Googleカレンダーの予約スケジュール|相手に枠を選ばせる設定

Googleカレンダーには、自分の空き時間を1枚のページとして公開し、相手が枠を選ぶと予定が入る「予約スケジュール」という機能があります。別のサービスを契約せずに、いま使っているカレンダーの中で日程調整を終わらせられるのが利点です。ここでは、使える条件、作成の手順、公開前に直しておく設定、そして他の日程調整ツールと比べたときの位置を順に整理します。

予約スケジュールが解くのは、往復そのもの

日程調整の手間は、メールを書く時間よりも、返信を待っている間に発生します。候補を3つ出した状態は、その3枠を他の用途に使えない状態に近く、相手の返事が翌日になれば、その日ぶんの予定を組めません。

これまで日程調整で何往復もやりとりした経験がある人、多いのではないでしょうか?そんな負担を一気に軽減してくれる便利な機能が「予約スケジュール」です!特に、打合せの調整が多い営業担当者の方など、活用できる場面が多いのではないかと思います! 出典: note.com

予約スケジュールは、この往復を「相手が空き枠を押す」という1動作に置き換えます。混同しやすいのがカレンダーの共有です。共有は、相手に自分のカレンダーを見せる機能で、空いている時間を相手が読み取って提案してくる形になります。予約スケジュールは、空いている枠だけを並べて、押した時点で確定させる形です。相手にカレンダーの中身を見せずに済む点も違います。

使える条件と、無料で届く範囲

始める前に確認する条件は、ヘルプに明記されています。

  • 個人のGoogleアカウント、またはWorkspaceアカウントが必要です。仕事用や学校用のアカウントについては、管理者の設定に依存します。
  • 対応するウェブブラウザが入ったパソコンが必要です。AndroidやiPhone、iPadのカレンダーアプリでは予約スケジュールを作成できません。
  • 予約スケジュールの機能の一部を使うには、対象となるGoogle WorkspaceのサブスクリプションかGoogle Oneのメンバーシップが必要です。

3つ目が、費用の境目です。予約ページを1枚作って面談の枠を埋めるところまでは追加の契約なしに届き、複数の予約ページを持つことや決済の受け取りといった機能が有料側に置かれています。また、対象となるWorkspaceアカウントでは、平日の空き時間をもとに予約ページが自動で生成され、予定が入っている時間枠は表示されない仕組みになっています。

出先のスマートフォンで作ろうとして詰まる人が多いのは、2つ目の条件のためです。作成はパソコンのブラウザ、公開後の予約の確認はスマートフォンのアプリ、という役割分担で考えると迷いません。

手順のステップ1、予約の条件を決める

パソコンでGoogleカレンダーを開き、左上の「作成」をクリックして「予約スケジュール」を選びます。左側のパネルで、次の項目を決めていきます。

  • タイトル。予約ページのリンクを知っている人全員に見えるため、社外向けの言い方にします。
  • 予約の長さ。候補から選ぶほか、「カスタム」で独自の長さを設定できます。
  • 通常の空き時間。予約を受ける曜日、時間帯、タイムゾーンを設定します。曜日ごとに時間帯を追加したり、同じ設定を他の曜日にコピーしたりできます。
  • 予約受付期間。どれくらい前から予約できるようにするか、いつまで受け付けるかを指定します。
  • 臨時の空き時間。祝日や出張の日だけ空き情報を変えます。
  • 予約済みの予定の設定。予約と予約の間に挟む準備時間、1日あたりの予約件数の上限、ゲストが他の人を招待できるかの権限を決めます。
  • カレンダー。予約に使うメインカレンダーか予備カレンダーを選び、重複を避けるために「カレンダーで空き情報を確認する」を選びます。リソースのカレンダーに予約を追加することはできません。
  • 共同主催者。名前かメールアドレスを入力します。Googleグループも追加できますが、ドメイン外のグループやユーザーは追加できません。

共同主催者については、ヘルプに注意書きがあります。既定では共同主催者の空き時間は確認されないため、そのままだと共同主催者側が二重予約になります。共同主催者のカレンダーも空き情報の確認に含める設定にしておくと、この抜けを防げます。

