GoogleカレンダーとTeamsを連携させるときにできることとできないこと

GoogleカレンダーとTeamsの連携を調べている場合、まず確認しておくべき変更があります。Google WorkspaceとMicrosoft Teamsの間の予定表の同期は、2026年10月から提供されなくなることがMicrosoftから告知されています。これまで同期の設定をしていた予定表も同期されなくなります。

つまり、いま検索して出てくる手順の一部は、近いうちに使えなくなる前提のものです。この記事では、終了するものと残るものを分けて整理し、GoogleカレンダーからTeamsの会議を作る方法とその制限、予定表そのものを揃えたい場合に残る選択肢までを順に説明します。

予定表の双方向同期は2026年10月に終わる

Microsoftの公式資料には、Google WorkspaceとMicrosoft Teamsの間の予定表の同期が2026年10月以降サポートされなくなること、それまでに同期の設定をしていた予定表も同期されなくなることが明記されています。あわせて、管理者がTeams内の管理用のアプリから独自ドメインや予定表の同期を管理することもできなくなります。独自ドメインの管理自体はMicrosoftの管理センターから続けられます。

備えとして公式に挙げられているのは3つです。利用者に予定表が同期されなくなることを知らせること、Teams内の管理用のアプリから参照したいアカウントの対応情報を取り出しておくこと、そしてGoogleカレンダーからTeamsの会議を作りたい利用者にはGoogle Workspace向けのアドオンを案内することです。

この告知の中身が重要で、終わるのは予定表そのものを揃える仕組みだけです。GoogleカレンダーからTeamsの会議を作る仕組みは別物として案内に残っています。連携という1つの言葉でまとめてしまうと、全部が終わるように読めてしまうので、ここを分けて考える必要があります。原文はMicrosoftの管理者向け資料で確認できます。

終わるものと残るものを分ける

2つの仕組みは目的が違います。

  • 予定表の同期。Google側の予定とMicrosoft側の予定を互いに映し合う仕組み。2026年10月以降はサポートされない
  • 会議を作るアドオン。Googleカレンダーの予定にTeamsの会議を追加する仕組み。案内に残っており、予定表を揃えるものではない

この2つを混ぜたまま設計すると、片方が止まったときに何が壊れたのか分からなくなります。自分の職場がどちらに依存していたかを確かめる方法は単純で、Googleカレンダーの画面にMicrosoft側の予定が並んでいるなら前者、Googleカレンダーの予定を作るときにTeamsを選べるだけなら後者です。

GoogleとMicrosoft両方のグループウェアを利用していらっしゃるユーザー様には朗報です。一部の部署だけGoogleをや一部の部署だけMicrosoftをなんてパターンはよく聞くお話です。M&Aで買収したらグループウェア分かれてしまって統合までの間だけでもスケジュール連携をみたいなパターン(GoogleとMicrosoftで2重課金になります)でも使えるかもと思ってます。直近でカレンダー同期機能が実装されましたので実装手順と機能をご紹介していきます。 出典: blog.engineer-base.jp

引用にある通り、この機能が歓迎されたのは部署ごとに基盤が分かれている職場や、統合までの期間だけ両方を使う必要がある職場でした。用途がはっきりしていたぶん、止まったときに困る度合いも大きくなります。該当する職場では、いまのうちに代わりの手を決めておく必要があります。

GoogleカレンダーからTeamsの会議を作る

残るほうの仕組みを先に押さえます。Google Workspace向けのアドオンを入れると、Googleカレンダーの利用者がGoogleの環境から直接Teamsの会議を作って参加できるようになります。映像と音声の会議、画面の共有、会議のチャット、デジタルのホワイトボードといったTeamsの会議機能が使えます。

入れ方は2通りです。Google Workspace Marketplaceから入れる方法と、Googleカレンダーの横のパネルからアドオンを追加する項目を開いて入れる方法があります。管理者側では既定で有効になっており、有効か無効かはMicrosoft側の管理画面で切り替えられます。

