Slackのやり取りで日程調整を終わらせる|候補日の出し方
Slackで「いつにしますか」と投げたあと、返信が散って日程が決まらないまま流れていく。これはSlackが日程調整に向かないのではなく、候補の出し方が決まっていないために起きている。SlackはGoogle Calendarと繋ぐと、チャンネルの中から全員が参加できる時間を選んで招待まで送れる。ここでは連携の手順と、社外が混ざる場合の分け方、フリープランで当たる制限を順に並べる。
チャットの日程調整が流れる理由は、候補が文章の中にあること
チャットの日程調整は、候補が本文の一部として流れていくところで詰まる。「来週の火曜か水曜の午後で」と書くと、返信は「火曜は15時以降なら」「水曜は前半が埋まっています」という形で戻ってくる。書き手の頭の中では候補が3つでも、読み手には条件文として届く。集計する場所がないため、幹事役が読み返して突き合わせることになる。
人数が増えるほどこの作業は伸びる。参加者が5人なら条件の組み合わせは頭の中で追えるが、10人を超えると読み返しだけで時間が消える。必要なのは、候補を文章から切り離して、押すだけで答えられる形にすることである。Slackの中でそれを作る方法は2通りあり、カレンダーのアプリを使う方法と、外部の日程調整ツールを繋ぐ方法に分かれる。
Google Calendarを使い、以下の方法で日程調整を行えば、 相手がslackを利用していなくても調整が可能になります 。基本的な操作はOutlookも同じなので、用途に適したツールを活用してください。 出典: inside.vivitlink.com
社内だけで決まる会議か、社外が混ざる会議かで進め方は変わる。社内ならSlackの中で完結させたほうが速く、社外が混ざるなら相手をSlackに引き込まない形を選ぶことになる。
Google Calendar アプリを入れて繋ぐ手順
Slackのヘルプによると、手順は次のようになる。まずワークスペースの誰か1人がアプリを入れる必要がある。
- Slack Marketplace のGoogleカレンダーのページを開き、「Slackに追加」を押す。
- 「許可する」を押して、Google CalendarによるSlackへのアクセスを許可する。
- 案内に従って「Slackを開く」を押し、ワークスペースに戻る。
アプリが入ったあと、各自が自分のアカウントを繋ぐ。サイドバーの「エージェントとツール」を開き、左上の「App」を選び、Google Calendarを検索して開く。ホームタブの「アカウントを連携させる」を押して案内に従う。サイドバーに「エージェントとツール」が見えない場合は「ツール」タブを探す形になる。
繋いだアカウントからは、カレンダーをいくつでも追加できる。ホームタブの「カレンダーを連携させる」から、アカウントのドロップダウンで選び、追加したい数だけ繰り返す。ヘルプには、ステータスの同期をオンにできるのはメインのカレンダーだけだという注意が書かれている。仕事用のカレンダーを複数持っている人は、どれをメインにするかで在席の見え方が変わる。
Slackの中でイベントを作り、全員が空いている時間を選ぶ
日程調整に効くのはこの部分である。Google Calendarアプリのホームタブにある「イベントを作成する」から、次の順に進む。
- イベントのタイトルを入力し、招待するメンバーを検索して選ぶ。
- 招待の送信元になるカレンダーを選ぶ。
- 「利用可能時間」のドロップダウンを開き、招待した全員が参加できる時間を選ぶ。任意の時刻にしたいときは「カスタム時間を選択する」を選ぶ。
- 必要に応じて説明の欄に詳細を書く。
- 「ミーティングの共有先」にチェックを入れ、投稿するチャンネルかダイレクトメッセージを選ぶ。
- 「作成」を押す。
ここで重要なのは「利用可能時間」である。候補を人が並べるのではなく、招待した全員の空きが重なる時間帯が候補として出てくる。つまり候補づくりと突き合わせが1つの操作にまとまる。招待されたメンバーにはSlackの通知が届き、そのメッセージからでもカレンダーからでも参加の返事ができる。
社内の会議であれば、この手順だけで候補の提示と招待と返事が終わる。チャンネルに投稿する設定にしておくと、誰が返事をしていないかもその場で分かる。
