Googleカレンダーへの取り込み|他のカレンダーの予定を移す手順
別のカレンダーアプリや社内のシステムから書き出したファイルを、Googleカレンダーへ取り込みたい。手順自体は数クリックで終わるのに、「0 件の予定を処理しました」と返ってきたり、取り込めた予定の時刻が1時間ずれていたりする。google カレンダー 取り込みでつまずく原因は、ほぼすべてファイルの形式か、ファイルの大きさか、タイムゾーンのどれかに行き着きます。この記事では、取り込みの正しい流れと、エラー文言ごとの意味、そして取り込みが終わったあとに残る本当の問題を順に整理します。
取り込みは移行の作業であって、同期の設定ではない
最初に押さえておきたいのは、取り込みが1回きりのコピーだという点です。Googleカレンダーのヘルプは、読み込んだ予定が元のアカウントと同期されるわけではないと明記しています。取り込んだあとに元のカレンダーで予定を動かしても、Googleカレンダー側は動きません。つねに両方を一致させたいのであれば、取り込みではなくカレンダーの共有を設定するほうが正しい選択になります。
この違いを取り違えると、月に1回ファイルを書き出して取り込み直す作業が習慣になります。過去の予定をまとめて引っ越したいときは取り込み、これから先も両方を見たいときは共有、と用途で分けて考えます。
取り込みの権限も先に確かめます。読み込み先のカレンダーに対して予定を追加できる権限が必要で、会社や学校のアカウントでは管理者の設定によって制限がかかることがあります。
基本的に必要なのは、Googleアカウント、取り込みたいicsファイル、対象カレンダーの編集権限です。会社アカウントの場合、権限制限がかかるケースもあります。 出典: saposuke.jp
取り込みの手順と、既定で入る先
パソコンのGoogleカレンダーのヘルプに載っている流れは次の通りです。取り込みも書き出しもパソコン専用で、スマートフォンやタブレットのカレンダーアプリからは実行できません。
- パソコンでGoogleカレンダーを開く
- 右上の設定アイコンから「設定」を開く
- 左側のメニューで「インポート / エクスポート」を選ぶ
- 「パソコンからファイルを選択」を押し、末尾が .ics か .csv のファイルを選ぶ
- 読み込んだ予定を追加するカレンダーを選ぶ
- 「インポート」を押す
5番を飛ばすと、予定は既定でメインのカレンダーに入ります。取り込んだあとで「どれが移してきた予定か分からなくなった」となりやすいのはここです。先に空のカレンダーを1つ作り、そこへ取り込んでから色を変えると、あとで丸ごと消すことも、必要な分だけ移すこともできます。
ZIPファイルを渡しても中身は読まれません。ZIPを開くとカレンダーごとに .ics ファイルが入っているので、取り出して1つずつ取り込みます。
対応する形式と、CSVのヘッダーの決まり
Googleカレンダーが受け取るのは .ics(iCalendar)と .csv の2種類です。どちらを選ぶかは、手元にあるデータの形で決まります。
| 形式 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| .ics | 他のカレンダーアプリから書き出したものをそのまま移す | 繰り返しの予定が単発の連続になることがある |
| .csv | 表計算ソフトで作った予定表を予定に変える | ヘッダーを英語で書く必要がある |
CSVで作る場合、1行目のヘッダーは英語表記が必要です。必須は次の2つだけです。
- Subject(予定の名前)
- Start Date(開始日)
残りは省略できます。Start Time、End Date、End Time、All Day Event、Description、Location、Private が使えて、All Day Event と Private は True か False で書きます。説明や場所の中にカンマを入れたいときは、その値を引用符で囲みます。囲まないと、そこで列が割れて読み込みが崩れます。
