレンダーの通知が許可されているか |
| 集中モード | 通知を受けたい時間に集中モードがオンになっていないか |
| 予定そのもの | その予定に通知が正しく設定されているか |
| 連絡先 | メールで通知する設定なら、自分のカードのメールアドレスが正しいか |
見落としやすいのは、通知の既定の時刻がアカウントごとに設定されている点です。 iCloudの予定には通知が来るのにGoogleの予定には来ない、という場合は、カレンダーの設定の「通知」でアカウントを切り替え、Googleのアカウント側の既定が「なし」になっていないかを見ます。 この画面には、既定の通知をこのコンピュータだけで使う、という選択肢もあり、これが付いていると別の端末との設定が食い違います。
集中モードは、仕事中や就寝中の時間帯に自動でオンになるように組んでいることがあります。 朝9時の会議の通知が来ない場合、就寝の集中モードが9時まで続く設定になっていないかを確認します。
出発時刻の通知だけが来ない場合
予定の時刻の通知は来るのに、「そろそろ出発」という通知が来ない場合は、別の条件を見ます。 Appleのガイドでは、出発時刻の通知は、予定の情報ウインドウに地図が含まれている場合に設定されると説明されています。 場所をリストから選ばずに入力した文字をそのまま使うと、地図が表示されないことがあり、その予定には出発時刻の通知が付きません。
ほかに、次の3つの決まりがあります。
- Macの現在地を判断するため、「プライバシーとセキュリティ」設定で位置情報サービスがオンになっている必要がある
- 目的地に着くまで3時間以上かかる予定では、出発時刻の通知は送られない
- カレンダーの「通知」設定で、すべての予定の出発時刻の通知をまとめてオフにできる
確認の順番は、予定を開いて地図が出ているかを見るのが最初です。 地図が出ていなければ、場所を入れ直してリストから選びます。 地図が出ているのに通知が来ないなら、位置情報サービスと「通知」設定を確かめます。 なお、移動時間は場所を変えても自動では更新されないため、場所を変えた予定は移動時間も選び直します。
症状4: 送った招待が相手に届かない
自分のカレンダーには出席者が並んでいるのに、相手から「招待が来ていない」と言われる症状です。 Appleのガイドは、次の順で確認するよう案内しています。
- 連絡先の自分のカードに、自分のメールアドレスがすべて登録されているか
- 招待したい相手それぞれにメールを送り、アカウントの設定とインターネット接続に問題がないかを確かめる
- 自分と相手の両方のインターネット接続に問題がないか
- 予定や共有カレンダーを変更した場合は、カレンダーを更新する
- 共有カレンダーの場合は、カレンダーの設定の「アカウント」でアカウント情報が正しいか
最初の項目が特に大事です。 仕事用と個人用など複数のアドレスを持っていて、連絡先のカードに片方しか登録していないと、登録していないほうのアドレスから出した招待で、アプリが自分を主催者として認識しない場合があります。 この状態では、症状1の「変更できない」も同時に起きることがあります。
2つ目の、相手にメールを1通送る確認は地味ですが効果があります。 メールが届けば、アドレスの打ち間違いやアカウントの問題ではないと切り分けられます。 届かなければ、カレンダーではなくメールの側の問題です。
症状5: iCloudの予定を消してしまった
誤ってカレンダーごと削除してしまった、という症状です。 iCloudのカレンダーであれば、Appleのガイドによると、iCloud.comの設定から、自動で保管されている以前の版に戻せます。 戻すときは、いまの版がまず保管されるため、戻したあとで考え直すこともできます。
ただし注意点があります。 共有しているカレンダーやリマインダーのリストがある場合、復元すると共有の情報がすべて削除され、共有し直す必要があります。 家族や同僚と共有しているカレンダーが多い人は、復元の前に、誰とどのカレンダーを共有していたかを書き出しておくと、戻したあとの作業が早く終わります。