手順のステップ2、予約ページを整える

条件を決めて「次へ」に進むと、相手が見るページ側の設定になります。設定を終えたら「保存」で公開されます。

  • 予約ページの写真と名前。予約ページ上の見え方を確認します。写真や名前を変えるには、Googleアカウントの個人情報を更新します。予備カレンダーの場合、予約ページに写真は表示されません。
  • 場所と会議。「会議の方法と場所を選択」から、Google Meetのビデオ会議、対面会議、電話、なしまたは後で指定のいずれかを選びます。他社の会議サービスを使う場合は「なし / 後で指定」を選び、予約が入ってから予定を編集してリンクを追加します。
  • 説明。予約ページ、確認メール、予定の説明の3か所に表示されます。
  • 予約フォーム。姓、名、メールアドレスが必須項目で、「項目の追加」で質問を増やせます。スパム目的の予約を防ぐには「メール確認を必須にする」を選びます。Googleアカウントにログインしていない相手には確認コードが送られます。
  • お支払いとキャンセルに関するポリシー。Stripeアカウントとカレンダーを連携すると、予約時に支払いを求められます。
  • 予約の確認とリマインダー。リマインダーは最大5件まで送れますが、リマインダーメールの文面は編集できません。

文面を編集できない点は、事前に押さえておく価値があります。案内したい内容がある場合は、リマインダーではなく「説明」の欄に入れると、予約ページと確認メールの両方に載ります。

公開前に直しておく3つの設定

作れたページをそのまま公開すると、想定と違う埋まり方をします。原因はほぼ3つに絞られます。

1つ目は受付期間です。何時間前まで受け付けるかを決めていないと、当日の30分後に予約が入ります。移動や資料の準備が必要な種類の予約では、締切を前日までにしておくほうが安全です。

2つ目は1日あたりの上限と準備時間です。上限を決めないまま公開すると、1日に予約が並び、作業時間が残りません。準備時間を挟まないと、前の予約が終わった1分後に次が始まります。対面の予約を受けるなら、移動が入る前提で準備時間を設定します。

なお、この3つはどれも公開後に変更できます。最初から完璧に設計しようとせず、受付期間を前日締切、1日あたりの上限を少なめ、準備時間を確保した状態で公開し、埋まり方を見て緩める順番にすると、失敗の幅が小さくなります。上限を下げた状態で始めるほうが、予約を受けた側の遅刻や持ち帰り作業が減ります。

3つ目は確認先のカレンダーです。空き情報を確認するカレンダーに入れていない予定の上には、予約が入ります。仕事用と個人用のアカウントを分けている場合、片方の予定は予約スケジュールから見えません。この場合は、個人用の予定を仕事用カレンダーに空き情報として反映させておくか、手元のカレンダーアプリ側で両方を1画面にまとめて、入れ忘れを減らす形にします。

使って得られるものと、引き受けるもの

導入したあとに戻したくならないよう、両方を見ておきます。

得られるものは3つあります。1つ目、確定までの日数が短くなります。候補を出して返信を待つ工程が消えるため、社外の相手ほど差が出ます。2つ目、仮押さえが発生しません。候補を3つ提示して返事を待つ間、その枠を他に使えなかった時間が戻ります。3つ目、確定と同時に会議のリンクと確認メールが揃うので、転記の抜けと連絡漏れがなくなります。契約するサービスを増やさずに済むのも、すでにGoogleカレンダーを使っている場合の実利です。

代わりに引き受けるものも3つあります。1つ目、カレンダーを正確に保つ責任が増えます。予約ページは空いている枠を機械的に出すため、手入力を漏らした時間帯にも予約が入ります。2つ目、相手に操作をお願いする形になります。はじめての取引先や、立場が上の相手には、候補日を文章で提示したほうが収まる場面もあります。予約ページと文面での提案を、相手によって使い分けるのが現実的です。3つ目、公開する空き時間を設計する手間がかかります。制限をかけずに公開すると、朝一番と夕方の締切前に予約が並びます。

3つ目への対処が、ひとつ前に挙げた受付期間と1日あたりの上限です。この2つを決めずに公開することが、導入後に「かえって予定が詰まった」と感じる最大の原因になります。逆に言えば、設定を7か所ほど決めるだけで、往復のやりとりを丸ごと手放せる計算になります。

