Googleカレンダーで移動時間を予定に入れておくやり方

Googleカレンダーで移動時間を扱いたいとき、最初に知っておくと迷わなくなる事実があります。Googleカレンダーには、予定に移動時間を付け足すための専用の項目が用意されていません。設定画面を探しても見つからないのは、設定の場所が分からないからではなく、その項目が無いためです。

そのぶん、やり方は自分で決めることになります。この記事では、移動を普通の予定として入れる基本の手順、所要時間の測り方、連続する予約の間を空ける仕組み、そして繰り返しの移動を崩さずに運ぶ方法を順に整理します。

移動が抜け落ちたカレンダーが当たり前になった背景

打ち合わせがオンラインと対面の混在になってから、移動が発生する日と発生しない日が入り混じるようになりました。毎日決まった通勤時間を前提に一日を組み立てていた頃と違い、いまは予定ごとに移動の有無が変わります。

カレンダーの升目が持っているのは開始時刻と終了時刻だけなので、この変化を表現できません。結果として、画面上は30分の空きがあるように見える午後が、実際には片道40分かかる場所への移動で埋まっている、という食い違いが起きます。空いているように見える以上、他人はそこに予定を入れてきます。

もう1つの背景が、予定を差し込んでくる経路が増えたことです。日程調整のリンク、社内の空き時間検索、共有カレンダーからの直接の書き込み。これらはいずれも「予定が入っているかどうか」だけを見ます。移動が予定として書かれていなければ、その時間は空きとして扱われます。移動を予定にするというのは、この判定に引っかかる形を作るという意味になります。

移動を普通の予定として入れる

Googleカレンダーで移動を扱う基本は単純で、移動そのものを1件の予定として作ることです。専用の項目が無い以上、これが確実な方法になります。

移動している間も会議や打ち合わせに参加することは事実上不可能なため、移動の枠を設けることをオススメします。これはどちらかというと、同僚が移動時間を考慮して、新しい打ち合わせを入れないための防御策といえます。 出典: dsk-cloud.com

引用にある防御策という言い方が、この方法の性格をよく表しています。自分のための覚え書きとしてだけなら、頭の中に置いておいても回ります。他人が予定を差し込んでくる環境では、カレンダー上に実体が無いと守れません。

作るときに決めておく項目は次の通りです。

  • タイトル。行き先を入れておくと、あとから見たときに何のための移動か分かる
  • 場所。出発地と目的地を書いておくと、当日に住所を探し直さずに済む
  • 公開設定。共有しているカレンダーで中身を見せたくない場合は、公開設定を非公開にすれば時間だけが埋まる形になる
  • 色。移動だけ別の色にしておくと、一日の中でどれだけ移動しているかが一目で分かる
  • 通知。移動の予定の開始時刻に通知を出せば、出発の合図になる

この5つのうち、効き目がいちばん大きいのは通知です。打ち合わせの開始から逆算する通知は、移動がある日には間に合いません。移動を予定にしておけば、その予定の開始時刻がそのまま出発時刻になります。

移動の予定をどのカレンダーに置くかも決めておく価値があります。打ち合わせと同じカレンダーに置けば、共有相手の画面でもその時間が埋まるので防御策として働きます。移動だけを別のカレンダーに分ける手もあり、こちらは表示と非表示を切り替えられるので、一日の組み立てを考えるときだけ出す使い方ができます。ただし別のカレンダーを共有していない相手には移動が見えないため、他人が予定を差し込んでくる環境では打ち合わせと同じカレンダーに置くほうが安全です。

タイトルの書き方も揃えておくと後から役に立ちます。行き先だけでなく、移動の手段を短く入れておくと、同じ場所への次の訪問で所要時間を決め直さずに済みます。検索で過去の移動を引っ張り出せるように、先頭に共通の語を付けておく形も使われています。1年たつと、自分がどの場所に何分かけているかの記録がそのまま溜まります。

帰りの移動を忘れると午後が丸ごと狂う

移動を予定にする運用でつまずきやすいのが、行きだけ作って帰りを作らないことです。訪問先での打ち合わせが終わった瞬間から、戻るまでの時間はまだ移動です。ここが空いたままだと、他人からは打ち合わせ終了直後から空いているように見えます。

