Calendlyの使い方|登録から予約リンクの共有までの流れ
「明日か明後日の午後はいかがでしょうか」と書いて送り、返事を待ち、その間に別の予定が入って書き直す。この往復が1件あたり3通も4通も続くと、会議そのものより調整に時間を使うことになります。「calendly 使い方」で検索する人が知りたいのは、機能の一覧ではなく、どこまで設定すればこの往復が消えるのかという線引きです。
結論から言えば、必要な作業はカレンダーを1つつなぐことと、予約を受ける枠の条件を決めることの2つだけです。そのあとに出てくる細かい設定は、業務の規模が大きくなってから足せばよいものです。この記事では、登録からリンクを配るまでの流れ、無料で使える範囲、日本で使うときに先に確かめておく点を、公式サイトに書かれている表記に沿って並べます。
日程調整ツールが必要になった理由
予定の候補を人が探して文章にする作業は、参加者が増えるほど掛け算で重くなります。自分と相手の2人なら候補3つを書けば済みますが、同席者が2人増えると、4人全員が空いている時間を手で探すことになります。しかも探している間に誰かの予定が埋まるため、探し直しが発生します。
この構造を変える道具が日程調整ツールです。やることは単純で、カレンダーの空き情報を読んで予約できる枠だけを外に見せ、相手が選んだ瞬間に予定を確定させます。候補を人が書く工程と、確定した予定をカレンダーに転記する工程が、両方消えます。
Calendlyはその代表的な製品です。公式の料金ページでは、世界で2,000万人以上のプロフェッショナルに使われている日程調整ツールとして案内されています。日本語圏でも紹介記事が多く、検索で名前にたどり着く人が多いのはこの層の厚さによるものです。
登録とカレンダー連携から始める
使い始める手順は大きく4段です。アカウントを作る、カレンダーをつなぐ、予約を受けてよい時間を決める、予約用のページを作ってリンクを配る、の順です。ヘルプセンターの分類も、カレンダー連携、対応可能な時間、イベントタイプ、共有と予約という並びになっています。
最初のカレンダー連携が、精度を左右する工程です。つないだカレンダーに予定が入っている時間は、予約できる枠から自動で外れます。逆に言えば、つないでいないカレンダーの予定は考慮されません。仕事用と私用でカレンダーを分けている人が仕事用だけをつなぐと、私用で埋まっている時間が予約可能として相手に見えます。
連携できるカレンダーとして、公式の比較表にはGoogle、Outlook、Office 365、Microsoft Teamsが挙げられています。つなげる本数はプランで変わり、無料プランは1本、有料プランは6本までです。ここが無料プランで最初に当たる壁になります。
次に対応可能な時間を決めます。曜日ごとの受付時間、当日の何時間前まで受け付けるか、何日先まで予約を開けるか、といった条件です。ここを詰めておかないと、朝いちばんや終業直後に予約が入り、結局あとから断る作業が発生します。
イベントタイプを作って予約リンクを配る
Calendlyでは、予約を受ける種類ごとに設定の単位を作ります。これがイベントタイプです。「30分の初回相談」「15分の電話」「60分のデモ」のように、所要時間と受付条件と案内文をまとめて1つにしておき、相手に渡すリンクをその単位で持ちます。
イベントタイプごとに分ける利点は、相手によって渡す枠を変えられることです。既存の取引先には60分の枠、はじめての問い合わせには15分の枠、と出し分ければ、長い打ち合わせが無条件に入り続ける状態を避けられます。無料プランではイベントタイプを1つだけ作れ、有料プランでは無制限になります。
リンクの渡し方は、URLをそのままメールに貼る形が基本です。自社サイトに置く場合は埋め込みが使えます。ヘルプセンターには埋め込みの選択肢が3種類あると書かれています。ページの中に予約画面をそのまま表示するインライン、リンクを押すとポップアップで開くポップアップテキスト、画面に浮かぶボタンを置くポップアップウィジェットです。コードを書く必要はないと案内されています。