ステータスの自動更新で「いま声をかけていいか」が分かる
日程調整の手前で消える時間もある。相手が会議中かどうかを確かめるために、いちいち聞く場合である。
Google Calendarアプリは、カレンダーの予定からSlackのステータスを自動で設定する。ヘルプに書かれている条件は次の通りである。
- 予定の名前に OOO または PTO が含まれていると「不在」になる。
- 予定に招待されたメンバーがいると「会議中」になる。
- 参加を承諾した予定、または「予定あり」にした予定だけがステータスに反映される。
- 予定が重複しているときは、ステータスを更新しない。
- ステータスに会議の名前は出ない。自分で設定した内容がアプリに上書きされることもない。
会議中かどうかが見えるだけで、「いま10分もらえますか」の往復が減る。日程調整そのものではないが、調整の前段で消えている時間はここに多い。
通知の細かさも設定できる。終日の予定、招待、更新、キャンセルの通知を受け取るかどうかと、リマインダーを受け取るタイミングを変えられる。会議リンクを含む予定では、開始時に参加ボタンが出る通知になり、サイドバーに出すかシステム通知にするかを選べる。共有カレンダーを使っている場合は、チャンネル単位の通知も設定できる。有料プランでは、共有のGoogleカレンダーから毎日または毎週のスケジュール通知を受け取れる。
社外が混ざるときは相手をSlackに入れない
社外の相手との日程調整では、前提が変わる。相手はそのワークスペースにいないため、Google Calendarアプリのイベント作成で候補を出しても、返事はメールの招待として戻る。
選択肢は3つある。1つ目は、Googleカレンダーの予約スケジュールを使って、空き枠のリンクを相手に送る形である。ヘルプによると、作成には個人のGoogleアカウントまたはWorkspaceアカウントとパソコンが必要で、AndroidやiPhoneのカレンダーアプリからは作成できない。一部の機能は対象のGoogle WorkspaceサブスクリプションまたはGoogle Oneメンバーシップが必要と案内されている。
2つ目は、投票型のツールで候補を並べる形である。調整さんは2006年に公開されたサービスで、ログインなしで出欠表を作り、URLを送って○△×で答えてもらう。伝助は公式サイトで、料金は一切かからず有料プランも用意していないこと、個人情報の入力なしで全機能が使えることを案内している。人数が多い会や、相手の登録を求めたくない場面に向く。
3つ目は、日程調整ツールの通知をSlackに流す形である。アイテマスは公式の料金ページで、Slackへの通知とChatworkへの通知、Webhookによる連携をフリープランから使えると案内している。調整の実務は外のツールで回し、決まった結果だけがSlackのチャンネルに落ちてくる形になる。
社外の相手には、URLを送ることを避けたい場面もある。その場合は候補日程をテキストとして書き出し、メールに貼る方法が残る。相手から見れば、ふつうに候補日が並んだ文面が届く。
フリープランで当たる2つの制限
Slackの料金ページによると、フリープランは月額0円で、メッセージ履歴は90日間、アプリは最大10個まで、外部とのやり取りは1対1のメッセージに限られる。プロは1ユーザーあたり月額1,050円(月払い)で、メッセージ履歴とアプリの連携が無制限になり、グループでの外部メッセージも使える。ビジネスプラスは月額2,160円、Enterprise+ は営業への問い合わせとなっている。
日程調整の観点で効くのは次の2点である。1つは履歴の90日間で、過去の調整のやり取りを遡れなくなる。誰がいつ何に合意したかを後から確かめる用途では、決定事項をカレンダーの予定やチャンネルのブックマークに残す運用が要る。もう1つはアプリの10個までで、Google Calendarアプリと投票用のアプリを両方入れると枠を2つ使う。すでに開発や監視のアプリが入っているワークスペースでは、この枠に当たりやすい。
よくある失敗と、避けるためのコツ
Slackでの日程調整には、繰り返し起きる失敗が4つある。
1つ目は、候補を本文で書くことである。「火曜か水曜で」は候補ではなく相談になる。日付と時刻と所要時間を、行を分けて書く。
