複数人の日程調整を無料でできるツールと、その向き不向き
複数人の日程調整を無料で片付けたいとき、探すべき道具は1種類ではありません。5人で飲み会の日を決めるのと、3人の担当者と社外の顧客1人の予定を突き合わせるのは、まったく別の作業です。前者は無料のツールで数分で終わり、後者は無料プランの制限に当たることが多くあります。
ここでは複数人の調整を3つのやり方に分け、それぞれ無料でどこまでできるのかを公式ページの表記で整理します。人数と相手が社内か社外かで、選ぶものが決まります。
複数人の調整は3つのやり方に分かれる
1つ目は出欠表型です。幹事が候補日を並べ、参加者が丸と三角とバツを入れます。集計は自動で、いちばん人が集まる日が分かります。参加者の予定を機械が読むわけではないので、各自の入力が必要です。
2つ目は投票型です。出欠表型とよく似ていますが、予約ページ型のサービスに付属する機能として提供され、票が集まったあとに主催者が1枠を確定させると、参加者全員へカレンダーの招待が飛びます。集計と確定が同じ場所で終わる点が違います。
3つ目は空き時間の突き合わせ型です。参加者のカレンダーを機械が読み、全員が空いている時間だけを候補として出します。入力の手間はゼロですが、参加者全員がそのサービスにカレンダーを接続している必要があり、無料プランでは人数に上限が付きます。
「アイテマス」は、アカウント不要・無料で利用できる日程調整ツールです。 OR条件とAND条件の設定が可能 で、複数人との日程調整が簡単に行えます。 出典: inside.vivitlink.com
3つのうち、無料で人数の制限なく使えるのは1つ目です。2つ目も無料プランに含まれる製品があります。3つ目は無料の範囲がいちばん狭くなります。
出欠表型は人数の上限がなく、相手に登録もいらない
調整さんは、ログインなしでイベントページを作れます。公式ページには2006年に誕生したと書かれており、飲み会、会議、同窓会、送別会といった集まりで長く使われてきました。パソコンとスマートフォンのどちらからでも開けます。
伝助も同じ型で、出欠は丸と三角とバツのボタンを押すだけです。参加者が入力した出欠を自動で集計し、出席できる人数を日程ごとに表示して、いちばん出席者が多い日程が目立つように表示されます。カレンダーの日付をクリックするだけで候補日の入力が終わる作りで、候補が10個あっても手間は変わりません。
料金については、伝助の公式ページに有料プランが存在しないと明記されています。会員登録の手続きも不要で、名前やメールアドレスを入力しなくても全機能を使えます。イベントページにパスワードを設定できるので、関係者以外に中身を見せたくない場面にも対応します。人数が多い集まりでは、この型がいちばん速く決まります。
予約ページ型の無料プランで複数人はどこまで動くか
社外の顧客を含む調整や、担当者が複数いる面接では、予約ページ型のサービスを使うことになります。無料プランでの範囲を並べます。
| ツール | 無料で複数人にどこまで対応するか |
|---|---|
| TimeRex | フリープランは2人までのスケジュールを考慮した調整に対応 |
| Calendly | 投票機能はすべてのプランで利用可能、最大40の候補を提示 |
| Googleカレンダーの予約スケジュール | 共同主催者の追加は対象のサブスクリプション向け |
| 調整さん・伝助 | 人数の制限なし。ただし各自が手で入力する |
TimeRexの料金ページには、複数人のスケジュールを考慮した日程調整について「フリープランでは2人までスケジュールを考慮した日程調整に対応しています」と書かれています。自分と、もう1人の同僚の空きを突き合わせる使い方までは無料です。3人以上になるとベーシックプラン以上になります。
Calendlyの投票機能は、ヘルプの対象プラン欄にすべてのプランと書かれています。候補の時間は最大40個まで選べ、参加者は自分のタイムゾーンで表示された候補に票を入れます。票を見て主催者が1枠を確定すると、参加者全員へカレンダーの招待が送られます。無料プランのイベントタイプは1つですが、投票はイベントタイプとは別の作り方になります。
