BusyCalの選び方|買い方より先に確かめる6つの条件

BusyCalの選び方で迷う人の多くは、どこで買うと安いかから考え始めます。けれども、BusyCalが自分に合うかどうかは、値段より先に「どのカレンダーをつなぐか」「何台のMacと何人で使うか」でほぼ決まります。条件が合わないまま買うと、安く買えても使えない部分が残ります。

この記事では、BusyCalを選ぶ前に確かめる6つの条件を順に並べ、それぞれで開発元の資料のどこを読めばよいかを示します。最後に、条件と買い方の組み合わせを表にまとめます。

BusyCalの選び方が複雑になった理由

BusyCalには入手の方法が3つあります。開発元の直販、Mac App Store、月額制のSetappです。中身は同じアプリですが、支払いの形と、更新の受け取り方が違います。

直販は買い切りのライセンスで、購入日から18か月分の更新が含まれます。開発元の説明によれば、BusyCalは1から3までの版がそれぞれ有償のアップグレードでした。現在は版の番号で区切らず、1つのアプリを更新し続け、更新を受けられる期間を18か月と決めています。期間が過ぎた後の更新は任意で、既存の利用者は20〜40%の割引で更新できます。

Mac App Storeでは定期購入のみです。日本のストアでは月額800円、年額6,000円などのアプリ内課金が並び、基本的な機能だけの無料版と、14日間の試用も用意されています。Setappは他の多くのアプリとまとめた月額制で、月14.99ドルからです。

However, BusyCal and BusyContacts are available via subscription-only from the Mac App Store, since App Store does not support optional upgrade pricing. 出典: busymac.com

運営については、現在はBeehive Innovations FZEがBusy Appsの権利を持ち、App Storeの販売者名はBusy Apps FZEです。提供の終了や新規受付の停止は、2026年9月の時点で案内されていません。

条件1:つなぐアカウントの種類

最初に確かめるのは、自分の予定がどこに保存されているかです。BusyCalはmacOSのシステム設定に登録済みのアカウントを自動では読み込みません。BusyCalの設定の「アカウント」で、アカウントごとに登録し直します。

  • Googleカレンダー。登録の途中でGoogleが権限の一覧を示し、すべてを許可しないと同期できません。社内の規則で権限を絞る必要がある人は、ここで引っかかります
  • iCloud。Appleの仕組み上、App用パスワードを発行して入力します。ログインに使うのは主のメールアドレスで、別名のアドレスは使えません
  • Microsoft 365。新しいMicrosoft Graph接続が用意されています。組織によっては管理者の同意が必要で、その場合は情報システムの担当者に許可を依頼します
  • 古いExchange接続。BusyCalの資料では、Exchange OnlineのEWSは2026年10月1日から遮断が始まり、2027年4月1日に停止すると案内されています

同じ種類のアカウントを複数登録できるので、仕事と個人のGoogleアカウントを並べて表示することはできます。一方、macOS標準のカレンダーを経由した接続は読み取り専用の回避策とされ、予定の編集や招待への返信はできません。会社の方針でアカウントを直接登録できない場合、この点が選ぶかどうかの分かれ目になります。

条件2:Macの台数と使う人数

次に、何台のMacで、何人が使うかを数えます。直販の個人ライセンスは、1人の利用者が最大5台の自分のMacで使える設計です。家庭で使う場合もこの範囲に入ります。

事務所や部署で使うなら、台数分をまとめて買う複数ユーザーのライセンスになります。開発元はまとめ買いの割引を公開しており、2〜4本で10%、5〜9本で20%、10〜49本で25%引きです。学校の教職員と学生には20%の割引があり、メールで申し込みます。

