googleカレンダーが同期されない|どこで止まっているかを見る
googleカレンダーが同期されない状態は、ひとつの不具合ではない。パソコンで入れた予定がスマートフォンに出てこない、Appleのカレンダーに繋いだのに片方だけ古い、Outlookで作った予定がいつまでも反映されない。症状は似ているが、止まっている場所が別なので、直し方も別になる。この記事では、どこで止まっているかを切り分ける順番と、設定では直らない仕様上の範囲を、公開されている資料をもとに整理する。
先に結論を置くと、確認する順番は決まっている。予定を入れたカレンダーが正しいか、端末側の同期が入っているか、繋いでいる先のアプリが何を同期する設計なのか。この3つを上から見れば、ほとんどの症状は10分以内に切り分けられる。
同期が止まる場所は3つに分かれる
同期という言葉が指す範囲が広いことが、切り分けを難しくしている。実際に動いている経路は次の3つで、症状の出方が違う。
- Googleのサーバーと、スマートフォンやタブレットのカレンダーアプリの間。片方にだけ予定が出ない
- Googleのサーバーと、AppleカレンダーやOutlookのような別のアプリの間。反映が遅い、一部のカレンダーだけ出ない
- Googleのサーバーと、購読しているだけのカレンダーの間。書き込んでも相手に返らない
3つのうちどれで止まっているかは、パソコンのブラウザで calendar.google.com を開けば判別できる。ブラウザに予定が見えていれば、Googleのサーバーまでは届いている。見えていなければ、そもそも別のアカウントのカレンダーに予定が入っている。Googleのヘルプは、Googleアカウントに関連付けられていないカレンダーに予定を追加した場合、その予定はカレンダーアプリにも calendar.google.com にも表示されないことがあると記している。仕事用と個人用のアカウントを両方入れている端末では、この取り違えが最も多い。
もうひとつ、症状の切り分けに効くのが時間の扱いである。同期が完全に死んでいるのか、遅いだけなのかで、疑う場所が変わる。数秒から数分で追いつくなら経路は生きている。数時間から1日単位で遅れるなら、後述する仕様側の制限に当たっている可能性が高い。
端末のカレンダーアプリで止まっているとき
スマートフォンやタブレット側で止まっている場合、見る場所は決まっている。Googleのヘルプが挙げている順番は、通信、アプリの更新、カレンダーの表示、予定を入れたアカウントの4点である。
まず端末の設定アプリで、アカウントの同期そのものが入っているかを見る。Androidでは設定アプリの「パスワードとアカウント」からGoogleアカウントを選び、「アカウントの同期」の中で「カレンダー」がオンになっているかを確かめる。この経路が切れていると、アプリ側で何をしても予定は降りてこない。なおヘルプには、この手順の一部はAndroid 9.0以降でのみ動作すると明記されている。
次にアプリ側で、カレンダーごとの同期の設定を見る。Googleカレンダーアプリの設定から、表示されないカレンダーを選び、ページ上部の「同期」がオンになっているかを確かめる。ここで注意したいのは、この「同期」の設定が表示されるのは自分が作成したカレンダーだけで、メインカレンダーには表示されない点である。メインカレンダーは名前を変更していなければ「予定」と表示されている。
見落としやすいのが端末の空き容量である。ヘルプには、デバイスのストレージの空き領域が不足するとカレンダーアプリは同期を停止すると書かれている。写真や動画で容量が埋まった端末で、ある日を境に予定が止まるのはこれが原因になる。使っていないアプリを消すか、ファイルを移すかで空きを作れば、同期は再開する。
- 手動で更新する場合は、アプリのメニューから「更新」をタップする
- アプリのデータ消去は、同期されていないデータが失われる可能性があるため最後に試す
- 同期をオンにした直後は、予定が出るまでに時間がかかることがある
端末側の要因を順に外していくと、残るのはアプリの版と通信である。アプリストアでカレンダーアプリを最新の版に更新し、機内モードが切れていること、モバイルデータ通信またはWi-Fiがオンになっていることを確かめる。ここまで見て変わらない場合は、端末側ではなく次の節以降の経路を疑う段階に入る。
