Apple Watchのカレンダー設定|出す予定と通知を選び直す

Apple Watchのカレンダー設定を調べる人の多くは、時計の中を探して見つからずに止まっています。予定が出てこない、逆に通知が鳴りすぎる、仕事の予定だけ出したいのに家族の予定まで並ぶ。こうした調整は、時計の画面ではなくiPhone側のアプリで行う作りになっています。

もうひとつ、探しても答えが揃わない理由があります。手首に出ているカレンダーが1種類とは限らないためです。標準のカレンダーアプリと、Googleカレンダーの時計向けアプリでは、表示できる期間も、時計上でできる操作も違います。どちらを見ているかを先に決めないと、他人の手順書がそのまま当てはまりません。

手首に出ているカレンダーは1つとは限らない

Apple Watchで予定を見る経路は、大きく2つあります。ひとつはwatchOSに最初から入っているカレンダーアプリで、iPhoneのアカウント設定に追加したカレンダーの予定がそのまま流れてきます。Appleのユーザガイドは「Apple Watchには、お使いのiPhoneのすべてのカレンダーまたは選択したカレンダーにある予定が表示されます」と説明しています。

もうひとつが、Googleカレンダーの時計向けアプリです。Googleのヘルプによれば、カレンダーはwatchOS 11以降で利用でき、スケジュールとタスクの確認、予定とタスクの通知に対応します。ヘルプには「追加した Google アカウントのカレンダーが表示されます。ただし、表示させるには、スマートフォンのカレンダー アプリでも同じカレンダーを使用している必要があります」とも書かれています。

Googleアカウントの予定を標準のカレンダーアプリに取り込んでいる場合は、両方に同じ予定が出ます。この状態が、通知が2回鳴る原因になります。逆に、Googleアカウントを標準側に追加していないと、標準のカレンダーアプリには何も出ません。時計に予定が出ないという相談の多くは、この接続の有無で説明がつきます。

どちらを主に使うかを決めるときの判断材料は、次の節の表示期間と、時計上での編集の可否です。この2つは、あとから設定で埋められる差ではありません。

設定の入口はiPhoneのApple Watch App

表示するカレンダーと通知の選択は、iPhone側から行います。Appleのユーザガイドが示す手順は次のとおりです。

iPhoneでApple Watchアプリを開きます。「マイウォッチ」をタップしてから、「カレンダー」をタップします。「通知」または「カレンダー」の下の「カスタム」をタップします。 出典: support.apple.com

「通知」と「カレンダー」は別々の設定です。既定では、時計の通知はiPhoneの設定をそのまま反映する形になっています。この状態から「カスタム」に切り替えると、特定のカレンダーだけ通知する、招待が届いたときや共有カレンダーが変更されたときだけ通知する、といった絞り込みができます。

「カレンダー」側のカスタムでは、時計に出すカレンダーそのものを選びます。仕事用と個人用でカレンダーを分けている場合、ここで仕事用だけを残せば、手首には会議だけが並びます。iPhoneの画面では両方見たいが時計では絞りたい、という使い分けができるのはこの設定があるためです。

順序としては、先に「カレンダー」で対象を絞り、それから「通知」を調整するほうが早く終わります。通知だけ絞っても、一覧には出したくない予定が並んだままになるためです。

表示できる期間が2つのアプリで大きく違う

同じ手首の上でも、見える範囲は同じではありません。

項目 標準のカレンダーアプリ Googleカレンダーの時計向けアプリ
表示できる期間 過去6週間と今後2年間 7日先まで
時計での新規作成 できる できない
必要なwatchOS 標準搭載 watchOS 11以降
表示するカレンダーの選択 Apple Watch Appでカスタム iPhoneのカレンダーアプリの表示に依存

Appleのユーザガイドは、標準アプリの表示範囲について「Apple Watchのカレンダーアプリには、過去6週間と今後2年間に予定されている予定や出席を依頼された予定が表示されます」と書いています。過去にさかのぼれるので、先週の打ち合わせがいつだったかを手首で確認できます。