App Store版は定期購入1つで家族全員を対象にできると案内されています。家族の人数が多い家庭では、この形のほうが数え方が単純になります。

条件3:iPhoneで何を見るか

Macだけで完結するのか、iPhoneでも同じ見た目で使いたいのかで、必要な買い物が変わります。

BusyCalは、MacとiPhoneの間をクラウドのサービス経由でしか同期しません。iCloud、Google、Exchange、CalDAVのいずれかに予定を置いていれば、iPhoneの標準のカレンダーでそのまま見られます。一方、Macの中だけにある「このMac内」のカレンダーはiPhoneに出ません。

iPhoneでもBusyCalの画面で使いたいなら、iOS版を別に買います。直販のページによれば、iOS版はApp Storeでの9.99ドルの買い切りで、iPhone、iPad、Apple Watchに対応し、ファミリー共有にも対応しています。Mac版の直販ライセンスにはiOS版は含まれません。

iPhoneの標準のカレンダーで見る場合にも、2つの落とし穴があります。1つ目は、Googleで他の人から共有されたカレンダーです。Googleの同期設定で表示するカレンダーを選んでおかないと、iPhoneには出てきません。これはGoogle側の既定の動きで、BusyCalの設定では変えられません。2つ目はタスクです。Google経由で同期されるタスクはタイトル、期日、メモの3つだけで、期日の時刻、繰り返し、通知、優先度はBusyCal同士の拡張同期でしか保たれません。タスクもiPhoneで細かく管理したい人は、iOS版を含めて検討する必要があります。

条件4:日本語で予定を入れるか

文で予定を入れる機能を目当てに選ぶなら、言語の対応を確かめます。BusyCalの公式サイトでは、文での入力の対応言語として英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、オランダ語、中国語(簡体字)、韓国語が挙げられています。

一方、Mac App Storeの更新履歴には、クイック入力に日本語の対応を加えたと記載されています。公式サイトの一覧と更新履歴で時期のずれがあるため、手元の版で日本語の文を実際に入れて確かめるのが確実です。「明日15時 歯医者」「毎週月曜 定例」のように、ふだん使う書き方で試してください。英語で入力するなら、「alarm 15m」で通知、「[45m]」で予定の長さを指定するといった書き方が資料に載っています。

条件5:何年使うつもりか

最後の条件は期間です。直販のライセンスは期限の無い買い切りで、更新をやめても最後に受け取った版を使い続けられます。ただし開発元は、macOSの毎年の更新や、iCloud、Google、Exchangeの仕様変更によって、古い版が動かなくなる可能性があると明記しています。

つまり、買い切りでも「一度払えば永久に今のまま動く」わけではありません。3年以上使うつもりなら、途中で1回か2回の更新を見込んでおくと、後で慌てずに済みます。直販の動作環境はmacOS 12.0以降で、購入から30日以内なら返金を依頼できます。

条件6:他の人と予定を共有するか

家族や同僚とカレンダーを共有するなら、共有の仕組みが予定の保存先で決まる点を押さえておきます。BusyCalはiCloudとGoogleを同時に同期できますが、iCloudのカレンダーをGoogleへ、GoogleのカレンダーをiCloudへ移すことはできません。Googleの利用者と共有するカレンダーはGoogleに、iCloudの利用者と共有するカレンダーはiCloudに置く必要があります。

  • Google。共有の設定はブラウザのGoogleカレンダーで行います。権限は、変更と共有の管理まで任せる、予定の変更を任せる、予定の詳細を見せる、空き時間だけを見せる、の4段階です
  • Microsoft 365とExchange。BusyCalの画面から共有でき、空き時間だけ、読み取りのみ、読み取りと作成、読み取りと書き込み、代理人などの段階を選べます。代理人は本人に代わって会議の招待に返信できます。2つ目以降のカレンダーを共有するには、主のカレンダーも少なくとも空き時間の閲覧で共有する必要があります
  • iCloud。共有の設定はiCloudのサイトで行い、BusyCalは次の同期でその変更を取り込みます
  • LAN。クラウドを通さずに事務所の中だけで共有できます。この方法は、共有する全員がBusyCalを使っていることが前提です

複数の人が同じカレンダーを編集する場合は、共有カレンダーの予定を変更する前に確認を出す設定と、他の人の変更を受信トレイに通知する設定を有効にしておくと、知らないうちに予定が動いていたという事態を防げます。

