GoogleカレンダーがiPhoneで共有できない|アカウントの確認

GoogleカレンダーがiPhoneで共有できないという状況は、まったく別の2つの詰まりが同じ言葉で呼ばれています。1つは「共有の設定そのものがiPhoneの画面に見つからない」という詰まり。もう1つは「相手が共有してくれたはずのカレンダーが、自分のiPhoneに出てこない」という詰まりです。前者はアプリの仕様で、ブラウザを使えばその場で終わります。後者はアカウントと表示設定の問題で、直す場所が3か所に分かれます。ここでは2つを分けて、確かめる順番と、純正のカレンダーアプリに出す方法まで整理します。

まず、どちらの詰まりなのかを切り分ける

切り分けの質問は1つです。共有したいのは自分のカレンダーか、それとも相手のカレンダーを見たいのか。

自分のカレンダーを誰かに見せたい側なら、探しているのは共有の設定画面です。iPhoneのGoogleカレンダーアプリの設定を一通り開いても、カレンダーごとの共有相手を追加する項目は出てきません。これは不具合ではなく、アプリが持っていない機能です。

相手のカレンダーを見たい側なら、原因は3つに分かれます。相手側の共有がまだ完了していないか、自分が招待を受け取って登録していないか、登録はできているのにiPhoneの表示が外れているかです。この3つは確かめる場所が違うので、上から順に潰していきます。

どちらの側でも、最初に見るのはiPhoneではなくブラウザです。ブラウザのGoogleカレンダーが正しい状態になっているかを確かめてから、iPhoneに戻るほうが早く終わります。iPhoneの画面だけを触り続けると、アプリが持っていない機能を探し続けることになります。

iPhoneのアプリからは共有の設定ができない

まず前提を確定させます。iPhone向けのGoogleカレンダーアプリには、カレンダーの共有設定を行う画面がありません。

iPhone向けのgoogleカレンダーアプリが配信されていますが、アプリ側からでは共有の設定をすることはできません。 出典: schecon.com

できるのは、既に共有されているカレンダーの表示と非表示の切り替え、色の変更、通知の設定までです。共有相手を追加する操作はブラウザ側に置かれています。iPhoneしか手元にない場合は、SafariでGoogleカレンダーを開き、パソコン向けの表示に切り替えてから操作します。画面が狭いため操作は窮屈ですが、機能自体は同じものが並びます。

同じ制約は、予定の共有とカレンダーの共有の違いにも及びます。個別の予定に相手を招待するだけなら、iPhoneのアプリで予定を開いて出席者を追加すれば済みます。カレンダーそのものを丸ごと見せる操作だけが、ブラウザ限定です。相手に「毎回招待しなくても見えるようにしてほしい」と言われている場合は、後者が必要になります。

ブラウザから共有する手順

パソコンのブラウザでGoogleカレンダーを開き、次の順に進みます。

  • 左側の一覧で共有したいカレンダーの名前にカーソルを合わせます。
  • その他のアイコンから「設定と共有」を開きます。
  • 「特定のユーザーとの共有」で「ユーザーを追加」をクリックします。
  • 相手のメールアドレス、またはGoogleグループのアドレスを入力します。
  • 「権限」の欄で与える権限を選びます。
  • 「送信」をクリックします。

送信すると相手にメール通知が届き、メール内のリンクから「カレンダーを追加」をクリックすると、相手の「他のカレンダー」の一覧に並びます。ここまで終わって初めて、相手のiPhoneのアプリにも出る状態になります。送信しただけで相手側が何も操作していないと、相手の画面には並びません。「共有したのに見えないと言われる」場合の大半がここです。

相手が招待メールを見つけられないときは、カレンダーIDを直接渡す方法もあります。同じ「設定と共有」の画面を下にたどると「カレンダーの統合」のセクションがあり、そこにカレンダーIDが表示されています。これをコピーして相手に渡し、相手側は「他のカレンダー」の横の「カレンダーに登録」をクリックしてIDを貼り付け、Enterキーを押します。メールの行き違いに左右されない分、こちらのほうが確実です。

