Fantasticalの代わりをMacで探すときの判断軸
fantastical 代わり mac で検索する動機は、たいてい製品への不満ではありません。更新の通知が来た、使いたかった機能が有料プランの向こう側にあると分かった、あるいは毎月払っているのに実際は標準のカレンダーと同じ使い方しかしていない、のいずれかです。この3つは原因がまったく違うので、乗り換え先も別になります。先に自分がどれなのかを決めないと、乗り換えた先で同じ金額を払い直すことになります。
有料プランで実際に買っているものを先に特定する
Fantasticalは無料で入手でき、Mac App Storeの表記ではmacOS 12.4以降で動きます。無料のままでも予定とタスクの作成、通知、日・週・月などの表示、ウィジェットは使えます。有料のFlexibits Premiumの向こう側にあるのは、2つ目以降のカレンダーセット、カレンダー内の天気、添付ファイル、メール転送からの予定作成、カレンダーのミラーリング、プッシュ同期、Apple Watch用アプリ、会議URLの自動判別、そして予約ページ機能であるOpenings・Proposals・RSVPsです。
料金は個人が月額6.99ドルまたは年額56.99ドル、最大5人の家族向けが月額10.49ドルまたは年額89.99ドルです。対象はMac・iPhone・iPad・Apple Watch・Apple Vision Pro・Windowsに及びます。
この一覧の中から1つだけ選ぶ
やるべきことは単純です。上の一覧を眺めて、自分が実際に使っている項目を1つ挙げてください。
多いのはカレンダーセットです。仕事用と個人用の束をワンクリックで切り替える機能で、これは他の有料アプリにも同等品があります。次に多いのが予約ページで、これは代わりが効きません。予約ページはカレンダーではなく別ジャンルの製品で、乗り換え先を探しても大半が別途の月額を持っています。そして意外に多いのが「1つも思い当たらない」という答えです。その場合の正解は乗り換えではなく解約で、節約はその日から始まります。
代わりになる選択肢を、置き換わる範囲で並べる
| 選択肢 | 費用 | 対応端末 | 置き換わる範囲 |
|---|---|---|---|
| 標準のカレンダー | 無料 | Mac / iPhone / iPad / Watch | 基本の表示だけ |
| Itsycal | 無料 | Mac(macOS 11以降) | メニューバーでの確認 |
| Notionカレンダー | 無料 | Mac / Windows / iPhone / Android | 1日単位の組み立て |
| Calendar 366 | 年額19.99ドル / 買い切り49.99ドル | Mac / iPhone / iPad / Watch | 本体とメニューバーの両方 |
| BusyCal | 買い切り49.99ドル / 年額39.99ドル | Mac / iPhone / iPad | 情報量の多い計画用の画面 |
表だけだと差が潰れるので、1行ずつ補足します。
- 標準のカレンダーはすでにMacに入っていて、システム設定に登録したアカウントをそのまま読みます。不満が金額だけだった人には、これが正解であることが少なくありません
- Itsycalは小さなメニューバー常駐のカレンダーです。macOS 11以降で動き、Mac標準のカレンダーと連携して予定の表示と作成、オンライン会議への参加、ISO週番号の表示、キーボード操作、URLスキームに対応します。計画用のウィンドウを持たない代わりに軽い
- NotionカレンダーはMac・Windows・iPhone・Androidで無料で使え、Googleカレンダー、Outlook、iCloudのアカウントと同期します。月ではなく1日の動きを中心に据えた作りです
- Calendar 366はVincent Miethe氏の製品で、Mac・iPhone・iPad・Apple Watchを1本で賄います。Mac側はmacOS 14.6以降。無料で入手してProを7日間試せます。Proは年額19.99ドルまたは買い切り49.99ドル、家族向けは年額29.99ドルまたは買い切り69.99ドル
- BusyCalはBusy Apps FZEの製品で、macOS 12.4以降。開発元サイトからの買い切りが49.99ドルで、Mac App Store経由は月額4.99ドルまたは年額39.99ドル、試用は14日間です。Setapp のカタログにも入っていますが、そちらはMac向けプランが月額14.99ドルから
