MacでGoogleカレンダーの通知を受け取るための設定と取りこぼしの防ぎ方
MacでGoogleカレンダーの通知を受け取りたいのに、設定したはずの時刻に何も出ない。この詰まり方は珍しくありません。通知はGoogleの設定だけで完結しておらず、ブラウザとmacOSの側にもそれぞれ関門があるためです。
この記事では、通知が通る経路を3つの層に分けて整理し、どこで止まっているかを切り分ける手順、そしてブラウザを開いていなくても通知が届く組み立て方までを順に説明します。
通知が止まる場所は3つの層に分かれている
Googleカレンダーの通知がMacの画面に出るまでには、3つの層を通ります。1つ目はGoogleカレンダー側の設定で、どの予定に何分前の通知を出すかを決めている層です。2つ目はブラウザで、Googleからの通知をOSに渡す役目を持っています。3つ目はmacOS側の通知設定で、渡されたものを画面に出すかどうかを最後に決めています。
「通知が来ない」という状態は、この3層のどこか1か所で止まっているだけのことがほとんどです。ところが多くの人はGoogleカレンダーの設定画面だけを何度も開き直します。そこが正しくても、残り2層のどちらかが閉じていれば画面には何も出ません。
切り分けの順番としては、逆から見るのが早くなります。まずmacOSの通知設定でブラウザに通知が許可されているかを確かめ、次にブラウザ側でカレンダーのサイトが許可されているかを確かめ、最後にGoogleカレンダー側の設定を見ます。この順番なら、3分ほどで止まっている層が特定できます。
Googleカレンダー側にある3つの通知方法
Googleカレンダーの通知設定には、性質の違う選択肢が並んでいます。公式の説明では次のように分かれています。メールは、メールで最新情報を受け取る形です。デスクトップ通知は、カレンダーを開いているときに、ウェブブラウザの外部に通知がポップアップ表示される形です。アラートは、Googleカレンダーのウィンドウ内に表示される形です。
ここで見落とされやすいのがデスクトップ通知の条件です。説明文に「カレンダーを開いているときに」とある通り、カレンダーのページを開いたままにしていることが前提になっています。用事が済んでタブを閉じると、その時点で通知の出どころが無くなります。
アラートはさらに条件が狭く、Googleカレンダーのウィンドウの中に出るものなので、別のアプリを全画面で使っている間は目に入りません。メールは確実に届きますが、受信箱を見る習慣がないと気づくのが遅れます。
設定を変える場所は3か所あります。すべての予定に効く既定値は、画面右上の設定から「通知設定」で変えます。特定のカレンダーだけ変えたい場合は、設定の中の「マイカレンダーの設定」から対象のカレンダーを選び、「予定の通知」と「終日の予定の通知」を調整します。1件だけ変えたい場合は、その予定を開いて編集画面の通知欄で足したり消したりします。画面ごとの操作手順はGoogleカレンダー ヘルプに画像付きで載っています。
ブラウザ側で許可していないと何も出ない
デスクトップ通知を選んでも画面に何も出ない場合、次に疑うのはブラウザの許可です。Googleの説明でも、カレンダーのサイトに通知の表示を許可するよう求められた場合は許可する必要があり、通知が機能しないときはブラウザの設定を更新してGoogleカレンダーが通知を送信できるようにする、と案内されています。
許可を求めるダイアログは、初めてカレンダーを開いたときに一度だけ出ます。そのとき作業中で反射的に閉じてしまうと、以後は何も聞かれないまま通知だけが出ない状態になります。あとから直す場合は、ブラウザのアドレスバーの左側にあるサイト情報から通知の項目を「許可」に戻します。
もう1つ、見落としやすい条件があります。複数のGoogleアカウントを1つのブラウザで使っている場合、通知は表示中のアカウントのものが出ます。仕事用と私用を切り替えて使っていると、片方の予定の通知だけが出ない状態になります。ブラウザのプロファイルを分けて、それぞれでカレンダーを開いたままにすれば両方から通知が出ますが、そのぶんタブとウィンドウが増えます。片方の予定が少ないなら、そちらはメール通知に寄せるほうが画面は散らかりません。