共有されているのに、権限の段階で中身が見えていない

「カレンダーは出ているが予定の中身が見えない」という場合、詰まっているのは共有ではなく権限です。Googleカレンダーの共有権限は、Google Calendar APIのアクセス制御ルールの役割とそのまま対応していて、次の段階に分かれています。

"freeBusyReader" - Provides read access to free/busy information. "reader" - Provides read access to the calendar. Private events will appear to users with reader access, but event details will be hidden. 出典: developers.google.com

空き時間情報の閲覧に当たる段階では、相手の画面には予定の有無しか出ません。タイトルも場所も出ないため、共有が失敗しているように見えます。予定の詳細の閲覧に当たる段階に上げると、タイトルと場所と説明が見えます。相手に予定を入れてもらう必要があるなら、変更可能な段階まで上げます。

限定公開の予定だけが見えないときは、さらに細かい区別が効いています。読み書きができる段階のうち、限定公開の予定について存在だけを見せて詳細を隠す段階と、詳細まで見せる段階の2つが別に用意されています。夫婦や家族で使っていて「一部の予定だけ中身が出ない」という場合は、この段階の違いを疑います。

会社や学校のアカウントでは、管理者の設定が上限になる

職場や学校で配られたアカウントでは、個人の設定より先に組織の設定が効きます。管理者向けの資料は、組織レベルで外部共有を制限すると、利用者が個々の予定を共有するときにもその制限範囲内の情報しか共有できないと説明しています。外部共有を空き時間情報のみに制限している組織では、社外の相手には「予定あり」としか表示されません。権限を上げても変わりません。

粒度の限界もあります。同じ資料は、組織のカレンダーを一般公開で共有することはできるが、特定の外部ドメインに対してのみ限定して共有を許可することはできないと明記しています。「取引先の1社だけに見せる」という設定は用意されていないため、その用途では専用のカレンダーを1本作って個別のアドレスに共有する形になります。

共有を外したあとの遅れも押さえておきます。資料は、外部のモバイル利用者がそれまで予定を同期していた場合、制限された情報も引き続き閲覧できることがあると述べ、取り消すには該当する利用者のデバイスをワイプして再同期すると案内しています。共有を外した瞬間に相手のiPhoneから消えると考えないほうが安全です。

純正のカレンダーアプリに出したいとき

iPhoneには2つのカレンダーアプリが混在します。Googleカレンダーアプリと、iPhoneに最初から入っている純正のカレンダーアプリです。共有されたGoogleカレンダーが片方にだけ出ない、という相談はここから生まれます。

googleカレンダーの自分のアカウントの予定は同期されたのですが、googleカレンダーで共有されたほかのアカウントの予定がiphone側に表示されません。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

純正のカレンダーアプリに確実に出す方法は、共有ではなく照会を使う道です。Appleのユーザガイドは、カレンダーアプリで「カレンダーを追加」から「照会カレンダーを追加」を選び、照会する.icsファイルのURLを入力して「検索」をタップする手順を示しています。GoogleカレンダーのiCal形式のアドレスをここに入れると、純正のアプリの一覧に並びます。ただし照会したカレンダーは読み出し専用で、予定の追加や変更はできません。

表示そのものが外れている可能性も残ります。純正のカレンダーアプリでは、下部のアイコンをタップして表示したいカレンダーを選ぶ画面が開きます。ここでチェックが外れていれば、同期はできていても画面には出ません。なお同じユーザガイドは、Googleなどの一部のカレンダーアカウントでは色がサーバによって設定されると注記しています。色が変えられないのは不具合ではありません。

同期そのものが止まっているときに確かめる4か所

カレンダーが1つも更新されない場合は、共有ではなく同期が止まっています。Appleのサポート資料が挙げる最初の確認項目は次の4つです。

  • システム状況を調べて、サービスに障害や接続の問題が起きていないかを確認する。
  • iPhoneに最新のiOSが入っているかを確かめる。
  • すべての端末で同じApple Accountでサインインし、設定でカレンダーが有効になっているかを確かめる。
  • 端末の日付と時刻の設定が、現在地に対して正しく設定されているかを確認する。