会議を作る流れは次の通りです。

  • Googleカレンダーで予定の作成を始める
  • 詳細な作成画面に移る
  • 会議を追加する項目からTeamsの会議を選ぶ
  • タイトルと日時を入れ、招待する相手を追加する

サインインできない場合に確認する場所も公式に示されています。Googleの環境側で、スクリプトからアクセスできるURLの許可リストに、Microsoftのサインイン用のURLが含まれているかを確かめる、という内容です。組織の設定でここが絞られていると、アドオンは入っているのにサインインだけが通りません。

アドオンでできないこと

このアドオンは会議を作るための道具であり、予定表を揃えるものではありません。公式に挙げられている制限は次の通りです。

  • アドオンで作った会議は自分のGoogleカレンダーにだけ現れる。ほかのMicrosoftの予定表とは同期されない
  • 使うにはMicrosoftの職場または学校のアカウントが必要
  • アドオンで作った会議では、会議のメモやAIによるメモ、パスコードの生成、Copilotが使えない

1つ目が実務でいちばん効きます。Googleカレンダーで作ったTeamsの会議は、Microsoft側の自分の予定表には出てきません。Teamsのカレンダーを見て一日を組み立てている人から見ると、その時間は空いています。両方の画面を見る職場では、予定が片方にしか無い状態が生まれます。

3つ目は、会議の記録を残す運用をしている場合に影響します。議事録や要約を会議の機能に任せているなら、Googleカレンダー側から作った会議ではその手段が使えません。記録が必要な会議はMicrosoft側から作る、という線引きを決めておくと事故が減ります。

2つ目の条件も、実際には障害になることがあります。Microsoftのアカウントには個人向けのものと、職場または学校向けのものがあり、このアドオンで必要なのは後者です。取引先との会議に参加するだけなら個人向けのアカウントでも足りますが、自分が主催する側になるなら職場または学校のアカウントが要ります。社外の人を招く会議を頻繁に持つなら、どのアカウントで主催しているかを確認しておいてください。

制限を踏まえると、このアドオンが向いているのは「基盤はGoogleだが、会議の相手がTeamsを使っている」という状況です。逆に、自分の予定をMicrosoft側にも残しておきたい場合は、アドオンでは要件を満たせません。そのときは会議をTeams側で作り、その招待をGoogleカレンダーで受け取る形のほうが素直に収まります。

予定表そのものを揃えたい場合に残る選択肢

双方向の同期が終わったあと、予定表を揃えたい場合に残る方法は大きく2つです。

1つ目は、カレンダーを公開して相手側に読み込ませる方法です。予定表を外部から読める形で出し、もう一方のカレンダーで購読します。追加の費用はかかりませんが、反映の速さに制約があります。

手動の ICS 方式では、Google の次回の更新後にしか削除が反映されず、最大24時間かかる場合があります。 出典: onecal.io

削除や変更が最大24時間反映されないという性質は、空き時間を見て予定を入れる運用とは噛み合いません。取り消した会議がまだ入っているように見える状態が続くためです。参考として眺める予定表なら十分ですが、予定を入れる判断の材料には向きません。

2つ目は、両方のカレンダーに接続して同期を代行する外部のサービスを使う方法です。それぞれのカレンダーの仕組みに直接つないで予定を反映するものがあり、削除の反映も待たずに済みます。費用が発生し、予定の情報を外部のサービスに預けることになるので、組織で使う場合は許可の取り方を先に決めてください。

方法ごとの違いを並べると次のようになります。

方法 予定表が揃うか 反映の速さ 費用
予定表の双方向同期 揃う 速い 2026年10月以降は使えない
Teams会議のアドオン 揃わない 該当しない 無料
カレンダーを公開して購読 見えるだけ 最大24時間の遅れ 無料
外部の同期サービス 揃う 速い 有料