拡張機能が原因になることもあります。広告やスクリプトを止める種類の拡張は、サイトが通知を出すための仕組みまで一緒に止めてしまうことがあります。他の層に問題が見当たらないのに出ないときは、拡張を一時的に無効にした状態で確かめると切り分けられます。
Google カレンダーをデスクトップに表示する以外に、予定の通知をデスクトップ上に通知させることも可能です。設定した時間に画面右下にポップアップとして通知が表示されます。 出典: googleworkspace.tscloud.co.jp
なお、引用にある画面右下という位置はWindowsでの表示を指しています。Macでは画面右上に出ます。位置が違うだけで、ブラウザが出した通知をOSが受け取って表示するという仕組みは同じです。
macOSの通知設定で止まっている場合
ブラウザまで来ていても、macOSが出さなければ画面には現れません。確認するのはシステム設定の通知です。
- 通知を許可。ブラウザのアプリが一覧にあり、これがオンになっているか
- 通知スタイル。「なし」になっていると、通知センターには溜まるが画面には出ない
- 通知を表示(ディスプレイがスリープ中のとき、画面がロックされているとき、ディスプレイをミラーリング中または共有中)。会議で画面を共有している間に通知を止める設定が、そのまま残っていることがある
- 通知を要約。まとめて後で届く形になっていると、予定の直前という肝心のタイミングを外す
集中モードも見落としやすい関門です。仕事用の集中モードを作って通知を絞ったあと、解除を忘れたまま使い続けていると、許可したアプリ以外の通知が静かに保留されます。集中モードは時間帯や場所で自動的に切り替わる設定にもできるため、自分で入れた覚えがないまま有効になっていることがあります。通知が出ない時間帯が決まっているなら、まずここを疑ってください。設定の一覧と項目名はApple公式のMacのユーザガイドで確認できます。
もう1つ、macOS側で通知が見えなくなる典型が外部ディスプレイの使い方です。通知はメインのディスプレイに出るため、MacBookを閉じて外部ディスプレイだけで作業している場合と、複数の画面を並べている場合とでは、出る場所が変わります。通知そのものは出ているのに、目を向けていない画面の端に出て消えている、という状態は珍しくありません。通知が来ていたかどうかは通知センターを開けば分かるので、まずそこに履歴が残っているかを見ると、OSまで届いているのか届いていないのかを切り分けられます。
ここまでの3層を通してみると、原因の切り分けは次の表のように整理できます。
| 症状 | 止まっている可能性が高い層 | 見る場所 |
|---|---|---|
| どのアプリの通知も出ない | macOS | システム設定の通知、集中モード |
| ブラウザの通知だけ出ない | macOS | 通知の一覧でそのブラウザを確認 |
| 他のサイトの通知は出る | ブラウザ | サイトごとの通知の許可 |
| タブを開いている間だけ出る | 仕様通り | 通知の受け取り方そのものを変える |
| 特定のカレンダーだけ出ない | Googleカレンダー | マイカレンダーの設定 |
ブラウザを開かずに通知を受け取る
3層を全部通したとしても、ブラウザのタブを閉じれば通知は止まります。これは不具合ではなく、そういう仕組みだという話です。ブラウザを開き続ける前提から抜けたい場合、Mac側に通知の出どころを移す方法があります。
macOSに最初から入っているカレンダーアプリは、Googleのアカウントを追加して予定を読み込めます。アプリのメニューからアカウントを追加し、Googleを選んでサインインすると、以後はブラウザとは関係なく予定が同期されます。通知はアプリが出すので、ブラウザを閉じていても届きます。追加できるアカウントの種類や手順はApple公式の資料に載っています。
同じ考え方で、Googleのカレンダーを読む別のMac用カレンダーアプリを使う手もあります。常駐してくれるので通知の出どころが安定し、メニューバーから今日の予定を確認できるものもあります。選ぶときは、Googleのアカウントを何本まで繋げるか、通知を予定ごとに変えられるか、macOSの通知設定にアプリとして並ぶかを見ておくと、後から困りません。
