Googleカレンダーのメール通知|受信箱を埋めない設定

「google カレンダー メール 通知」で検索して来る人の用件は、だいたい二つに割れる。届いてほしいメールが届かない状態か、届きすぎて受信トレイが埋まる状態のどちらかだ。Googleカレンダーはこの二つを別々の仕組みで扱っており、設定する画面も違う場所にある。どちらの側から来た場合でも順番に当たれるように、仕組み、設定の置き場所、止めどころ、届かないときの確認手順を並べていく。

メール通知は二つの系統に分かれている

Googleカレンダーから飛んでくるメールを一括りに「通知」と呼んでしまうと、設定画面で迷う。カレンダー側は、予定の開始前に鳴らすものと、予定そのものが動いたことを知らせるものを、別の機能として分けて持っている。開発者向けの資料でも、この二つは最初に切り分けて説明されている。

リマインダーは、予定の開始時刻の指定された時間前にトリガーされるアラームです。通知を使用すると、カレンダーの予定の変更を確認できます。 出典: developers.google.com

この区別が分かると、受信トレイに溜まっているメールがどちらの系統から出ているかを、件名を見るだけで見分けられるようになる。開始時刻が近いことを知らせるメールはリマインダー、誰かが予定を作った、動かした、消した、出欠を返したという内容のメールは通知だ。前者はカレンダーの持ち主が自分のために鳴らしているもので、後者はカレンダーの動きを追いかけるためのものである。止めたい相手がどちらなのかを決めないまま設定画面を開くと、必要な側まで一緒に切ってしまう。

開始前に届くリマインダー

リマインダーは、いつ鳴らすかと、どの経路で届けるかの二つで決まる。経路はポップアップとメールの2種類が用意されており、メールを選んだときだけ受信トレイに入る。設定はカレンダーごとの既定と、予定ごとの上書きの二段構えになっている。カレンダーごとの既定は、そのカレンダーに入る予定すべてに当たる。個別の予定で違う鳴り方にしたいときは、その予定の側で既定を上書きする形になる。

上書きには上限がある。1つの予定に置けるリマインダーは最大5件まで、指定できる時間は開始の0分前から40320分前、つまり4週間前までだ。月単位で先の予定に前もってメールを飛ばしたい場合、4週間より前は指定できないという制約がここで効いてくる。長期の準備が必要な予定は、本番の日だけでなく準備の開始日にも別の予定を置いて、そちらにリマインダーを付ける形にした方が確実である。

予定の動きを知らせる通知

もう一方の通知は、種類が決まっている。新しい予定がカレンダーに追加されたとき、招待されている予定が主催者に変更されたとき、その予定がキャンセルされたとき、自分が作った予定に対して参加者が出欠を返したとき、そして1日の予定の一覧を朝にまとめて受け取るアジェンダの5種類である。

ここで押さえておきたいのは、この5種類の配信経路がメールだけだという点だ。開発者向けの資料に載っている対応表では、リマインダーはポップアップとメールの両方に対応しているのに対し、通知の側はポップアップに対応していない。つまり「画面に出す形に変えてメールを止める」という逃げ方が、通知の側には存在しない。受け取るか受け取らないかの二択になる。出欠の返信メールが多すぎて困っている場合、減らす手立ては受け取る設定自体を切ることだけになる。

設定は二階層にある

設定画面は、カレンダーごとの階層と、予定ごとの階層に分かれている。カレンダーごとの設定は、calendar.google.com を開いて右上の歯車から設定に入り、左側に並ぶマイカレンダーの設定から対象のカレンダー名を選ぶと出てくる。そこに、開始前のリマインダーを決める欄と、先ほどの5種類を切り替える欄が並んでいる。複数のカレンダーを使い分けている場合、この設定はカレンダー1つずつに付いているので、仕事用だけ通知を残して個人用は切るという組み方ができる。