金額が理由なら、3年で計算する
年額の差は月単位で見ると小さく感じます。3年で並べると判断しやすくなります。
Flexibits Premiumの個人プランは年額56.99ドルなので、3年で170.97ドルです。Calendar 366のProを買い切りにすると49.99ドルの1回払いで、しかもiPhoneとApple Watchまで含みます。BusyCalの買い切りも49.99ドルですが、iOS版は別扱いです。標準のカレンダーとNotionカレンダーは3年でも0円です。
ここで起きがちな失敗は、買い切りに乗り換えたあとで「有料プランを続けていた理由の機能」が無いと気づくことです。いちばん安く済むのは、使っていない契約を解約することで、そのためには値段ではなく利用実態を見る必要があります。アプリを開いて、カレンダーセットを設定したことがあるか、予約ページのリンクを人に送ったことがあるか、添付ファイルを付けたことがあるかを確かめてください。どれも無いなら乗り換え先は標準のカレンダーです。
家族で使う場合は差が跳ね上がる
世帯で考えると比較の形が変わります。Fantastical側の家族向けは最大5人で年額89.99ドル、Calendar 366のPro Familyは年額29.99ドルまたは買い切り69.99ドルです。3年で比べると269.97ドルと69.99ドルになります。家族の予定を共有することが主目的なら、ここが最大の差額です。料金の考え方は購入にも整理があります。
機能が理由なら、代わりが無いものを見分ける
金額ではなく機能が理由の場合、代替できるものとできないものがはっきり分かれます。
代替しにくい筆頭が予約ページです。空き時間を見て相手が枠を取り、その結果がカレンダーに書き戻される仕組みは、カレンダーアプリの機能というより日程調整サービスの機能です。ここを目当てに契約しているなら、乗り換えでは解決しません。
一方で、天気の表示、添付ファイル、カレンダーの束の切り替えは、買い切りの製品でも手当てできます。BusyCalはライセンスの中に天気、月齢、タグ、付箋、カレンダーセットを含みます。Calendar 366はProの中に表示の切り替え、テーマ、ウィジェットを含みます。毎月の支払いを1回の支払いに置き換えられる範囲は、ここです。
BusyCal is the most powerful, flexible, reliable calendar app for macOS. 出典: busymac.com
乗り換えで失いやすいものを先に数える
どの候補も、いいところだけを持ってくることはできません。何を手放すのかを先に知っておくと、3週間後にもう一度引っ越す羽目になりません。
失いやすい筆頭が対応端末の広さです。Flexibits PremiumはMac・iPhone・iPad・Apple Watch・Apple Vision Pro・Windowsを1つの契約でまたぎます。ここに一番近いのがCalendar 366で、Mac・iPhone・iPad・Apple Watchを1回の購入で賄います。BusyCalはMacとiOSで、iOS版は別のライセンスです。NotionカレンダーはWindowsとAndroidに届く代わりにWatch用のアプリがありません。ItsycalはMac専用、標準のカレンダーはApple製品のみです。職場がWindowsで自宅がMac、という使い方をしているなら、この時点で候補が何行か消えます。
次が動作条件です。Calendar 366はmacOS 14.6以降が必要で、Fantasticalの12.4やBusyCalの12.4、Itsycalの11より高い水準です。まだ十分に動く古いMacを使っているなら、これだけで選択肢が決まります。
そして見落とされがちなのが、身についた操作の癖です。キーボード操作、文章の解釈のされ方、既定の所要時間はどれも慣れの産物で、そのまま持ち越せません。同じ1行を打っても、片方では30分の予定になり、もう片方では60分になることがあります。設定を変えれば済む話ですが、我慢して使い続けると「乗り換えたのに使いにくい」という感想だけが残ります。最初の2週間は小さな摩擦が続く前提で、既定値を意図的に直してください。
どれを選んでも残る、移動時間の穴
ここまでのどの選択肢にも共通して、初期状態ではやってくれないことがあります。そして1週間が崩れる原因は、たいていそこにあります。