Macのカレンダーアプリにアカウントを追加する場合、通知の扱いがGoogleカレンダー側の設定とは別になる点は押さえておいてください。アプリには独自の既定の通知があり、Googleカレンダー側で「通知なし」にした予定にもアプリが通知を出すことがあります。逆に、Googleカレンダー側で予定ごとに細かく設定した通知が、アプリ側では既定値に置き換わることもあります。予定ごとの指定をそのまま使いたい場合は、アプリ側の既定の通知を切り、予定に付いた設定だけを使う形にすると挙動が読めます。
同期の間隔も確認しておく項目です。アプリが予定を取りに行く間隔が長いと、直前に追加された予定の通知が間に合いません。会議のリンクが当日に届く働き方をしている場合、間隔を短くしておくか、予定が追加された時点で受け取れる形になっているアプリを選ぶほうが安全です。
注意点として、通知を出す経路を増やすと同じ予定の通知が二重に届きます。ブラウザ側のデスクトップ通知をオフにするか、アプリ側の既定の通知を切るか、どちらかに寄せてください。両方から出る状態を放置すると、通知そのものを無視する癖が付いて、結局取りこぼします。
取りこぼしを減らす組み立て方
通知の設定を細かく詰める前に、決めておくと効く方針が3つあります。
1つ目は、通知を出す予定を絞ることです。すべての予定に通知を付けると、1日に10件を超える日が出てきます。数が多いと確認せずに消すようになり、本当に必要な1件も一緒に消えます。移動が必要な予定、相手がいる予定、準備が要る予定に限るだけで、通知の意味が戻ります。
2つ目は、通知の時刻を予定の開始からではなく、動き出す時刻から逆算することです。開始10分前の通知は、その場から動かなくてよい打ち合わせには合いますが、移動がある予定には間に合いません。移動を予定として入れておけば、その移動の開始時刻に通知が出るので、頭の中で計算しなくてよくなります。移動を予定に組み込む考え方は移動時間に整理しています。
3つ目は、通知の出どころを1つに決めることです。ブラウザ、Macのカレンダーアプリ、スマートフォンのどれを主にするかを決め、残りは通知を切ります。複数のアカウントを1つの画面にまとめて扱う手順は使い方に、予定を入れる時点で通知まで決めておく方法は予定の入れ方にまとめています。
予定を入れる手間が大きいほど、通知の設計は後回しになります。話し言葉と音声で予定を入れられる形なら、移動時間や準備の枠をその場で足せるので、通知を付け直す作業自体が減ります。Mac用のカレンダーアプリごとの違いは他のカレンダーとの比較に、対応するアカウントや動作環境についてはよくある質問に整理してあります。
よくある質問
ブラウザを閉じているとGoogleカレンダーの通知は届きませんか?
デスクトップ通知はカレンダーを開いているときにブラウザの外へ出る仕組みなので、タブを閉じると出どころが無くなります。ブラウザに依存せず受け取りたい場合は、macOSのカレンダーアプリやGoogleのアカウントを読むMac用のカレンダーアプリにアカウントを追加し、そちら側から通知を出す形にしてください。
通知の許可を一度拒否してしまいました。やり直せますか?
やり直せます。ブラウザのアドレスバー左側にあるサイト情報から、通知の項目を「許可」に戻してください。そのうえでmacOSのシステム設定の通知で、そのブラウザの「通知を許可」がオンになっているかも確認します。2か所のどちらかが閉じていると画面には出ません。
カレンダーごとに通知の有無を変えられますか?
変えられます。Googleカレンダーの設定を開き、「マイカレンダーの設定」から対象のカレンダーを選ぶと、「予定の通知」と「終日の予定の通知」を個別に調整できます。すべての予定に効く既定値は「通知設定」の側で変わるため、目的に応じて使い分けてください。
同じ予定の通知が2回届くのはなぜですか?
通知を出す経路が複数あるためです。ブラウザのデスクトップ通知とMacのカレンダーアプリの両方が同じ予定を読んでいると、それぞれが通知を出します。どちらを主にするか決めて、もう一方の通知をオフにしてください。スマートフォンも同じ予定を読んでいる場合は3回届くことがあります。