面接の日程調整ツールを無料で使う|候補日はメール1通で決まる

面接の日程調整は、応募者と面接官の予定を突き合わせる作業そのものより、メールの往復で時間が溶けていきます。候補日を3つ挙げて送り、返信を待ち、そのあいだに面接官のカレンダーに別の会議が入り、もう一度候補を出し直す。この往復が1件あたり2往復から3往復あると、応募者が10人いれば20通から30通のやりとりが発生します。

日程調整ツールを無料で使うと、この往復を1通に縮められます。ただし「無料」の中身はツールごとに違い、面接で使う場面では途中で有料の壁に当たるものもあります。この記事では、主要なツールが無料のままどこまで使えるのか、どの条件を超えると料金が発生するのかを、それぞれの公式の料金ページに書かれている表記で並べます。読み終えたときに、自社の採用規模なら無料で足りるのか、最初から有料を見ておくべきなのかが決まる状態にします。

面接の日程調整に無料ツールが広がった理由

日程調整ツールは採用のために生まれたものではありません。商談や打ち合わせの候補日出しを自動化する道具として広がり、その仕組みがそのまま面接にも使えたため、採用の現場に入ってきました。GoogleカレンダーやMicrosoft 365のカレンダーと接続して空き時間を読み取り、空いている時間だけを並べたページのURLを相手に送る。相手が1つ選んだ時点で両方のカレンダーに予定が入り、Web会議のURLまで発行される。この流れが標準になっています。

無料プランが用意されている理由もはっきりしています。日程調整ツールは、使う本人だけでなく、URLを受け取った相手の目にも触れます。応募者が予約ページを開いてサービス名を見る流れが、そのまま宣伝になります。だから多くの製品が、1人で1対1の調整をするだけなら無料のまま使える形にしています。逆に言えば、複数の面接官の予定をまとめて見る使い方は、ほぼどの製品でも有料側に置かれています。この線引きを知っておくと、無料で始めて途中で詰まる回り道を避けられます。

採用の現場で使う場合に押さえておきたいのは、まず無料版で試してから決めるという順番です。

日程調整ツールは、複数人が参加する会議や商談など、面接以外のビジネスシーンでも活用されています。ツールによって操作方法や操作画面、機能などが少しずつ違うので、まずは無料版で試してから、使いやすいものを本格的に導入していくとよいでしょう。 出典: saiyo.employment.en-japan.com

面接で日程調整ツールを使うメリット

効果は3つの場面に分かれて出ます。

1つ目は、候補日を出す手間が消えることです。面接官のカレンダーを開いて空いている時間を探し、3つ選んで文面に書き写す作業が、URLを1本送る作業に置き換わります。応募者が10人いれば、この書き写しが10回消えます。

2つ目は、二重予約が起きなくなることです。メールで候補日を出す方式では、送ってから返信が来るまでのあいだにカレンダーが埋まる余地があります。予約ページ型のツールはページを開いた時点の空きを表示するので、先に埋まった時間は候補から消えています。確定と同時に両方のカレンダーへ予定が入り、Web会議のURLも同時に発行されます。

3つ目は、応募者の待ち時間が短くなることです。候補日の提示を待つ時間がなくなると、応募から面接までの日数が縮みます。採用の現場では、この日数が長いほど他社に決まってしまう割合が上がります。無料プランでもここは同じように効きます。

一方で、面接官が複数いる選考では効果が薄くなります。無料プランは1人の予定を見せる前提で作られているため、役員3人の空きを同時に押さえる場面では、結局メールで候補を出し合う形に戻ります。どの選考段階で使うかを決めてから導入するほうが、無駄になりません。

無料の日程調整ツールは2つの型に分かれる

無料で使えるツールは、仕組みで2つに分かれます。どちらを選ぶかで運用がまるごと変わるので、機能の一覧を見る前にここを決めたほうが早く進みます。

1つ目は出欠表型です。候補日を自分で並べたページを作り、URLを送って、参加できる日に記号を付けてもらいます。伝助と調整さんがこの型です。伝助は公式ページで、料金はいっさいかからず有料プランも存在しないと明記しています。会員登録の手続きが不要で、名前やメールアドレスを入力しなくても全機能が使えます。出欠の入力は「○」「△」「×」のボタンを押すだけで、作成したページにパスワードを設定して関係者以外に中身を見せない運用もできます。調整さんは2006年に始まったサービスで、ログインなしでページを作れて、パソコンとスマートフォンのどちらからでも開けます。法人向けの「調整さんビジネス」も別に用意されています。