Appleカレンダーに繋いでいるとき
MacやiPhoneのApple純正カレンダーにGoogleアカウントを追加している場合、確かめる場所は3つある。更新の頻度、同期するカレンダーの選択、そして委任の設定である。
更新の頻度は、Appleカレンダーの環境設定の「アカウント」タブにある「カレンダーを更新」で選ぶ。ここが長い間隔になっていると、予定は同期されているのに手元で見えるまで待たされる。片方の端末だけ反映が遅いという症状は、故障ではなく、この設定の差であることが多い。
同期の対象については、Googleのヘルプが範囲を明示している。自動的に同期されるのは、パソコンのGoogleカレンダーの「マイカレンダー」セクションに表示されているすべてのカレンダーと、誕生日である。他のユーザーから共有されて「他のカレンダー」に入っているものは、この自動同期に含まれない。含めたい場合は、パソコンでカレンダーの同期のページを開き、カレンダーの名前をオンにして保存する。
Apple カレンダーの [委任] ツールを使用して同期していた場合は、このツールをオフにすると Google カレンダーとの同期が動作するようになります。 出典: support.google.com
加えて、Appleカレンダー側では使えないGoogleカレンダーの機能がある。ヘルプが挙げているのは、予定のメール通知、新しいGoogleカレンダーの作成、会議室の予約機能の3つである。Appleカレンダーで新しいカレンダーを作ろうとしてGoogle側に現れない、という症状はこれに当たる。設定の問題ではないので、ブラウザ側で作るほかない。新しいカレンダーはブラウザからのみ作成できる、というのがGoogle側の仕様である。
OutlookやiCloudのカレンダーを流し込んでいるとき
Google以外のサービスのカレンダーをGoogleカレンダー側に持ち込んでいる場合、反映の速さは自分の設定では決まらない。
同期されないカレンダーがOutlookやiCloudカレンダーの場合、Googleカレンダーに変更が反映されるまで最大24時間かかることがあり、これに対する標準的な解決策は存在しません。 出典: calendarbridge.com
ここで押さえておきたいのは、URLで購読しているカレンダーは書き込みができないことである。Googleカレンダーの「URLで追加」で入れたカレンダーは読むだけの経路で、Googleカレンダー側で予定を動かしても相手側には返らない。また、Googleカレンダー同士の購読とは扱いが別で、ヘルプにはGoogle以外のカレンダーには購読できないという制限も書かれている。
購読するカレンダーの本数にも実務上の線がある。ヘルプは、400個を超えるカレンダーを購読するとカレンダーを閲覧する際にパフォーマンスの問題が起きることがあると記している。部署ごと、プロジェクトごとにカレンダーを増やしてきた組織では、遅さの原因が同期ではなく本数のこともある。
公開したカレンダーの共有設定を変えたときの反映も即時ではない。一般公開の設定を外した場合、通常は数分だが、最大で4時間かかることがあるとヘルプに書かれている。設定を変えた直後に相手側で見え方が変わらないのは、この待ち時間の範囲内である。
仕様として直らない範囲を先に知る
切り分けで時間を無駄にしないために、設定では動かせない範囲を先に押さえておく。
もっとも問い合わせが多いのが、過去の予定が出てこないという症状である。Googleのヘルプは、カレンダーアプリでは過去の予定を1年前まで遡って同期し、それ以前の予定は同期されないと明記している。1年以上前の記録を見たい場合は、calendar.google.com にアクセスするほかない。端末側で何度データを消して入れ直しても、この範囲は変わらない。
繰り返しの予定については、OutlookとGoogleカレンダーで日付の解釈が違う。毎月31日に繰り返す予定は、Outlookでは31日のない月でもその月の最終日に表示されるが、Googleカレンダーでは31日がある月にしか表示されない。同期が抜けたように見えても、両者の仕様の差である場合がある。