Google側の制限ははっきりしています。ヘルプには「スマートウォッチでは、7 日先までの予定とタスクを確認できます。7 日間を超えた予定とタスクはスマートウォッチには表示されません」と書かれています。来月の予定を手首で確かめる使い方は、この経路では成立しません。

標準のカレンダーアプリには、表示の切り替えも用意されています。次に来る予定を出す表示のほか、リスト、日、週、月の表示があり、デジタルクラウンを回して送れます。手首で先の予定を探すときは、リストか月の表示に切り替えてから回すほうが速く目的の日に届きます。既定の表示のまま延々とスクロールして「先の予定が見られない」と判断してしまう例は少なくありません。

この差は、使い方の向き不向きに直結します。今日と明日の段取りを確認する用途なら7日で足ります。数か月先の空きを手首で見て即答する使い方なら、標準アプリ側に予定を集約しておく必要があります。

時計で予定を作れるか、直せるか

標準のカレンダーアプリでは、時計の上で予定を作れます。ユーザガイドは「Apple Watchで直接予定を作成することもできます」と述べ、タイトル、場所、日時、参加者を入力し、追加先のカレンダーを選べると説明しています。既存の予定は、選んで編集をタップすれば変更できます。削除は、繰り返しの予定であればその回だけか以降すべてかを選べます。

Googleカレンダーの時計向けアプリは、確認と通知に用途を絞っています。ヘルプは「スマートウォッチで新しい予定やタスクを作成することはできません」と明記しており、作成はウェブブラウザかiPhone側のアプリで行う前提です。

もうひとつ、どちらの経路でも編集できない予定があります。外部から購読している照会カレンダーは読み取り専用として扱われるため、時計でもiPhoneでも中身を変えられません。祝日や配信されるスポーツの日程がこれにあたります。手首で編集ボタンが出ない予定に当たったら、故障ではなくカレンダーの種類を疑うほうが早く解決します。

時計に出す前に、カレンダーの分け方を見直す

時計側の設定でできるのは、すでにあるカレンダーの中から出すものを選ぶことだけです。分け方が粗いと、選びようがありません。仕事の予定と私用の予定が同じカレンダーに入っている状態では、片方だけを手首に出す設定は作れません。

分ける粒度は、時計で絞りたい単位に合わせます。会議だけを出したいなら、会議と作業ブロックを別のカレンダーにしておく必要があります。家族と共有している予定を手首では見たくないなら、共有カレンダーを1本独立させます。iPhoneの画面では色で見分けられますが、手首の小さな画面では色の判別に頼りにくく、そもそも出さない設定のほうが確実です。

終日の予定の扱いも先に決めておきます。誕生日や記念日、祝日の照会カレンダーを時計に出していると、一覧の先頭が終日の項目で埋まり、その日の最初の会議が下に押し出されます。終日の予定を別のカレンダーにまとめておけば、時計側では外す判断ができます。

やることの扱いも経路で違います。Googleカレンダーの時計向けアプリは、予定に加えてタスクも表示します。標準の経路では、やることはカレンダーとは別のアプリで扱う形になっているため、手首の同じ画面に予定とやることを並べたい場合は、どちらの経路を主にするかがそのまま答えになります。

文字盤に出す情報を1つに絞る

アプリを開かずに済ませたい場合は、文字盤のコンプリケーションを設定します。Googleのヘルプは、用意されているコンプリケーションとして現在の日付と曜日、次の予定またはタスクの2種類を挙げています。標準のカレンダーアプリ側にも、次の予定を出す表示があります。

ここで欲張らないほうが、結果として時間の節約になります。文字盤に予定を3つ並べても、腕を上げている数秒で読めるのはせいぜい1つです。次の1件だけを出し、詳細が要るときにタップして開く形にすると、確認のたびに視線が迷いません。