また、この方法はiCloudのカレンダーに限られます。 Googleのアカウントの予定を消してしまった場合は、Google側の手順を確認することになります。 どのアカウントの予定を消したのかを、カレンダーの一覧のアカウントの見出しで先に確かめてください。
5つに当てはまらないときと、削除の前に試すこと
5つの症状のどれにも当てはまらない困りごととして、知らない相手からカレンダーの招待が届き続けるケースがあります。 Appleのガイドによると、不明な差出人から受け取った予定は、予定をダブルクリックして「迷惑参加依頼を報告」をクリックし、「スパムを削除して報告」を選ぶと、差出人に知られずに削除できます。 出欠の返事をせずに片付けられるので、見覚えのない招待はこの方法で処理し、カレンダーの画面から消しておきます。
アカウントの削除を考える前に、もう2つ軽い手があります。 1つ目は「表示」メニューの「カレンダーを更新」です。 共有や照会しているカレンダーの名前の横に警告の記号が出ている場合、Appleのガイドはカレンダーのアカウントに接続できなかったことを示すと説明しています。 インターネット接続を確かめてから更新をやり直し、カレンダーが削除や移動をされていないかも確認します。
2つ目は、アカウントを削除せずに一時停止する方法です。 「カレンダー」メニューの「アカウント」でアカウントを選び、「カレンダー」のチェックボックスを外すと、そのアカウントの予定がMacのカレンダーに表示されなくなります。 チェックを付け直すと、カレンダーと予定が再び表示されます。 削除と違ってアカウントの登録そのものは残るため、表示を切り替えて症状が変わるかを確かめる手段として使えます。
独自データから見えること: 直ったあとに残る詰まり
5つの症状のうち、症状1と症状4は、アプリの設定というより、予定を誰が持っているかという構造から起きています。 直したあとも、会議を自分で組む回数が多い人ほど、同じ種類の確認が繰り返し必要になります。 使い方では、アカウントを接続するところから、出席者の招待や会議リンクの扱いまでを順に説明しています。
症状3の通知の問題は、設定を直しても、会議と会議の間に移動がある日には別の形で残ります。 時刻どおりに通知が来ても、移動にかかる時間を見込んでいなければ間に合わないためです。 移動時間では、予定の場所から移動にかかる時間を見込み、出発のタイミングで知らせる考え方をまとめています。
不具合の切り分けに時間を取られ続けている場合は、窓口のアプリそのものを見直す段階かもしれません。 他のカレンダーとの比較では、Macで使えるカレンダーアプリを料金と機能で並べています。
よくある質問
カレンダーの不具合は、アカウントを削除して追加し直せば直りますか?
症状によっては直りますが、最初に試す方法ではありません。追加し直すと、共有カレンダーの表示やアカウントごとの通知の設定を作り直すことになります。予定が変更できない、通知が来ないといった症状の多くは、権限や表示、通知の設定で解決するため、それらを確認したあとで検討します。
Googleの予定だけ通知が来ないのはなぜですか?
カレンダーの通知の既定の時刻は、アカウントごとに設定されています。カレンダーの設定の「通知」でアカウントをGoogleに切り替え、予定や終日の予定の通知時刻が「なし」になっていないかを確認してください。あわせて、システム設定の「通知」でカレンダーの通知が許可されているかも確かめます。
予定が数時間ずれて表示されます。何を確認すればよいですか?
時間帯の設定を確認します。カレンダーの時間帯のサポートがオンで、ツールバーで別の時間帯が選ばれていると、すべての予定がその時間帯で表示されます。あわせて、Macの「日付と時刻」の設定で時間帯が正しいかも見てください。
iCloudのカレンダーを元に戻すと、共有していた相手はどうなりますか?
Appleのガイドによると、復元すると共有の情報はすべて削除されるため、カレンダーを共有し直す必要があります。復元の前に、どのカレンダーを誰と共有していたかを書き出しておくと、戻したあとの作業を短くできます。