他の日程調整ツールと比べたときの位置

比較の軸は機能の数ではなく、「予約ページを何枚必要とするか」です。

見る点 予約スケジュール 専用の日程調整ツール
追加の契約 一部機能でWorkspaceかGoogle One プランに応じて席数課金
予約ページの枚数 プランに依存 無料プランでも1種類から
決済 Stripe連携 決済連携は有料プラン側が多い
作成できる端末 パソコンのブラウザのみ サービスにより異なる

たとえばCalendlyの公開されている料金では、無料プランはイベントの種類が1種類とカレンダー連携1つまでで、有料のStandardは1席あたり月額10ドル、チーム向けのTeamsは1席あたり月額16ドルです。すでにGoogleカレンダーで予定を管理していて、予約ページが1枚で足りるなら、予約スケジュールから始めたほうが管理するアカウントが増えません。面談と商談で長さや案内文を変えたい、担当者を順番に割り当てたいといった要件が出てきた時点が、専用ツールを検討する位置になります。

予約が埋まったあとのカレンダー側

予約スケジュールが埋めた枠は、そのまま自分のカレンダーに積まれます。ここから先の精度は、手元のカレンダー側で決まります。

効くのは3つです。1つ目、複数アカウントの予定を1つの画面で見られること。確認先の抜けによる二重予約は、画面が分かれているほど起きます。macOS向けのカレンダーアプリで何ができるかはできることに整理されています。2つ目、予約枠の前後に移動を置けること。14時の対面商談を60分の枠として置くと、その日は1時間の予定に見えますが、往復を含めれば3時間近く消えています。扱い方は移動時間にまとめてあります。

3つ目は手入力の速さです。予約ページから入る予定は自動で入りますが、電話で決まった予定や家族の用事は手で入れます。ここが面倒なままだとカレンダーに欠けが生まれ、予約スケジュールが出す空き時間が実際より多くなります。話し言葉と音声で予定を入れられる形であれば、会議室を出た直後のような場面でも取りこぼしが減ります。入力の手順は予定の入れ方に、予約ページ側とカレンダー側のどちらでどこまで足りるかは他のカレンダーとの比較に並べています。設定の細かい疑問はよくある質問を見ると早く解けます。予約ページを整えることと、埋まった予定を実行できる形に組み直すことは別の作業だと分けて考えると、どちらに手を入れるべきかが決めやすくなります。

よくある質問

予約スケジュールは無料のGoogleアカウントでも使えますか?

個人のGoogleアカウントでも作成できます。ただしヘルプには、予約スケジュールの機能の一部を使うには対象となるGoogle WorkspaceのサブスクリプションかGoogle Oneのメンバーシップが必要だと記載されています。予約ページを1枚作って面談の枠を埋めるところまでは追加の契約なしに届き、枚数を増やす、決済を受け取るといった段階で有料側の話になります。

スマートフォンから予約スケジュールを作れないのはなぜですか?

仕様です。ヘルプには、対応するウェブブラウザが入ったパソコンが必要で、AndroidやiPhone、iPadのカレンダーアプリでは予約スケジュールを作成できないと書かれています。作成はパソコンのブラウザ、公開後の予約の確認や当日の参加はスマートフォンという分担で考えると迷いません。作成後のページは相手側のスマートフォンからも予約できます。

予約スケジュールとカレンダーの共有はどう違いますか?

共有は自分のカレンダーの中身を相手に見せる機能で、相手が空き時間を読み取って候補を提案してくる形になります。予約スケジュールは空いている枠だけを1枚のページに並べ、相手が押した時点で予定を確定させる機能です。予定の名前や詳細を見せずに済むため、社外の相手に対しては予約スケジュールのほうが扱いやすくなります。

二重予約を防ぐために確認しておく設定はどれですか?

予約に使うカレンダーの指定と、「カレンダーで空き情報を確認する」の選択です。加えて共同主催者を置く場合は注意が必要で、既定では共同主催者の空き時間が確認されないとヘルプに明記されています。共同主催者のカレンダーも確認対象に含める設定にし、さらに1日あたりの上限と準備時間を決めておくと、連続予約による崩れも防げます。

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