区切り文字はカンマだけです。セミコロンやコロンで区切ったファイルには対応していません。日本語版の表計算ソフトから書き出すと区切り文字が変わることがあるので、取り込む前にテキストエディタで1行目を見て確かめると早いです。
.ics を手で作る、あるいは直すときは、1行目が BEGIN:VCALENDAR で、最後の行が END:VCALENDAR になっている必要があります。その間に VERSION:2.0 などのヘッダー情報が続き、予定は1件ずつ BEGIN:VEVENT と END:VEVENT ではさみます。ファイルを分割したときにヘッダーとフッターを付け忘れると、そこで読み込みが止まります。
エラー文言ごとに原因が決まっている
取り込みのエラーは文言で原因がほぼ確定します。読み込みに関する問題の解決方法にある対応を、出る順に並べ替えました。
「0 件の予定を処理しました」
ZIPファイルをそのまま渡した場合か、「インポート」を2回以上押した場合です。2回押したときは1回目で正常に読み込まれていて、2回目は処理する予定が残っていないためにこの文言が出ます。カレンダーを見て、予定が入っているかどうかを先に確かめます。
「x/y 件の予定を処理しました」
ファイルの中の一部の予定が読めていません。Googleカレンダーが受け取れるのは、Microsoft Outlook、Appleのカレンダー、Yahooカレンダーといった主要なアプリが書き出したファイルです。社内のシステムが独自に組み立てた .ics は、この形で一部だけ落ちることがあります。書き出し直して再度取り込み、それでも落ちるなら形式を見ます。
「Google カレンダーは一時的にご利用いただけません」
ファイルが大きすぎます。Googleカレンダーが対応するのは1MB以下のファイルです。数年分をまとめて書き出すと簡単に超えるので、書き出す期間を短くして分けます。手でコードを触ることに抵抗がなければ、予定の単位でファイルを割っても構いません。
「サーバーへの接続がリセットされました」
形式が不適切なときに出ます。CSVなら区切り文字とヘッダー、.ics ならヘッダーとフッターを見ます。
取り込めたのに、中身が違って見えるとき
読み込みが成功しても、表示が期待と違うことがあります。原因は2つに絞れます。
1つはタイムゾーンです。Googleカレンダー側と書き出し元のアプリでタイムゾーンが一致していないと、時刻が丸ごとずれて入ります。設定の「現在のタイムゾーン」を確かめ、書き出し元でも同じ設定を確かめたうえで、もう一度書き出して取り込み直します。取り込んだ予定を手で直すより早く、取りこぼしもありません。
もう1つは繰り返しの予定です。カレンダーアプリの一部は、毎週の定例を「繰り返し1件」ではなく「単発の予定の集まり」として書き出します。Googleカレンダーは書き出された通りに読むので、取り込んだ結果も単発の連続になります。定例を1件にまとめ直したいときは、取り込んだあとで1件だけ繰り返しとして作り直し、残りを削除するほうが手数が少なくなります。
同じ予定が二重に入ったときの片づけ方
取り込みで一番やり直しが多いのが重複です。エラー文言が出たので押し直した、途中で止まったように見えたので別のファイルで試した、という流れで同じ予定が2件ずつ並びます。Googleカレンダーには、取り込んだ分だけをまとめて取り消す機能がありません。ここが取り込みの一番の落とし穴です。
対策は取り込む前の段取りで決まります。取り込み先に専用のカレンダーを1つ作っておけば、失敗しても、そのカレンダーごと削除して作り直せます。メインのカレンダーへ直接取り込んだ場合は、もとから入っていた予定と混ざるため、1件ずつ日付を追って消すしかありません。予定が数百件ある移行では、この差が作業時間を大きく変えます。
重複がすでに起きている場合は、検索で絞ってから消します。予定名で検索すると同名の予定が日付順に並ぶので、日付が同じ2件のうち後から入ったほうを消していきます。取り込んだ予定には説明や場所が入っていないことが多いので、そこを見分ける手がかりにできます。
もう1つ、取り込む前にファイルの中身を数える手もあります。.ics であれば BEGIN:VEVENT の行数が予定の件数です。取り込み後に表示される処理件数と突き合わせれば、落ちた予定があるかどうかがその場で分かります。「x/y 件の予定を処理しました」と出たときに、どれが落ちたのかを探す手間も減ります。