2つ目は予約ページ型です。自分のカレンダーの空きを読み取って、空いている時間だけを表示したページを相手に見せます。TimeRex、Calendly、Jicooがこの型です。候補日を手で並べる作業がなくなり、二重予約も起きません。そのかわり、カレンダーとの接続が前提になるので、面接官がGoogleカレンダーかMicrosoft 365のカレンダーで予定を管理していることが条件になります。

面接の一次選考のように、応募者1人に対して面接官1人で回すなら予約ページ型が向きます。最終面接のように役員3人の予定を同時に押さえる必要があるなら、無料の予約ページ型では足りないため、出欠表型で候補を出すか有料プランを検討することになります。

無料でできる範囲を製品ごとに並べる

公式の料金ページに書かれている無料の範囲と、有料に切り替わる主な条件を並べます。

ツール 無料プランでできること 有料に切り替わる主な条件
TimeRex 日程調整カレンダー数と日程調整回数が無制限、Web会議ツール連携 3人以上の予定を考慮した調整、会議室の予約、設問項目のカスタマイズ
Calendly イベントタイプ1つ、カレンダー連携1つ、1対1の調整 複数のイベントタイプ、複数カレンダー連携、リマインダーの自動送信
Jicoo カレンダー接続3つ、予約ページ数と予約数は無制限 チームでの割り当て、決済の受け付け、監査ログの長期保持
調整さん 候補日を並べた出欠表の作成、ログイン不要 法人向けの別サービスに移る場合
伝助 全機能。有料プランは存在しない なし

TimeRexのフリープランは、日程調整カレンダーをいくつ作っても、何回調整しても無料です。面接用、カジュアル面談用、リクルーターとの面談用とページを分けても料金は変わりません。制限がかかるのは人数で、公式の料金ページには「フリープランでは2人までスケジュールを考慮した日程調整に対応しています」と書かれています。面接官1人の空きを見せて応募者に選んでもらう形なら、無料のまま運用できます。有料はベーシックが年払いで1ライセンス月額750円、月払いで900円(いずれも税抜)、プレミアムが年払いで1,250円、月払いで1,500円です。

Calendlyの無料プランは、イベントタイプが1つ、カレンダー連携が1つです。所要時間30分の一次面接だけを受け付けるなら足りますが、60分の最終面接と使い分けたくなった時点で有料側に入ります。有料はStandardが年払いで1席あたり月額10米ドル、Teamsが16米ドルです。面接官を振り分けるラウンドロビンはTeams以上の機能です。

Jicooの無料プランはIndividualという名前で、月額0円(税抜)です。予約ページの数と予約の受付数に上限がなく、カレンダーの接続は3つまでできます。有料はTeamが1ユーザー月額1,200円、Businessが1,600円(いずれも税抜)で、年払いにすると20%割引になります。新しく作った無料アカウントにはBusinessプランの14日間トライアルが付き、期間が終わると自動で無料プランへ戻る作りです。

面接で使うツールを選ぶときのポイント

料金表を横に並べるより、次の4点で絞るほうが早く決まります。

  • 面接官が何人の予定を同時に押さえるのか。1人なら無料の予約ページ型で足ります。3人以上なら出欠表型か有料プランです。
  • 応募者に会員登録をさせないで済むか。予約ページ型はどれも相手の登録が不要ですが、入力してもらう項目の数はページごとに違います。
  • 面接官が使っているカレンダーは何か。予約ページ型はGoogleカレンダーかMicrosoft 365が前提です。Apple のカレンダーだけで管理している面接官がいる場合は、対応の有無を先に確かめます。
  • 辞退や日程変更をどう受けるか。無料プランでは自動のリマインドメールが付かない製品があります。無断欠席を減らしたいなら、ここは有料の判断材料になります。

採用管理システムを既に入れている場合は、そちらに面接日程調整の機能が含まれていることもあります。日程調整ツールを別に契約する前に、手元のシステムで同じことができないかを確かめておくと、契約が二重になりません。