Web会議のURLを自動で付けることもできます。公式の比較表では、Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsなどのビデオ会議ツールとの連携が全プランで使える項目として並んでいます。予約が確定した時点で会議室のURLが発行されるので、あとから「リンクを送ります」というメールを書く必要がなくなります。
1回限りの調整と、複数人での候補投票
毎回同じ枠を出すわけではない場面もあります。1回だけの打ち合わせのために恒久的なイベントタイプを作りたくないとき、または3人以上で都合を合わせたいときです。
公式の比較表には、ミーティング投票と1回限りのミーティングが全プランで使える項目として載っています。説明は、投票を使ってグループで時間を調整する、または1回限りのミーティングリンクをすばやく作る、という内容です。前者は候補日を複数出して参加者に選んでもらう形、後者は使い捨てのリンクを作る形になります。
使い分けの目安はこうです。相手が1人で、こちらの空き枠から選んでもらえばよいなら、通常のイベントタイプか1回限りのリンクで足ります。相手が複数人で、全員の都合を突き合わせる必要があるなら投票を使います。投票は「全員が空いている時間」をこちらが探さなくてよくなる仕組みなので、参加者が増えるほど効きます。
なお、相手がグループで動いている場合、こちらの空き枠だけを見せても解決しません。相手側の都合が分からないためです。この場合は候補を出して選ばせる形のほうが早く終わります。
無料プランの上限と、有料プランの金額
料金は公式の料金ページで確かめられます。年払いを選ぶと最大20%割引になる表記があり、以下は年払い時の1席あたり月額です。
| プラン | 金額(年払い・1席あたり月額) | 主な線引き |
|---|---|---|
| Free | 0ドル | イベントタイプ1つ、カレンダー連携1本 |
| Standard | 10ドル | イベントタイプ無制限、カレンダー連携6本、リマインダー、Stripe・PayPal連携 |
| Teams | 16ドル | ラウンドロビン、フォームでの振り分け、Salesforce連携、管理機能 |
| Enterprise | 年間15,000ドルから | 50席から、SAML・SSO、監査ログ、専任サポート |
席が必要なのは、カレンダーをつないで会議を主催する人だけです。招待される側は席もアカウントも不要と明記されています。Enterpriseは米ドルのみの提供で、50席が下限です。
無料プランで足りるかどうかの判断は、次の2点で決まります。1つは、受ける打ち合わせの種類が1つで済むか。所要時間の違う打ち合わせを使い分けたいなら、イベントタイプ1つでは回りません。もう1つは、見せたいカレンダーが1本で済むか。仕事用と私用の両方を見て判断してほしいなら、連携1本では足りません。
リマインダーの自動送信は有料プランからです。前日の確認メールを手で送っている人は、この1点だけで有料に上げる価値が出ることもあります。
日本で使うときに確かめておく点
導入前に押さえておくべき条件が、日本語環境ではいくつかあります。
一方、日本で導入する場合は、管理画面やサポートが英語中心であること、料金がドル建てであること、日本の適格請求書への対応を別途確認する必要があることに注意が必要です。加えて、AI会議機能のCallieとCalendly Notetakerは英語設定のアカウント向けに提供されているため、日本語会議を中心に運用する場合は本番導入前の検証が欠かせません。 出典: jicoo.com
このうちAI機能の言語については、公式の料金ページにも、NotetakerとCallieは現時点で英語のみ利用可能と書かれています。会議の議事録を自動で作る機能を目的に契約を考えているなら、日本語の会議で使えるかを先に確かめる工程が必要です。
ドル建てという点は、為替で毎月の請求額が動くことを意味します。席数が増えるほど振れ幅も大きくなるため、10席、20席の規模で入れるなら、円換算の予算に幅を持たせておくほうが安全です。国内の日程調整ツールを比べる場合、円建てで税抜表示の製品と並べると比較しにくいので、比較表を作るときは為替レートを1つ決めて揃えます。