対処は2つあります。1つは、行きと帰りをそれぞれ1件ずつ作る方法です。実態に近く、途中で別の場所へ寄る予定も表現できます。もう1つは、移動と打ち合わせを1件にまとめてしまう方法です。出発時刻を開始、戻る時刻を終了にして、タイトルに訪問先を書きます。件数が減るぶん管理は楽ですが、打ち合わせ自体の時間が分からなくなるため、相手と共有する予定には向きません。

その日の最後の訪問なら帰りを作らなくても実害は出ませんが、途中の訪問には必ず帰りを入れてください。カレンダーの見た目と実際の一日がいちばん食い違うのがこの場所です。

帰りの長さを行きと同じにしない、という点も押さえておくと精度が上がります。行きは到着時刻を守る必要があるので余白を厚めに取りますが、帰りは遅れても困る相手がいません。一方で、打ち合わせが延びる可能性は帰り側にだけ乗ります。訪問先を出る時刻そのものが後ろへずれるためです。延びやすい相手との打ち合わせなら、帰りの移動の後ろにもう1つ余白を置くか、その日はその訪問を最後にする組み方のほうが崩れません。

所要時間はGoogleマップで測って余白を足す

移動の予定を何分にするかは、Googleマップで調べた値を出発点にします。マップでは出発時刻や到着時刻を指定して経路を調べられるため、実際に動く時間帯の交通状況を踏まえた所要時間が出ます。到着予定時刻や交通状況、経路上の事故の情報も合わせて確認できます。

Googleカレンダーは出張の目的地を入力しておくと、そこまでの経路を検索してくれる機能があります。今回はその機能を使って、移動時間も予定として登録する方法を紹介しています。 出典: books.gigabc.com

ただし、地図が計算するのは道路上のある地点から別の地点までです。実際の一日には、その線の両端が付いています。初めて行くビルで入口を探す時間、受付で待つ時間、案内されて上がる時間。車なら駐車場を探す時間と、止めた場所から戻る時間。電車ならホームに立ってからが計算の始まりで、席を立ってから改札を通るまでは含まれていません。

ここで生まれる不足は、日によってばらつくというより、いつも同じ方向に同じくらいずれます。1週間だけ、見積もった時間と実際にかかった時間を並べて記録すれば、自分の不足の幅が分かります。その幅を以降の見積もり全部に足せば、予定ごとに調整する必要はなくなります。

現実的な決め方としては、マップの値を15分単位に切り上げて使う形が崩れにくくなります。分単位で正確に合わせても、実際の一日はその通りには動きません。枠が押さえられていることに価値があり、精度にはありません。

予約スケジュールの準備時間で予約と予約の間を空ける

他人に空き時間から選んでもらう形で予定を受けている場合は、別の仕組みが使えます。Googleカレンダーの予約スケジュールには準備時間という項目があり、公式の説明では「カレンダーの予約と予約の間に時間を追加します」とされています。

これを設定すると、連続して予約が入ったときに間が空きます。移動が発生する訪問の受け付けには使えませんが、オンラインの面談を続けて受けている場合に、次の相手が待っている状態で前の話を切り上げる事態を防げます。1日あたりの予約件数の上限も同じ画面で設定できるため、受けすぎを防ぐ枠としても機能します。

この仕組みが効くのは、相手が自分で時間を選ぶ形に限られます。社内の空き時間検索から直接書き込まれる予定や、メールで日程を決めて手で入れる予定には反映されません。同じ一日の中で、予約から入る予定と手で入る予定が混ざっている場合は、予約の側は準備時間に任せ、手で入れる側には移動の予定を作る、という二本立てになります。どちらの経路で入ってきた予定なのかを見分けられるようにしておくと、確認の手間が減ります。

外出のある日の受け付けをどう止めるかも決めておくほうが楽です。訪問が決まった時点で、その前後を含めた枠を1件の予定として先に押さえてしまう形なら、予約の空き枠からもその時間が消えます。移動の予定を作る作業が、そのまま受け付けの制御にもなります。