予定ごとの設定は、予定を開いて通知の欄を直すと変えられる。注意したいのは順序の話で、カレンダーの既定を後から変えても、すでに個別に上書きされている予定には反映されない。既定を変えたのに特定の予定だけ前と同じ鳴り方をする場合は、その予定が上書きを持っていると考えるのが早い。逆に、予定を作るたびに毎回同じ時間を打ち込んでいるなら、それはカレンダーの既定を変えるべき合図である。

受信トレイを埋めないための止めどころ

全部切ってしまうと予定を落とすので、残す場所と切る場所を決めておく。実務で効きやすいのは次の順番だ。

  • 自分が主催する大人数の予定では、参加者の出欠返信の通知を切る。人数が増えるほど、この1種類だけで受信数が跳ねる
  • 朝に届くアジェンダを残し、予定ごとの開始前メールリマインダーを切る。1日1通で全体を確認する形に寄せると、経路が1本にまとまる
  • 開始前の合図を残したい場合は、メールではなくポップアップに寄せる。リマインダーはポップアップに対応しているので、受信トレイを経由させずに済む
  • 共有されているカレンダーを購読するたびに、通知はカレンダー単位で増える。使わなくなった共有カレンダーは購読を外す
  • それでも残るメールは、Gmail のフィルタでラベルに振り分けて受信トレイをスキップさせる。消すのではなく寄せておけば、後から追える

どこまで切るかは、予定を落としたときの損の大きさで決まる。取引先との打ち合わせのように落とせないものだけメールを残し、社内の定例はポップアップに任せる、という線引きが現実的である。

切った後は、1週間ほど置いてから受信トレイの中身を数え直すとよい。切ったつもりの種類が残っていれば、それは別のカレンダーから出ている。逆に必要な合図まで消えていれば、そのカレンダーだけ設定を戻す。一度で完成させようとせず、2回に分けて調整したほうが、落としてはいけない予定を取りこぼさずに済む。

複数のカレンダーと複数アカウントで増える経路

メールの本数が想像より多くなる原因の大半は、カレンダーが1つではないことにある。仕事用のアカウント、個人用のアカウント、共有されているチームのカレンダー、祝日や誕生日のように自動で入るカレンダー、外部から購読しているカレンダー。通知の設定はこのカレンダー1枚ごとに独立して付いているため、設定画面を1か所だけ直しても、他の枚数ぶんはそのまま残る。

やり方としては、まず設定画面の左側に並ぶカレンダーの一覧を上から順に見て、通知を持っているものを洗い出す。そのうえで、開始前のメールを残す価値があるのは実際に自分が動く予定が入るカレンダーだけだと割り切ると、対象はかなり絞れる。購読しているだけで自分が動かないカレンダーは、通知をすべて切っても運用上の損はほとんど出ない。

アカウントが分かれている場合は、片方のアカウントにもう一方のカレンダーを表示させているだけのことがある。この状態では、表示元のアカウント側の設定が通知を出しているので、表示している側の画面をいくら直しても止まらない。どのアカウントが送信元になっているかは、届いたメールの宛先を見れば判別できる。宛先が仕事用のアドレスなら、仕事用のアカウントの設定画面を開く。

届かないときに見る順番

メールが来ないという状態は、原因が複数の層にまたがっている。カレンダー側の設定、ブラウザの許可、OSの許可、メール側のふるい分けのどこで止まっていてもおなじ症状に見えるので、上から順に当たるほうが早い。

PCでデスクトップ通知を使う場合は、Googleカレンダーの通知設定、ブラウザにおけるcalendar.google.comの通知許可、OSの通知許可を順番に確認します。通知を受け取る時間にGoogleカレンダーをブラウザで開いているかも重要です。メール通知を設定している場合は、受信トレイだけでなく、迷惑メールフォルダやGmailのフィルタ設定も確認してください。 出典: jicoo.com

メールリマインダーに限って言えば、見る場所は四つに絞られる。そのカレンダーの既定がメールになっているか、その予定が上書きでポップアップだけになっていないか、Gmail のフィルタが受信トレイをスキップさせていないか、迷惑メールに落ちていないか。過去に一度フィルタを作ったことを忘れていて、条件が今も効いているという例は珍しくない。ブラウザやOSの許可の話は、あくまで画面に出すポップアップ側の条件であって、メールが届かない理由にはならない。ここを混ぜると切り分けが止まる。