サポートについては、ヘルプセンターとコミュニティが全プラン、メールサポートが24時間365日、チャットサポートは有料プランから、電話サポートはEnterpriseのみ、という並びが公式の比較表に載っています。困ったときに日本語で電話をしたい前提なら、この構成は合いません。
うまく回らないときに見る3か所
設定したのに思った通りに動かない場面は、だいたい次の3か所に原因があります。
1つ目は連携したカレンダーの範囲です。予約できる枠は、つないだカレンダーの予定を差し引いて作られます。つないでいないカレンダーの予定は考慮されないため、そこが埋まっていても予約可能として表示されます。無料プランは連携が1本なので、複数のカレンダーで予定を分けている人は、どの1本をつなぐかで見え方が変わります。二重予約が起きたときは、まずここを見ます。
2つ目は受付条件です。当日の直前まで受け付ける設定にしていると、移動中に予約が入ります。何時間前まで受け付けるか、何日先まで開けるか、1日に何件まで受けるかを決めておくと、あとから断る作業が減ります。曜日ごとの受付時間も、実際に手が空いている時間に合わせて狭めておくほうが運用は楽になります。
3つ目は通知とリマインダーです。予約が入ったことに気づかない、または相手が予定を忘れる、という形で崩れます。リマインダーの自動送信は有料プランからの機能なので、無料で使っている間は自分でカレンダーの通知を設定しておく必要があります。無断欠席が続くなら、この1点で有料に上げる判断もあり得ます。
予約が入ったあとに残る仕事
日程調整の自動化で消えるのは、候補を出して確定させるまでの往復です。消えないものが2つ残ります。
1つは移動です。予約リンクは相手の都合で枠が埋まるため、離れた場所の訪問が続けて入ることがあります。カレンダーの上では連続した2件が矛盾なく見えても、実際には間に移動が必要です。会議の前後に実際の移動を予定として置く考え方は移動時間にまとめてあります。
もう1つは作業時間です。予約可能な時間をすべて開けておくと、埋まるのは会議だけで、資料を作る時間は残りません。空き枠を出す前に、手を動かす時間をカレンダーに置いてしまう順序にすると、この崩れは起きにくくなります。予定を入れる手数を減らす方法は予定の入れ方に整理しました。
この2つは日程調整ツールの担当範囲ではなく、日々使うカレンダー側の仕事です。複数のアカウントを1つの画面に重ねて、どの時間が本当に空いているのかを見る形についてはできることに、他のカレンダーとの違いは他のカレンダーとの比較にあります。話し言葉と音声で予定を入れられる形にしておくと、予約が入った直後に移動と準備の枠を置く作業が数秒で済みます。
よくある質問
Calendlyは無料で使えますか?
使えます。無料のFreeプランでは、1対1の打ち合わせを回数の上限なく受け付けられ、予約ページの見た目も変えられます。ただしイベントタイプは1つ、つなげるカレンダーは1本までです。所要時間の違う打ち合わせを使い分けたい場合や、仕事用と私用の両方を見て判断してほしい場合は有料プランが必要になります。
有料プランはいくらですか?
公式の料金ページでは、年払いの場合にStandardが1席あたり月額10ドル、Teamsが16ドルと案内されています。Enterpriseは年間15,000ドルからで、50席が下限、米ドルのみの提供です。席が必要なのはカレンダーをつないで会議を主催する人だけで、招待される側は席もアカウントも要りません。
日本語で使えますか?
紹介記事では、管理画面やサポートが英語中心であることが導入時の注意点として挙げられています。公式の料金ページにも、AI機能のNotetakerとCallieは現時点で英語のみ利用可能と書かれています。日本語の会議で議事録機能まで使う前提なら、本番導入の前に実際の動作を確かめる工程を入れてください。
3人以上で日程を合わせるときはどうしますか?
こちらの空き枠を見せる方式では、相手側の都合が分からないため決まりません。公式の比較表に全プランで使える項目として載っているミーティング投票を使い、候補日を複数出して参加者に選んでもらう形が向きます。参加者が増えるほど、人が手で候補を探す手間との差が開きます。