終了までに決めておく段取り

2026年10月という期限が決まっているので、逆算して進める形になります。

管理者側でやることは3つです。同期を使っている利用者を洗い出すこと、Teams内の管理用のアプリからアカウントの対応情報を取り出しておくこと、そして代わりの方法を決めて利用者に知らせることです。対応情報は同期が止まったあとに参照できなくなるため、先に手元へ残しておく必要があります。

利用者側でやることは2つです。自分の予定がどちらのカレンダーに入っているかを把握すること、そして同期が止まったあとに見る場所を1つに決めることです。同期に頼っていた人は、片方のカレンダーを見れば全部分かる状態に慣れています。止まった直後がいちばん危ないので、会議の抜けが起きやすい週を想定しておいてください。

期限より前に切り替えてしまうほうが安全です。止まってから慌てて手を打つと、移行の作業と会議の抜けの対応が同時に来ます。1か月ほど両方を並行して動かし、新しい方法で漏れが出ないことを確かめてから古い設定を外す形が落ち着きます。

両方の予定を1つの画面で見る

予定表を揃えること自体が目的ではなく、一日の予定を1か所で把握したいだけなら、カレンダーアプリ側でまとめる方法もあります。Mac用のカレンダーアプリの中には、Googleのアカウントと、Microsoftの側のアカウントの両方を同時に読んで1つの画面に並べられるものがあります。予定を互いに書き写すのではなく、見る側でまとめる考え方です。

この方法なら、片方のサービスの仕様変更で同期が止まっても、見る側の設定は生き残ります。書き込む先は元のカレンダーのままなので、同僚から見た予定の状態も変わりません。複数のアカウントを1つの画面にまとめる手順は使い方に、予定を入れる時点で会議のリンクや通知まで決めておく方法は予定の入れ方に整理しています。

対面の打ち合わせが混ざる日は、会議のリンク以上に移動の確保が効いてきます。オンラインの会議と対面の予定が連続していると、画面上は繋がっているのに実際には間に合わない時間帯ができます。移動の扱いは移動時間にまとめています。

予定を入れる手間が大きいと、どの方法を選んでも運用は続きません。話し言葉と音声で予定を入れられる形なら、会議が決まったその場で入れられるので、後からまとめて写す作業が消えます。アプリごとの違いは他のカレンダーとの比較に、対応するアカウントや動作環境についてはよくある質問にまとめてあります。

よくある質問

GoogleカレンダーとTeamsの予定表の同期はいつ使えなくなりますか?

Microsoftの公式資料では、Google WorkspaceとMicrosoft Teamsの間の予定表の同期は2026年10月以降サポートされないと告知されています。それまでに設定していた予定表も同期されなくなり、管理者がTeams内の管理用のアプリから予定表の同期を管理することもできなくなります。独自ドメインの管理はMicrosoftの管理センターから続けられます。

GoogleカレンダーからTeamsの会議を作る機能も終わりますか?

終わりません。予定表の同期とは別の仕組みで、Google Workspace向けのアドオンとして案内に残っています。Googleカレンダーの予定を作るときにTeamsの会議を選べるようになり、映像と音声の会議、画面の共有、会議のチャットなどが使えます。

アドオンで作ったTeams会議はMicrosoft側の予定表に出ますか?

出ません。アドオンで作った会議は自分のGoogleカレンダーにだけ現れ、ほかのMicrosoftの予定表とは同期されないと公式に明記されています。Teamsのカレンダーを見て動いている同僚からはその時間が空いて見えるため、両方を見る職場では注意が必要です。

予定表を公開して購読する方法で代わりになりますか?

参考として眺めるだけなら使えますが、予定を入れる判断の材料には向きません。公開した予定表を読み込む方式では、削除や変更が反映されるまで最大24時間かかる場合があると指摘されています。取り消した会議が残って見える状態が続くため、空き時間を見て予定を入れる運用とは噛み合いません。

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