参加者のリマインダーは主催者が決められない

社外の相手に前日のメールを出したいという要件は多いが、カレンダーの通知機能ではそこに届かない。リマインダーは、認証したユーザー本人に紐づく非公開の情報として扱われており、ユーザー間で共有されない。主催者が参加者の分のリマインダーを代わりに設定することはできず、招待された側が自分のカレンダーで自分の鳴り方を決める。

主催者の側からできるのは、予定を作ったり変えたりしたときに参加者へ通知メールを送ることだ。Google以外のメールアドレスを使っている参加者の場合、この通知メールが予定を知る唯一の経路になり、予定が相手のカレンダーへ自動で入るわけではない。相手が確実に見る形にしたいなら、予定の説明欄に集合場所や持ち物まで書き込んでおき、その状態で通知を送るのが現実的である。前日の念押しが業務上必要なら、カレンダーの機能に寄せず、メールや別の連絡手段で別途送る前提で組む。

通知を絞る前に、予定の入れ方を見直す

通知が多いという症状は、通知の設定が悪いというより、カレンダーに入っている予定の形が粗いことの裏返しでもある。開始時刻だけ入っていて中身が書かれていない予定が並んでいると、開始前のメールを見ても何をするのか分からず、結局カレンダーを開き直すことになる。そうなると通知の本数を増やす方向に手が伸びて、受信トレイがさらに埋まる。

予定を作るときの手間が軽いほど、中身まで書き切れる。Mac用のカレンダーアプリの中には、話し言葉と音声で予定を入れられるものがあり、打ち込む手数が減るぶん、場所や相手を書き込んだ状態で登録しやすい。入力のやり方の違いは予定の入れ方にまとめてある。予定の中身を書く手間を減らす話は、通知を減らす話と同じ方向を向いている。開始前のメールを見ただけで動ける予定になっていれば、通知の本数は1本で足りる。

もう一つの落としどころは移動である。開始前のメールが必要になる場面は、たいてい移動をともなう予定だ。移動時間を予定として置いておけば、開始前の通知を増やさずに済む。この考え方は移動時間で扱っている。日々の使い方全体の流れは使い方、機能の範囲はできることから追える。

Googleカレンダーと同期しつつ、通知の鳴り方だけ手元のアプリ側で持つという組み方もある。カレンダーの本体はGoogle側に置いたまま、Mac の通知センターで受けるようにすると、メールの本数は増えない。手元のアプリを併用したときに何が変わるかは他のカレンダーとの比較で並べている。費用の考え方は購入、細かい条件はよくある質問にある。

よくある質問

Googleカレンダーのメール通知は、予定ごとに違う時間を設定できますか?

できます。カレンダーごとの既定のリマインダーを、個別の予定の側で上書きする形になります。1つの予定に置けるリマインダーは最大5件まで、指定できる時間は開始の0分前から4週間前までです。既定を後から変えても、上書き済みの予定には反映されません。

出欠の返信メールが多すぎます。ポップアップに変えられますか?

変えられません。参加者の出欠返信を含む5種類の通知は、配信経路がメールだけで、ポップアップには対応していません。減らす手立ては、そのカレンダーの設定でこの通知自体を切るか、Gmail のフィルタでラベルへ振り分けて受信トレイをスキップさせるかの二つです。

参加者にも同じメール通知を届かせることはできますか?

リマインダーは本人に紐づく非公開の設定なので、主催者が参加者の分を決めることはできません。招待された側が自分のカレンダーで設定します。主催者の側からできるのは、予定を作成または変更したときに参加者へ通知メールを送ることまでです。

メールリマインダーが届きません。どこから見ればよいですか?

カレンダーの既定がメールになっているか、その予定が上書きでポップアップだけになっていないか、Gmail のフィルタで受信トレイをスキップしていないか、迷惑メールに入っていないかの順に確認します。ブラウザやOSの通知許可は画面に出す側の条件で、メールが届かない理由にはなりません。

記事一覧へ戻る