住所の入った予定があると、どのアプリも移動時間を計算し、出発すべき時刻に通知を出してくれます。Fantasticalは有料プランで予定ブロックの中に移動時間を示し、BusyCalは場所に応じた通知を出し、Calendar 366も移動時間の通知を持っています。全部が「そろそろ出てください」とは言います。
ところが、その移動を「埋まっている時間」として押さえる動きは、どれも自動では行いません。14時に1件、15時に別の場所で1件という並びは、両方とも受諾済みで画面上は何の問題もなく見えます。あいだの40分は頭の中にしかなく、水曜の午後には頭からも消えます。アプリを替えてもこれは直りません。直るのは、住所のある予定を受けたその瞬間に移動のブロックを一緒に作る運用に変えたときです。考え方は移動時間にまとめてあります。準備時間も同じで、会議前の資料作りに1時間かかるなら、その1時間が予定表に載っていなければカレンダーは実態を映していません。
1か月を無駄にしない試し方
候補を5本まとめて入れる比べ方は、ほぼ何も分かりません。どれも設定前なので、すでに自分好みに整えてある現行のアプリより使いにくく見えるからです。
手順を1週間に区切ります。候補を1本だけ選び、本番のアカウントを登録し、カレンダーの束を組み直し、既定の通知時刻と既定の所要時間を自分の実態に合わせます。そのうえで5営業日だけ、そのアプリだけを使います。判断の基準は「気持ちよさ」ではありません。作られた予定の本数が増えたか、二重予約が減ったか、移動ブロックを付けられた割合が上がったかの3つです。どれも動かなければ、詰まりの原因はアプリではありませんでした。
試用の日数も計画に入れます。開発元サイトのBusyCalが14日間、Calendar 366のProが7日間、標準のカレンダーとItsycalとNotionカレンダーには期限がありません。7日間は平日が5日しかないので、始める曜日を月曜に寄せるだけで実質の日数が変わります。各アプリの違いは他のカレンダーとの比較に、細かい疑問はよくある質問に整理してあります。
解約より先に、来週を1枚見る
いま解約するかどうかを決める前に、来週のカレンダーを開いてください。住所の入っている予定に印を付け、それぞれに移動のブロックを足します。準備が要る予定には準備の時間も足します。
その状態で1週間が収まるなら、支払いの見直しだけで話は終わります。使っていない有料プランなら解約し、標準のカレンダーに戻せば3年で170.97ドルが浮きます。収まらないなら、必要なのは表示の綺麗さでも表示形式の数でもありません。話し言葉で予定を入れられることに加えて、その予定に移動と準備が自動で並ぶところまで進めないと、来週も同じ崩れ方をします。fantastical 代わり mac の候補を絞るときは、そこまで面倒を見てくれるかどうかを最後の基準にしてください。入り口の手順は予定の入れ方と使い方、機能の全体像はできることにあります。
よくある質問
Fantasticalは無料のままでどこまで使えますか?
無料のままでも予定とタスクの作成、通知、日・週・月などの表示、ウィジェットは使えます。有料プランに入るのは、2つ目以降のカレンダーセット、天気、添付ファイル、メール転送、プッシュ同期、Apple Watch用アプリ、予約ページ機能です。金額は個人が月額6.99ドルまたは年額56.99ドルです。
完全に無料でMacのカレンダーを置き換えられますか?
表示と入力だけなら置き換えられます。標準のカレンダー、Itsycal、Notionカレンダーはいずれも無料で、それぞれ基本の表示、メニューバーでの確認、1日単位の組み立てを担います。ただし予約ページのような日程調整の機能に無料の同等品はほぼ無いため、そこを使っているなら有料の道具が必要です。
3年間でいちばん安いのはどれですか?
標準のカレンダー、Itsycal、Notionカレンダーは0円です。有料の中ではCalendar 366のProかBusyCalの買い切り49.99ドルが最も低く、個人向け有料プランの3年分170.97ドルと比べると差が出ます。家族で使うなら、Pro Familyの買い切り69.99ドルが最大の節約になります。
アプリを乗り換えると既存の予定は移動しますか?
移動しません。これらのアプリはmacOSに登録済みのアカウントを読む作りで、予定を独自の場所に囲い込みません。アプリを削除しても元のカレンダーは残ります。乗り換えで実際にかかるのはデータ移行ではなく、束の分け方や既定の通知を組み直す設定の時間です。