招待状のやりとりにも期間の制限がある。GoogleカレンダーとOutlookのような他社のサービスをまたいで招待をやりとりする場合、繰り返しの予定について正しい情報が入った招待メールが届くのは、過去30日間ぶんまでとされている。それより古い回の予定が相手側で食い違っていても、メールの再送では揃わない。
アップル純正カレンダーに関して ipadとiPhoneでアップル純正カレンダーを使用しているのですが、予定を追加したら消したりした際の片方は更新されるスピードがものすごく遅く感じます。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
このような「片方だけ遅い」という訴えは、経路が切れているのではなく、更新の頻度と反映の待ち時間が重なった結果として出る。切り分けの順番を守れば、直す対象かどうかの判断はつく。
同期の設定を直したあとに残る問題
同期が通ったところで、予定そのものが回るようになるわけではない。同期は、入っている予定を別の画面に運ぶ仕組みであって、入っていない予定を作り出すものではない。
実務で崩れるのは、移動時間が予定に入っていない日である。10時に会議が終わり、11時に別の場所で会議が入っている。その間の移動は予定として存在しないので、どの端末で見ても空き時間として表示される。同期を直しても、この空白は埋まらない。埋めるには、移動そのものを1件の予定として残す運用に変える必要がある。会議と会議の間をどう扱うかは移動時間で扱っている。
移動ぶんの予定が省略される理由は、入力の手数にある。1件の予定を入れるのに、タイトル欄、開始と終了の時刻、場所を順に埋めていれば、移動は面倒なので省かれる。Mac用のカレンダーアプリで話し言葉と音声で予定を入れられる形にしておくと、移動を含めた3件を入れる手間が1件ぶんに近づく。手数が下がった結果として、これまで省略されていた予定が残るようになる。入力の具体的な流れは予定の入れ方にまとめてある。
もうひとつ残るのが、複数のカレンダーを1画面で見るときの見通しである。購読するカレンダーを増やすほど、どの予定が自分の作業に関わるのかが読みにくくなる。カレンダーアプリ側でどこまで扱えるかはできること、Googleカレンダーの画面や他のカレンダーとの違いは他のカレンダーとの比較で確かめられる。動作条件や対応環境についてはよくある質問に整理されている。
切り分けの順番としては、ブラウザで見えるかを確かめ、端末の同期を確かめ、繋いでいる先の仕様を確かめる。ここまでで直らないものは、たいてい仕様の範囲内である。そのうえで、同期が通っても崩れる日が残るなら、見る場所は同期ではなく予定の入れ方に移る。
よくある質問
同期が止まっているかどうかは、どうやって見分けますか?
パソコンのブラウザで calendar.google.com を開き、その予定が見えるかを確かめます。見えていればGoogleのサーバーまでは届いているので、疑う場所は端末側か連携先のアプリ側です。見えていなければ、別のアカウントのカレンダーに予定が入っている可能性が高く、予定を作成したアカウントの確認が先になります。
1年以上前の予定がスマートフォンで見えないのは不具合ですか?
不具合ではありません。カレンダーアプリが同期する過去の予定は1年前までで、それ以前は同期されないとGoogleのヘルプに明記されています。古い記録を見る必要があるときは、ブラウザで calendar.google.com を開いて確認します。端末側の設定やデータの消去では変わりません。
Appleカレンダーで共有されたカレンダーだけ出てこないのはなぜですか?
Appleカレンダーに自動で同期されるのは「マイカレンダー」に入っているカレンダーと誕生日で、他のユーザーから共有されて「他のカレンダー」に入っているものは含まれないためです。パソコンでカレンダーの同期のページを開き、対象のカレンダーをオンにして保存すると同期の対象に入ります。
購読するカレンダーを増やしすぎると問題がありますか?
400個を超えるカレンダーを購読すると、カレンダーを閲覧する際にパフォーマンスの問題が起きることがあるとGoogleのヘルプに記されています。部署別やプロジェクト別に増やしてきた場合は、表示が重い原因が同期ではなく本数のこともあります。使っていないカレンダーは購読を解除して整理するほうが確実です。