面談の日程調整ツール|候補日のやりとりを1往復で終える選び方

面談の日程を決めるのに、メールが4往復する。候補を3つ出して、2つ埋まり、面接官に確認して、また出し直す。面談 日程 調整 ツールを探している人が減らしたいのは、この往復です。ツールの数は多いものの、選ぶときに効く軸は少なく、無料でどこまでできるか、同席する人の予定をどう扱うか、そして確定したあとに何が自動で動くかの3つでほぼ決まります。

往復が増えるのは、候補を出す側に情報が足りないから

日程調整が長引く構図はどの現場でも同じです。候補日を出す側が、同席する人の空きを正確に把握していない。だから出した候補が埋まっていて、出し直しになります。人事の担当者が面接官の予定を見ながら候補を作る場合、この確認そのものが1往復です。

採用の現場では、ここに複数のツールをまたぐ作業が乗ります。

導入前課題:まず学生とやりとりをし、面接官のスケジュールをヒアリング、日程調整後は面接官をアサインして登録、ZoomURLを発行しGoogleカレンダーからスケジュールを設定し、メールを送る…というように、1件の面接を設定するまでにさまざまなツールのページを行き来しなければならないことが不便で、工数が多い分対応漏れも発生していました。 出典: career-cloud.asia

日程調整ツールが解いているのは、この行き来です。候補を出す作業をURLに置き換え、相手が選んだ時点でカレンダーへの登録と会議URLの発行までを済ませる。往復が1回で終わるのは、候補の正しさを人が確認しなくなるからです。

まずGoogleカレンダーの予約スケジュールで足りるかを見る

専用のツールを検討する前に、いま使っているカレンダーの機能で足りるかを確かめる価値があります。Googleカレンダーには予約スケジュールという機能があり、空き時間から予約ページを作って相手に選ばせることができます。

パソコンのGoogleカレンダーで「作成」から「予約スケジュール」を選び、予約の長さ、通常時の空き時間、予約受付期間を設定します。予約と予約の間に準備時間を入れる設定と、1日あたりの予約件数の上限も指定できます。会議の方法はGoogle Meet、対面、電話、後で指定から選べて、予約フォームでは名と姓とメールアドレスが必須項目になります。知らない相手からの予約を減らしたい場合は、メール確認を必須にする設定を入れます。

ただし範囲には線が引かれています。予約スケジュールのプレミアム機能の比較によれば、個人のGoogleアカウント、またはWorkspace Business Starterでは、作れる予約ページは1つだけです。複数の予約スケジュールを作る、リマインダーメールを自動で送る、複数のカレンダーで空き状況を確認する、共同主催者を追加するといった機能には、対象となるWorkspaceのサブスクリプションかGoogle Oneのメンバーシップが必要になります。Workspace FrontlineとEssentialsでは、予約スケジュールそのものを作成できません。

面談の種類が1つで、担当も1人なら、この機能で足ります。一次面接と二次面接で長さが違う、面接官が複数いて誰か1人が出る、といった条件が入った時点で専用のツールの範囲に移ります。

無料の範囲と有料の金額を並べる

公式の料金ページで今日時点の値を確かめたものを並べます。人数と用途で向きが変わるので、金額だけでは決まりません。

ツール 無料の範囲 有料の金額
Googleカレンダーの予約スケジュール 予約ページを1つ作成 複数作成などは対象のWorkspaceかGoogle Oneが必要
TimeRex 日程調整カレンダー数と調整回数が無制限、2人までの予定を考慮 ベーシック 月額750円(税抜、年払い)、プレミアム 月額1,250円(税抜、年払い)
Calendly 1種類のイベント、1つのカレンダー接続 Standard 1席あたり月額10ドル(年払い)、Teams 1席あたり月額16ドル(年払い)

TimeRexは無料のプランでも日程調整カレンダーの数と調整の回数に上限がなく、2人までのスケジュールを考慮した調整に対応します。3人以上の同席や、優先順位に基づく参加者の自動決定、会議室の自動予約はベーシック以上です。月払いにすると1ライセンスあたりベーシックが月額900円、プレミアムが月額1,500円(いずれも税抜)で、年払いにすると16%の割引が入ります。40名以上での導入はエンタープライズの相談になります。