導入前に確かめておきたい注意点

無料で始められるからこそ、後から効いてくる点を先に潰しておきます。

まず、予約ページには自分のカレンダーの空き時間がそのまま出ます。予定のタイトルは相手に見えませんが、空いている時間帯は見えます。私用の予定をカレンダーに入れていないと、夜間や休日が空きとして応募者に表示されます。受付時間の設定を先に入れてから、URLを配ります。

次に、無料プランで接続できるカレンダーの数です。Calendlyの無料プランは1つ、Jicooの無料プランは3つです。仕事用と私用でアカウントを分けている面接官が無料プランのまま1つしか接続していないと、もう一方の予定が空きとして表示され、二重予約が起きます。

3つ目は、面接という場面での文面です。予約ページのURLだけを送ったメールは、事務的に見えます。候補日を自動で出す仕組みに切り替えても、案内文と、面接の場所やWeb会議のつなぎ方、当日の持ち物は自分で書く必要があります。ツールを入れても、ここは減りません。

4つ目は解約の扱いです。TimeRexは公式のFAQで、サービスの性質上、原則として返金はできないと明記しています。有料プランを試すときは、月払いで始めて、運用が固まってから年払いに切り替える順番のほうが安全です。

候補日を出す前に、面接官のカレンダーを整える

日程調整ツールは、カレンダーに入っている情報をそのまま読み取ります。つまり、カレンダーが実態とずれていると、ツールを入れても候補日はずれたままです。実際に往復が減らない原因は、ツールの機能ではなく、面接官のカレンダーに作業時間や移動時間が入っていないことのほうが多いです。

Mac用のカレンダーアプリでできることを見ておくと、この下準備の見通しが立ちます。予定の入れ方をまとめたページでは、話し言葉のまま打ち込んで日時を取り出す入力の手順が説明されています。移動時間の扱いを解説したページでは、会議と会議の間に移動が入る場合に、前後の時間をどう押さえるかが整理されています。面接の前後に必要な準備時間も、この考え方でカレンダーに置けます。

  • 予定の入れ方では、候補日をカレンダーに落とすときの入力方法を確かめられます。
  • 移動時間では、面接と面接の間に空ける時間の作り方が分かります。
  • できることには、Googleカレンダーと同期した状態で使える機能が一覧になっています。

他のカレンダーとの違いを先に見たい場合は、他のカレンダーとの比較に、同期の対象と入力方法の違いが並んでいます。使い始めの疑問はよくある質問にまとまっています。

無料の日程調整ツールを入れるかどうかを決める前に、面接官のカレンダーに、面接以外の予定が全部入っているかを確かめてください。作業時間、移動時間、定例会議。この3つが入っていれば、予約ページに出る空きは実際に面接に使える時間だけになり、無料プランのままでも往復は1通で終わります。入っていなければ、どのツールを選んでも候補日の出し直しは続きます。

よくある質問

面接の日程調整ツールは無料のままで運用できますか?

面接官1人の予定を見せて応募者に選んでもらう形なら、無料のままで運用できます。TimeRexのフリープランは日程調整カレンダー数と調整回数に上限がなく、伝助は有料プランそのものがありません。無料では足りなくなるのは、3人以上の面接官の予定を同時に考慮する場合と、自動のリマインドメールを送りたい場合です。

無料プランと有料プランの境目はどこにありますか?

人数と自動化の2点です。複数の面接官の空きをまとめて見る機能、面接官を順番に割り当てる機能、会議室の予約、リマインドメールの自動送信は、多くの製品で有料側に置かれています。料金はTimeRexのベーシックが年払いで1ライセンス月額750円(税抜)、Jicooのteamが1ユーザー月額1,200円(税抜)が目安になります。

応募者にアカウント登録をさせずに使えますか?

予約ページ型のツールは、URLを開いて時間を選ぶだけなので、応募者側の登録は不要です。出欠表型の伝助と調整さんも、ログインなしで出欠を入力できます。応募者に求めるのは、氏名と連絡先の入力だけに留めると、途中で離脱されにくくなります。

日程調整ツールを入れれば往復はゼロになりますか?

候補日の提示と確定の往復は1通に縮まりますが、案内文や当日の連絡は残ります。また、面接官のカレンダーに作業時間や移動時間が入っていないと、空きとして表示された時間に実際は別の作業が入っていて、確定後の変更が発生します。ツールを入れる前に、カレンダー側を実態に合わせておくことが前提になります。

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