Macのカレンダーから移すときの書き出し方
手元のMacからGoogleカレンダーへ移すなら、まずMacのカレンダーで書き出します。Appleのユーザガイドによれば、書き出し方は2通りあります。
- カレンダー1つ分の予定を .ics で書き出す(カレンダーを選び、ファイル > 書き出す > 書き出す)
- すべてのカレンダーを .icbu のアーカイブで書き出す(ファイル > 書き出す > カレンダーアーカイブ)
Googleカレンダーへ取り込むのは .ics のほうです。.icbu はMac側の控えとして使う形式で、Macへ読み込むと現在のカレンダーの情報をすべて置き換えるため、移行の用途には向きません。また、読み込みでは予定に付けていた独自の色が外れます。色で分類していた場合は、読み込み先のカレンダーを分けておいて、あとでカレンダー単位に色を当て直します。
iCloudやExchangeのアカウントを使っている場合、カレンダーはすでに提供元のサーバに保存されていて、端末をまたいで最新の状態が保たれます。控えのために手で書き出す作業は要りません。書き出しが必要なのは、カレンダーリストの「このMac内」にあるカレンダーです。
取り込みが終わったあとに残る問題
ファイルが入っても、予定が回るかどうかは別の話です。取り込みは箱の中身を移す作業で、1日の組み立てには手を付けません。取り込み直後のカレンダーは、往々にして会議が背中合わせに並び、移動の時間がどこにも確保されていない状態になります。
ここで効くのは、予定を入れる時点で移動と準備を一緒に置く考え方です。Mac用のカレンダーアプリの中には、話し言葉と音声で予定を入れられるものがあり、住所を入れておくと移動の時間を自動で前後に確保します。どの項目をどう入れると移動まで含めて組み立てられるのかは予定の入れ方にまとまっていて、移動の扱いだけを見たい場合は移動時間が近道です。
取り込みの回数そのものを減らす道もあります。複数のアカウントのカレンダーを1つの画面にまとめて見られれば、月ごとにファイルを移し替える必要がなくなります。何をまとめて表示できるかはできることに、他のカレンダーとの違いは他のカレンダーとの比較に整理されています。取り込みの前後でよく出る疑問はよくある質問にも並んでいます。
取り込みでつまずいたときの見る順番は、形式、1MBの上限、タイムゾーン、繰り返しの4つです。この順で当たれば、どのエラー文言からでも原因に届きます。そして取り込みが済んだら、次に見るのは移した予定の件数ではなく、移したあとの1週間に移動と準備の時間が残っているかどうかです。件数が合っていても、会議が隙間なく並んだカレンダーは、その週のどこかで必ず遅れを生みます。
よくある質問
Googleカレンダーの取り込みはスマートフォンからできますか?
できません。Googleカレンダーのヘルプは、書き出しも読み込みもパソコンのみの機能で、AndroidやiPhone、iPadのカレンダーアプリでは実行できないとしています。手元にファイルがある場合も、いったんパソコンに移してから取り込みます。
取り込んだ予定は元のカレンダーと同期されますか?
同期されません。取り込みは1回きりのコピーで、元のアカウント側で予定を変えてもGoogleカレンダーには反映されません。常に両方を一致させたい場合は、取り込みではなくカレンダーの共有を設定します。
ファイルが1MBを超えてしまう場合はどうすればよいですか?
書き出す期間を短くして、複数のファイルに分けて取り込みます。Googleカレンダーが対応するのは1MB以下のファイルで、超えると「Google カレンダーは一時的にご利用いただけません」という文言が出ます。1年ごと、四半期ごとに区切って書き出すと収まりやすくなります。
CSVのヘッダーは日本語で書いてもよいですか?
日本語では読み込まれません。ヘッダーは英語で書く必要があり、必須はSubjectとStart Dateの2つです。日本語の見出しが付いた予定表を持っている場合は、1行目だけを英語のヘッダーに差し替えてから保存し直します。