Calendlyは無料のプランでイベントの種類が1つ、カレンダーの接続が1つに限られます。複数の種類を作るならStandard、複数の担当者で順番に割り振るラウンドロビンやチームでの調整はTeamsです。Enterpriseは50席からで年額15,000ドルからと明記されています。金額はいずれも招待される側には不要で、席が必要なのはカレンダーを接続して主催する人だけです。

ここで見落としやすいのが、席の数え方です。面接官が10人いても、日程調整のURLを作るのが人事の2人なら、必要な席は2つで足りる場合があります。逆に、面接官それぞれが自分のURLを持って動く運用にすると、席の数は面接官の数になります。運用の形を決める前に金額を比べると、桁が1つ変わります。

同席と代理で条件が分かれる

面談の日程調整で専用ツールが要るかどうかは、ほぼこの2点で決まります。

同席の調整は、面接官と人事が両方出る面接のように、複数人の空きが重なる時間を探すものです。「全員が参加」と「誰か1人が参加」で必要な機能が変わり、後者では優先順位に基づいて参加者を自動で決める機能が効いてきます。TimeRexは2つのグループから1人ずつを選ぶ形の調整にも対応していて、グループごとに空いている人を割り当てます。

代理の調整は、人事の担当者が面接官の予定を代わりに調整するものです。ここで問題になるのは、誰を代理の対象として選べるかです。ツールによって、選べる社員がカレンダーの画面に出てくる一部の人に限られたり、自分では日程調整をしない社員にもアカウントを持たせる必要が出たりします。社員数が多い組織では、この制約が運用の形を決めてしまいます。

準備と移動の扱いも見ます。面接と面接の間に議事の整理や移動が要るのに、予約ページが隙間なく枠を提示すると、確定したあとに自分で動かすことになります。予約と予約の間に時間を入れる設定はGoogleカレンダーの予約スケジュールにもあり、TimeRexは前後の準備と移動の時間を考慮して候補を出せると記載しています。対面の面接を混ぜる運用では、ここを設定していないツールは選べません。

確定したあとに何が自動で動くか

日程が決まってからの作業も数えます。ここが手作業のまま残ると、削れる時間は半分になります。

  • 会議URLの発行。ZoomやMicrosoft Teams、Google Meetのミーティングを確定と同時に作る
  • カレンダーへの登録。関係者のカレンダーに予定として入る
  • 通知。チャットへの通知や、任意のメールアドレスへの控えの送信
  • 記録。確定した予定をスプレッドシートや採用管理システムへ渡す

TimeRexは無料のプランでもWeb会議ツールの連携とチャットツールの連携、スプレッドシートへの自動反映に対応しています。設問項目のカスタマイズや、回答内容に応じて調整ページを出し分けるルーティングはプレミアムです。面談の前に聞いておきたいことがある場合、この設問の欄が使えるかどうかで、事前のメールが1通減ります。

利用頻度も判断に入れます。月に数件しか面談がないのであれば、無料のプランで足りることが多いです。

1つ目のポイントは、使用頻度をどのくらい想定しているのか確認することです。例えば、日程調整の機会が1ヶ月に1回しかないのであれば、無料の日程調整ツールでも十分に効率化できたと感じられるでしょう。利用頻度によって金額も変動するため、1ヶ月にどれだけの使用頻度なのかを事前に確認しておきましょう。 出典: career-cloud.asia

導入したあとに出てくる3つのつまずき

ツールを入れれば往復は減りますが、運用で詰まる箇所は決まっています。先に知っておくと、選ぶときの条件に追加できます。

1つ目は仮の予定の扱いです。候補を出した時点でカレンダーに仮の予定を入れる方式だと、まだ確定していない枠が空きから外れます。同じ時間帯を複数の相手に提示している間、自分のカレンダーは埋まったように見えて、別の用事を入れられません。仮の予定を入れない方式のツールもあるので、候補を並行して出す運用なら、ここを確かめます。