14日間の試用で確かめる順番

試用期間は、条件を一つずつ確かめるために使うと無駄がありません。何となく使って終わると、最後は値段だけで決めることになります。

初日に、実際に使うアカウントをすべて登録します。会社のMicrosoft 365で管理者の同意が必要だと分かれば、それが試用で得られる最も大事な情報です。支払いの後ではなく、初日に分かることに意味があります。

2日目から5日目は、ふだんの書き方で予定を入れます。日本語の文での入力を確かめ、場所の入った予定で移動時間の計算が期待どおりかを見ます。

1週目の終わりまでに、会議が詰まった日を少なくとも1日含めます。通知が重なる、同じ招待が2つのアカウントに届く、といった問題は、予定の少ない日には出てきません。

最後の数日で、iPhoneの標準のカレンダーに予定が出ているかを確かめ、iOS版が必要かを判断します。そのうえでMacの台数と人数を数え直し、次の表で買い方を選びます。

条件と買い方の組み合わせ

ここまでの条件を、3つの買い方に当てはめると次のようになります。

条件 直販 Mac App Store Setapp
支払いの形 49.99ドルの買い切り、18か月の更新込み 月額または年額の定期購入 他のアプリとまとめた月額制
複数のMac 個人は1人で5台まで 定期購入で家族を対象 Setappの契約に従う
事務所での利用 複数ユーザーのライセンス、まとめ買い割引 個人向けの形 個人向けの形
試用 14日間の無料試用 無料版と14日間の試用 Setappの7日間の無料期間
やめたとき 最後の版を使い続けられる 有料の機能が使えなくなる アプリが使えなくなる

表の最後の行が、選び方の要点です。やめた後にも手元に何かを残したいなら直販、使う期間が読めないなら定期購入、他にもSetappのアプリを使うならSetappという分け方になります。

条件を満たしたうえで見る2つの軸

6つの条件を満たしても、日々の予定が回るかどうかは別の話です。予定が埋まっている人ほど、時間を落としているのは入力の手間と、予定の間の移動です。

入力については、Mac用のカレンダーアプリの中に話し言葉と音声で予定を入れられるものがあります。機能の範囲はできることに、入力の流れは予定の入れ方にまとめています。移動をどう予定に組み込むかは移動時間で説明しています。

BusyCalと並べて検討したい場合は他のカレンダーとの比較で違いを表で確認でき、料金は購入に、細かな疑問はよくある質問に載せています。条件に印を付けた紙を横に置いて読むと、比べる項目がぶれません。

よくある質問

BusyCalは直販とApp Storeのどちらで買うのがよいですか?

やめた後も手元に使える版を残したいなら直販の買い切り、使う期間が読めないならApp Storeの定期購入が向いています。直販は49.99ドルで18か月分の更新が付き、更新は任意です。App Store版は月額か年額の支払いで、無料版と14日間の試用があります。

仕事用と個人用のGoogleアカウントを両方表示できますか?

できます。BusyCalは同じ種類のアカウントを複数登録でき、設定のアカウント画面でGoogleアカウントを1つずつ追加すれば並べて表示されます。登録の際は、Googleが示す権限をすべて許可する必要があります。一部の権限を外すと同期できません。

Mac版を買えばiPhoneでもBusyCalが使えますか?

Mac版の直販ライセンスにiOS版は含まれません。iOS版はApp Storeで9.99ドルの買い切りとして別に販売されています。iOS版を買わなくても、予定をiCloudやGoogleに保存していれば、iPhoneの標準のカレンダーで同じ予定を見られます。

日本語の文で予定を入れられますか?

Mac App Storeの更新履歴には、クイック入力に日本語の対応を加えたと記載されています。公式サイトの対応言語の一覧にはまだ日本語が載っていないため、手元の版で試すのが確実です。14日間の試用期間中に、ふだんの書き方で数件入れて確かめてください。

記事一覧へ戻る