Googleカレンダーの予約スケジュールは、1対1の予約を受ける形が基本です。共同主催者を追加する機能はありますが、ヘルプのプレミアム機能の比較では、予約に対する最大20人の共同主催者の追加が、対象のGoogle WorkspaceサブスクリプションまたはGoogle Oneメンバーシップ向けの機能として挙げられています。無料のまま複数人で受ける形には向きません。
人数と場面から、どれを選ぶか
判断は3つの質問で終わります。
- 参加者は社内か社外か。社外が混ざるなら、登録の要らない出欠表型か、相手が枠を選ぶ形にする
- 全員の都合を突き合わせたいのか、誰か1人が出ればよいのか。前者は出欠表型か投票型
- 参加者が全員、同じサービスにカレンダーを接続しているか。していないなら突き合わせ型は動かない
社内の会議で参加者が3人以上なら、出欠表型か投票型が早く決まります。参加者のカレンダーが全員Googleカレンダーで、同じ会社のアカウントなら、カレンダー側の機能で空き時間を見る手もあります。社外の顧客が1人だけなら、予約ページ型のフリープランで自分の空きを見せる形がいちばん手数が少なくなります。
面接のように、社外の候補者1人と社内の面接官2人以上を合わせる形は、無料プランではいちばん噛み合いません。TimeRexのフリープランは2人までなので、面接官が2人以上いると有料側に入ります。この形が毎週のように発生するなら、最初から有料プランで見積もったほうが早く落ち着きます。
無料で回すときの手順とつまずく場所
出欠表型で進めるときの手順は次の形です。
- 候補日を5個から10個ほど並べる。日付だけでなく時間帯も分ける
- URLを参加者へ一斉に送り、回答の締め切りを文面に書く
- 締め切りが来たら集計を見て決め、確定した日時を自分でカレンダーに入れる
- 参加者にはカレンダーの招待を送り、口頭の連絡だけで終わらせない
つまずくのは3つ目と4つ目です。出欠表型のサービスは、決まった日時を各自のカレンダーへ入れるところまでは面倒を見ません。集計画面で決まった気になって招待を出し忘れると、当日に来ない人が出ます。確定したら必ずカレンダーの予定として送るところまでを1つの作業として扱います。
投票型を使う場合、この最後のひと手間が自動になります。Calendlyの投票機能では、確定した時間で予約すると、主催者と参加者にカレンダーの招待が送られます。無料の範囲でここまで回るなら、出欠表型より手数が減ります。
もう1つのつまずきは、候補日の作り方です。候補を詰めて出すと、決まったあとに移動や準備の時間が取れなくなります。候補を並べる段階で、前後に余裕のある時間帯を選んでおくと、決まったあとに予定を動かす作業が発生しません。
Googleカレンダーだけで複数人の空きを見る道
参加者が全員同じ会社のGoogleアカウントを使っているなら、ツールを足さずに空き時間を突き合わせる手もあります。カレンダーを相手と共有しておけば、予定の入っている時間が重ねて見えるためです。
Googleカレンダーのヘルプは、共有相手に与える権限として5段階を挙げています。いちばん狭いのが「予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示)」で、この権限では相手はカレンダーで予定がある時間枠だけを確認でき、予定やタスクの名称や詳細は見られません。社内で空き時間を見せ合うだけなら、この権限で足ります。予定の中身を見せる必要はありません。
職場のアカウントなら、組織内のすべてのユーザーに自分のカレンダーの表示を許可する設定もあります。この場合、組織内のユーザーはカレンダーを表示して登録でき、組織外のユーザーからは見えません。ただし、共有できるかどうかは管理者が決めるため、項目が出てこないときは管理部門に確認します。
この道の限界は2つあります。1つは、社外の相手には使えないことです。もう1つは、機械が候補を出してくれるわけではなく、重ねたカレンダーを人が見て判断する作業が残ることです。参加者が3人か4人までなら、見て決めるほうが早く終わります。人数がそれ以上になると、目で追うのが難しくなり、出欠表型か投票型に切り替えたほうが確実です。
回答が早く集まる送り方
複数人の調整が長引く原因は、道具ではなく送り方にあることが多くあります。回答が集まりやすい送り方には共通点があります。