4つ目は見落とされがちですが効き目が大きい項目です。日付と時刻が手動でずれていると、同期の判定そのものが狂います。Googleアカウントの同期でも同じ影響が出ます。

それでも直らないときは、iPhoneの設定からGoogleアカウントのカレンダーを一度オフにして、少し待ってからオンに戻します。オフにしている間、そのアカウントのカレンダーは端末から消えますが、データはサーバに残っています。オンに戻すと再取得が始まります。

共有が通ったあとに残る問題

共有の設定が通ると、相手の予定が自分のiPhoneに並びます。ここで多くの人が次に困るのは、並んだあとの読みにくさです。仕事のアカウント、個人のアカウント、家族と共有したカレンダーが1画面に混ざると、どの予定が自分の担当なのか判別に時間がかかります。色は変えられますが、Googleのアカウントではサーバ側で色が決まる場合があるため、手元の都合で揃えきれません。

もう1つ残るのは、空いているように見える時間に実は入れられない、という問題です。共有カレンダーは相手の予定の有無を教えてくれますが、その前後の移動は映りません。会議の直前に別の場所からの移動があれば、カレンダー上の空きは使えない空きです。

この2つは共有の設定では直りません。複数のGoogleアカウントをまとめて1画面に出し、仕事と個人で表示の組み合わせを保存して切り替える使い方はできることに一覧があります。住所から車・徒歩・電車の所要時間を計算して移動の枠を自動で作り、出発すべき時刻に知らせる仕組みは移動時間にまとめてあります。話し言葉と音声で予定を入れられる形の入力は予定の入れ方にあり、共有カレンダーへの書き込みを短くする側に効きます。

Macで使えるフル機能のカレンダーアプリを3年間の総額で並べた表は他のカレンダーとの比較、料金は購入、対応環境やデータの扱いはよくある質問にあります。

順番をもう一度まとめると、ブラウザで共有を設定し、相手が「カレンダーを追加」を押したことを確かめ、権限の段階を確認し、そのうえでiPhoneの表示を見る。この順で当たれば、iPhoneの設定画面を延々と探す必要はなくなります。

よくある質問

iPhoneのGoogleカレンダーアプリから共有の設定はできませんか?

できません。アプリにはカレンダーごとの共有相手を追加する画面がなく、表示と非表示の切り替え、色の変更、通知の設定までです。共有の設定はブラウザで行います。iPhoneしか手元にない場合は、SafariでGoogleカレンダーを開いてパソコン向けの表示に切り替えれば同じ項目が並びます。個別の予定に出席者を招待する操作だけはアプリからも行えます。

共有したのに相手の画面に出てこないのはなぜですか?

送信した時点では相手の一覧に並びません。相手が招待メールのリンクから「カレンダーを追加」をクリックする操作が必要です。メールが見つからない場合は、「設定と共有」の「カレンダーの統合」にあるカレンダーIDを渡し、相手側で「カレンダーに登録」に貼り付けてもらうと確実です。会社のアカウントでは、管理者が外部共有を制限していることもあります。

カレンダーは出るのに予定の中身が見えないのはなぜですか?

権限の段階が空き時間情報の閲覧になっているためです。この段階では予定の有無だけが表示され、タイトルも場所も出ません。予定の詳細の閲覧に当たる段階に上げると中身が見えます。一部の予定だけ中身が出ない場合は、限定公開の予定の扱いが異なる2つの段階のどちらかになっているかを確かめます。

iPhoneの純正カレンダーアプリに共有されたGoogleカレンダーを出せますか?

照会を使えば出せます。カレンダーアプリで「カレンダーを追加」から「照会カレンダーを追加」を選び、対象のカレンダーの.icsのURLを入力します。ただし照会したカレンダーは読み出し専用で、予定の追加や変更はできません。編集も必要な場合は、Googleカレンダーアプリ側で共有カレンダーを使う形になります。

記事一覧へ戻る