同じ理由で、同じ情報を出すコンプリケーションを両方のアプリから並べる設定は避けます。次の予定が2か所に出ていても、得られる情報は増えません。

通知が鳴りすぎる、または出ないときの見る順番

通知の不具合は、原因の候補が少ないので順番に潰せます。

  • 同じ予定が2回鳴る。標準のカレンダーとGoogle側の両方に同じアカウントの予定が入っていないかを確認する。片方の通知を切る
  • 特定のカレンダーだけ鳴ってほしい。Apple Watch Appのカレンダーで「通知」をカスタムに変え、対象を絞る
  • 何も出ない。まず時計に出すカレンダーの選択を確認し、次にiPhone側でそのカレンダーが表示状態になっているかを確認する
  • 来月の予定だけ出ない。Google側の経路を使っている場合は7日の制限に当たっている

順番を守る理由は、下の階層から直すと上の設定で打ち消されるためです。iPhone側でカレンダー自体を非表示にしていると、時計側で何を選んでも出てきません。

鳴る回数と同じくらい、鳴る時刻も見直す価値があります。予定の通知を開始の10分前に揃えている人は多いのですが、移動が必要な予定では、鳴った時点ですでに遅れが確定しています。手首で気づける利点を生かすには、移動が要る予定だけ通知を早め、移動が不要な予定は直前でよい、という形に分けます。予定ごとに通知の時刻を変えられるのは、時計側ではなく予定を作る側の機能です。

通知を絞っても落ち着かない場合は、鳴っている件数そのものを数えます。1日に20回以上手首が反応する状態が続くと、本当に必要な1件も同じ扱いで流されます。カレンダーの通知だけを見直しても、他のアプリの通知が多ければ結果は変わりません。

手首の設定で解決しないこと

通知と表示を整えると、見落としは確実に減ります。ただし、予定が詰まっていること自体は手首では解決しません。通知が正しく鳴った結果として、次の会議に間に合わない事実が早く分かるだけ、という状態にもなりえます。

手を入れる先は、予定を作る側です。会議のあいだに移動が挟まる日は、移動の分を予定として置いておかないと、時計の通知が鳴った時点ではもう遅くなります。移動を含めた組み方は移動時間で扱っています。予定を入れる手数そのものを減らしたい場合は、話し言葉と音声で予定を入れられる形が使えるかどうかで所要時間が変わります。Mac側でどこまで入力を短くできるかは予定の入れ方にまとめてあります。

時計に出す前の段階で、どのカレンダーを主に置くかを決め直したいときは、標準のカレンダーと有料のアプリで何が違うのかを並べた他のカレンダーとの比較が判断の材料になります。

よくある質問

Apple Watchに特定のカレンダーだけ表示するにはどこを設定しますか?

iPhoneのApple Watch Appを開き、マイウォッチからカレンダーを選び、「カレンダー」の下のカスタムをタップします。ここで時計に出すカレンダーを選べます。通知の絞り込みは同じ画面の「通知」側にあり、別々に設定します。

Googleカレンダーの予定をApple Watchで見るにはどうしますか?

watchOS 11以降であればGoogleカレンダーの時計向けアプリが使えます。iPhoneのカレンダーアプリで同じカレンダーを表示しておく必要があります。標準のカレンダーアプリで見たい場合は、iPhoneのアカウント設定にGoogleアカウントを追加します。

来月の予定がApple Watchに出てこないのはなぜですか?

Googleカレンダーの時計向けアプリを使っている場合は、7日先までしか表示されない仕様です。標準のカレンダーアプリは過去6週間と今後2年間の予定を表示するので、先の予定を手首で確認したい場合はそちらに予定を集約します。

Apple Watchで予定を作ったり直したりできますか?

標準のカレンダーアプリでは、時計の上で予定の作成、編集、削除ができます。Googleカレンダーの時計向けアプリは確認と通知が中心で、新しい予定やタスクの作成はできません。購読している照会カレンダーの予定は、どちらの経路でも編集できません。

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