- 候補の数を絞る。多すぎると全部に目を通す気が失われる
- 回答の締め切りを文面に書く。日付と時刻まで書くほうが返ってくる
- 決め方を先に伝える。出席者がいちばん多い候補で決めると書いておく
- 催促は1回だけにし、締め切りの前日に送る
- 欠席でも入力してもらう。空欄と欠席を区別できないと集計が止まる
伝助には、出欠の登録があったときにメールで通知を受け取れる設定があります。誰が入力を終えていないかが分かるので、催促の相手を絞れます。催促の回数を減らせるかどうかは、幹事の手間に直結します。
もう1つ効くのは、候補を出す前に決めておく順番です。会場や参加人数が先に決まっているなら、候補の時間帯はそれに合わせて絞れます。逆に、日程と会場を同時に決めようとすると往復が増えます。日程だけを先に確定させ、場所はあとで決める形にすると、集計が1回で終わります。
全員の都合が合ったあとに残る仕事
複数人の調整で無料のツールを使うと、候補日を出して集計する往復は消えます。残るのは、確定した予定を自分のカレンダーへ入れ、前後の移動と準備を置き、当日までに動いた予定を調整し直す作業です。参加者が多い会議ほど、日程が動いたときの作り直しに時間がかかります。
ここに効くのは、予定を入れる側の速さです。確定した会議を1件入れるのに何回クリックしているか、移動の時間を手で作っているかどうかで、月あたりの手間は大きく変わります。話し言葉のまま書いて予定にする方法は予定の入れ方に、会議の前後へ移動と準備を自動で置く考え方は移動時間にまとめてあります。
日程が動いたときの作り直しも見落とせません。会議の参加者が多いほど、1人の都合が変わるだけで全体が崩れます。予約ページ型のサービスには、確定した予定のキャンセルや再調整に対応する仕組みがあり、TimeRexでは日程調整完了メールに記載されたキャンセル用URLから取り消すと、双方に通知が届きます。出欠表型で決めた会議は、この仕組みがないぶん、変更の連絡を人が回すことになります。変更が多い会議こそ、確定後の扱いが自動になる形を選ぶ価値があります。
もう1つ、複数人の予定を扱うときに効くのが表示です。参加者ごとのカレンダーを重ねて見られるか、仕事用と私用を切り替えて見られるかで、候補を出す速さが変わります。Mac用のカレンダーアプリが引き受ける範囲はできることに、予約ページの機能を含めた他のカレンダーとの違いは他のカレンダーとの比較に整理しています。無料で始めて足りなくなったときの費用の考え方は購入にあります。
よくある質問
複数人の日程調整を無料でできるツールはありますか?
あります。調整さんと伝助は出欠表型で、参加者の人数に制限がなく、相手のアカウント登録も不要です。伝助は公式ページで、料金はいっさいかからず有料プランも存在しないと明記しています。Calendlyの投票機能も、ヘルプの対象プラン欄にすべてのプランと書かれており、最大40の候補から票を集められます。
参加者のカレンダーを見て自動で候補を出したいときは無料でできますか?
人数が限られます。TimeRexの料金ページには、フリープランでは2人までのスケジュールを考慮した日程調整に対応すると書かれており、3人以上はベーシックプラン以上になります。参加者全員が同じサービスにカレンダーを接続している必要もあるため、社外の相手が混ざる調整ではこの方式は使えません。
出欠表型と投票型はどちらがよいですか?
参加者が社外を含む大人数なら出欠表型、確定後の招待まで自動にしたいなら投票型が向きます。出欠表型は登録が不要でスマートフォンからも入力しやすい一方、決まった日時を各自のカレンダーへ入れる作業が残ります。Calendlyの投票機能は、確定した時間で予約すると参加者全員へカレンダーの招待が送られます。
面接のように社内の複数人と社外の1人を合わせるときはどうしますか?
無料プランではもっとも噛み合わない形です。面接官が2人以上いると、TimeRexのフリープランの上限である2人を超えます。回避策としては、先に社内の面接官どうしで空き時間をそろえ、その結果を候補として社外の相手に選んでもらう二段構えにする方法があります。件数が多いなら、担当者を自動で割り当てられる有料プランを検討します。