2つ目はタイムゾーンです。海外の拠点や、海外に住んでいる候補者との面談では、予約ページに表示される時刻がどちらの時間で出るかを確かめます。相手の端末のタイムゾーンで表示する仕組みになっていれば取り違えは起きませんが、固定で表示される設定のままだと、1時間や半日の食い違いが起きます。

3つ目はキャンセルと再調整です。相手が予定を変えたいとき、届いたメールから自分で変更できる作りになっているかどうかで、担当者の手間が変わります。キャンセルや再調整の期限を設定できるツールもあり、直前の変更を防ぎたい場合はその設定があるかを見ます。

選ぶ順番を決めておく

比較を始める前に、次の順で自分の条件を書き出すと、候補は2つか3つに絞れます。

  1. 面談の種類はいくつあるか。1つなら、いま使っているカレンダーの機能で足りる可能性がある
  2. 同席する人は何人で、全員が出るのか、誰か1人が出るのか
  3. 代理で調整するか。するなら、対象として選ぶ必要がある人は何人いるか
  4. 確定したあとに自動化したいものはどれか。会議URL、通知、記録のどれが手作業で残っているか
  5. 月に何件調整するか。件数が少なければ無料のプランで足りる

この5つに答えたあとで料金を見ると、席の数と必要なプランが決まります。逆に料金表から入ると、使わない機能が入ったプランを選びやすくなります。

候補を出す前の段階に効くもの

日程調整ツールは、候補を出してから確定するまでを速くします。一方で、そもそも空きがどれだけあるかは変えません。面接の枠を1日に4つ入れたいのに、既存の予定が細かく散っていて2時間続きの空きがない、という状況は調整の側では解けません。

ここで効くのは、自分の予定を組み立てる側の道具です。会議と会議の間に移動と準備を置き、まとまった空きを意図して作る。Mac用のカレンダーアプリの中には、話し言葉と音声で予定を入れられるものがあり、場所を入れておくと移動の時間を前後に自動で確保します。面談を受ける側として候補を選ぶときにも、移動が入っていない時間を選んでしまう失敗が減ります。

何をどこまで自動で組み立てられるかはできることに、入力のしかたは予定の入れ方に、移動の扱いだけを見たい場合は移動時間にまとまっています。他のカレンダーとの違いは他のカレンダーとの比較、細かい疑問はよくある質問に並んでいます。

面談の日程調整で最初に確かめるのは、いま使っているカレンダーの予約機能で足りるかどうかです。足りないと分かった理由が、種類の数なのか、同席の人数なのか、代理の範囲なのか。そこが言葉にできれば、比べるべきツールは自然に2つか3つに絞れます。

よくある質問

無料の日程調整ツールでも面接の調整に使えますか?

月に数件であれば足ります。TimeRexの無料のプランは日程調整カレンダーの数と調整回数に上限がなく、2人までの予定を考慮した調整に対応します。3人以上の同席や優先順位による自動割り当てが必要になった時点で、有料のプランの範囲に移ります。

Googleカレンダーの予約スケジュールだけで足りますか?

面談の種類が1つで担当も1人なら足ります。ただし個人のGoogleアカウントとWorkspace Business Starterでは予約ページを1つしか作れず、複数作成やリマインダーメールの自動送信には対象のWorkspaceのサブスクリプションかGoogle Oneのメンバーシップが必要です。

面接官の人数だけ料金がかかりますか?

運用の形で変わります。Calendlyは席が必要なのはカレンダーを接続して主催する人だけで、招待される側には不要です。人事の担当者がまとめてURLを作る運用なら席は担当者の数で足り、面接官それぞれがURLを持つ運用にすると面接官の数になります。

面接と面接の間に移動の時間を入れられますか?

入れられます。Googleカレンダーの予約スケジュールには予約と予約の間に準備時間を追加する設定があり、TimeRexも前後の準備と移動の時間を考慮して候補を提示できると記載しています。対面の面接を混ぜる場合は、この設定があるかどうかを先に確かめます。

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