2つ目は、締め切りを書かないことである。チャットは流れるため、返事のない人が放置される。「明日18時までに」と書くだけで回収率が変わる。
3つ目は、リアクションの絵文字で集計しようとすることである。人数が少なければ動くが、候補が4つを超えると誰がどれに押したかを数える作業が残る。押す先が増えるほど、押し忘れも増える。
4つ目は、決まった日程をカレンダーに入れないことである。Slackの中で合意しても、予定として入っていなければ二重に埋まる。イベント作成から招待まで行えば、この漏れは構造的に消える。
コツは、社内はSlackの中で完結させ、社外は外のツールに出す、という線を最初に引くことである。方法を混ぜると、どこに正しい候補があるのか分からなくなる。
もう1つのコツは、候補の数を最初から絞ることである。日付3つに時間帯2つを掛けると6行になり、票が散って最多の候補でも決め手にならない。刻み幅は30分か60分のどちらかに統一し、候補は全体で5行から8行に収める。所要時間を添えておくと、後ろに予定を持っている人が答えやすくなる。
決まった予定の後ろに残る作業
日程が決まったあとにも作業は残る。移動を見込む、前後に準備の時間を取る、二重に埋まっていないか確かめる、の3つである。ここが手作業のままだと、調整で削った時間が後ろで戻ってくる。
Mac用のカレンダーアプリの側で押さえられる部分もある。予定の場所から車と徒歩と電車の所要時間を計算して、移動の枠を直前に自動で作る考え方があり、仕組みは移動時間にまとめられている。出発すべき時刻に通知を出す形まで含めると、開始時刻の逆算を毎回する手間が消える。
チャットから予定を起こす場面が多いなら、入力の側も見ておくとよい。メールやチャットの文面を貼り付けると、日時と場所と出席者と会議リンクを抽出して下書きにする作りがある。話し言葉と音声で予定を入れられる方式も同じ考え方で、手順は予定の入れ方にある。
会議リンクの扱いも確かめておく価値がある。ZoomとGoogle MeetとTeamsとWebexを見分けて参加ボタンを出す仕組みや、予定を作るときにリンクを発行する仕組みがあり、全体像はできることに並んでいる。他のカレンダーとの機能や料金の並びは他のカレンダーとの比較、料金の考え方は購入、対応環境やデータの扱いはよくある質問で確かめられる。
道具を足す前に、1回の日程調整で何に時間を使っているかを数えると判断が速い。候補を作る時間、催促の回数、確定を伝える時間、カレンダーへ写す時間の4つを書き出せば、Slackの中で足りるのか、外のツールが要るのかはそこで決まる。
よくある質問
SlackとGoogleカレンダーを繋ぐには何が必要ですか?
まずワークスペースの誰か1人がSlack MarketplaceからGoogle Calendarアプリを追加します。そのあと各自がサイドバーの「エージェントとツール」から「App」を開き、Google Calendarのホームタブで「アカウントを連携させる」を押します。繋いだアカウントからはカレンダーをいくつでも追加できます。
Slackの中で全員が空いている時間を選べますか?
選べます。Google Calendarアプリのホームタブから「イベントを作成する」を開き、招待するメンバーを選んだあと「利用可能時間」のドロップダウンで、招待した全員が参加できる時間を選びます。任意の時刻にしたい場合は「カスタム時間を選択する」を選び、チャンネルやダイレクトメッセージに招待を投稿できます。
Slackのステータスはどんなときに自動で変わりますか?
予定の名前にOOOまたはPTOが含まれると「不在」、予定に招待されたメンバーがいると「会議中」になります。反映されるのは参加を承諾した予定と「予定あり」にした予定だけで、予定が重複しているときは更新されません。会議の名前はステータスに表示されません。
フリープランのまま日程調整に使えますか?
使えますが2つの制限があります。メッセージ履歴が90日間のため過去のやり取りを遡れなくなり、アプリは最大10個までなのでカレンダーと投票の両方を入れると枠を2つ使います。プロは1ユーザーあたり月額1,050円(月払い)で、履歴とアプリの連携が無制限になります。