方法ごとの向き不向きを並べると次のようになります。

方法 他人から見えるか 手間 向いている場面
移動を予定として作る 見える 1件ずつ作る 訪問や外出がある日
打ち合わせと移動を1件にまとめる 見える 少ない 自分だけが見るカレンダー
予約スケジュールの準備時間 予約枠に反映される 一度設定すれば続く 他人に時間を選ばせる運用
打ち合わせの開始を前倒しする 見える 少ない 移動が短く読みやすい場合

繰り返す移動は最初から繰り返しで作る

毎週同じ場所へ通う予定があるなら、移動も繰り返しの予定として作ってください。打ち合わせだけ繰り返しにして移動を単発にすると、予定が動いた週に片方だけ取り残されます。移動の予定だけが元の時間に残り、そこが埋まっているせいで別の用事も入れられない、という状態になります。

繰り返しで作る場合の注意点は、祝日や出張で行かない週の扱いです。その週の移動だけを削除しておかないと、実際には行かない時間が埋まり続けます。打ち合わせ側を休みにしたときに、移動側も同じ週を休みにする手順を癖にしておくと崩れません。

季節によって所要時間が変わる経路もあります。雪が降る地域や、繁忙期に道路が混む区間では、同じ経路でも15分ほど変わることがあります。年に数回、繰り返しの予定の長さを見直す日を決めておくと、毎回その場で悩まずに済みます。

入れる手間をどこまで減らせるか

移動を予定にする運用が続かない理由は、仕組みの問題ではなく手間です。訪問が決まるたびに、行きと帰りで2件作り、所要時間を調べ、余白を足す。これを毎回やるのは負担が大きく、忙しい週ほど飛ばされます。

減らし方は3つあります。1つ目は、移動の予定をひな形として作っておき、複製して日時だけ変える方法です。2つ目は、よく行く場所ごとに所要時間を決めておき、調べ直さない方法です。3つ目は、移動が要る予定の基準をあらかじめ決めて、それ以外には付けない方法です。すべての予定に余白を足すと、余白そのものが情報を持たなくなり、そのうち無視されます。

Mac用のカレンダーアプリを使うなら、移動の確保を入力の段階でまとめて済ませられるものがあります。話し言葉と音声で予定を入れられる形なら、訪問が決まったその場で移動まで含めて入れられるので、後からまとめて作り足す作業が消えます。移動の確保をどう扱うかは移動時間に、予定を入れる時点で決めておく項目は予定の入れ方に整理しています。

複数のGoogleアカウントや仕事用と私用のカレンダーをまたいで移動を管理する場合は、1つの画面にまとめて見られるかどうかが効いてきます。まとめ方の手順は使い方に、アプリごとの違いは他のカレンダーとの比較に、対応するアカウントや動作環境についてはよくある質問にまとめてあります。

よくある質問

Googleカレンダーに移動時間を自動で入れる機能はありますか?

予定に移動時間を付け足すための専用の項目はありません。移動を扱う場合は、移動そのものを1件の予定として作るのが基本の方法になります。所要時間はGoogleマップで出発時刻や到着時刻を指定して調べ、その値に余白を足して長さを決めてください。

移動の予定を作ると、相手にも予定が埋まって見えますか?

見えます。移動を実体のある予定として作れば、共有しているカレンダーの上では他の予定と同じ扱いになるため、その時間は埋まった状態になります。中身を見せたくない場合は、予定の公開設定を非公開にすれば、時間だけが埋まって内容は伏せられます。

所要時間は何分に設定すればよいですか?

Googleマップで調べた値を出発点にして、15分単位に切り上げるところから始めてください。地図の計算には、建物に入ってから席に着くまでの時間や、駅で改札を通るまでの時間が入っていません。1週間ほど実際にかかった時間を記録すると、自分の不足の幅が分かるので、その幅を全部の見積もりに足すと精度が上がります。

連続する予約の間に自動で時間を空けることはできますか?

予約スケジュールを使っている場合は可能です。設定の中に準備時間という項目があり、カレンダーの予約と予約の間に時間を追加できます。1日あたりの予約件数の上限も同じ画面で設定できるため、受けすぎの防止と合わせて調整してください。

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