MacのカレンダーとOutlookを同期する|仕事の予定を手元に出す
会社の予定はOutlook、私用の予定はMacのカレンダー。mac カレンダー outlook 同期で検索する人のほとんどは、この2つを行き来しているうちに、どちらにも載っていない空き時間へ会議を入れてしまった経験を持っています。同期の設定そのものは数分で終わりますが、どの向きに繋ぐのかを決めないまま始めると、予定が二重に並んだり、編集できないカレンダーが増えたりして、かえって見る場所が増えます。ここでは向きの決め方から、公式に用意されている手順、繋いだあとに崩れる箇所までを順に整理します。
2つのカレンダーを往復している時間は、予定表には残らない
会社がMicrosoft 365やExchangeを使い、手元の端末がMacとiPhoneという組み合わせは、いまの働き方ではめずらしくありません。会社の会議はOutlookの招待で届き、子どもの行事や通院はiPhoneから入れる。この状態だと、空き時間を判断するために毎回2つの画面を見比べることになります。
見比べる作業そのものは1回10秒ほどで終わります。ところが判断を間違えたときの損は、往復の手間よりはるかに大きくなります。片方にしか載っていない予定の上へ会議を置いてしまうと、調整のやり直し、相手への連絡、移動の組み替えが連鎖します。1日に何度も空き時間を判断する仕事では、この見落としが週に1度起きるだけで、予定表の信頼が崩れます。
同期を設定する目的は、カレンダーの数を減らすことではありません。空き時間を判断するときに見る場所を1つに決めることです。目的をここに置くと、次に決めることが自然に絞られます。どちらのアプリを判断の場所にするのか、という一点です。
向きを決める。会社の予定を手元に出すのか、私用を会社側に出すのか
同期には2つの向きがあります。混ぜて考えると設定が迷子になるため、先に分けます。
- 会社の予定をMacのカレンダーに出す向き。判断の場所はMacのカレンダーになります。Exchangeやoutlook.comのアカウントをMacのカレンダーへ追加します。
- 私用の予定をOutlook for Macに出す向き。判断の場所はOutlookになります。iCloudのカレンダーをOutlook側へ繋ぎます。
会社の端末管理が厳しく、Macに業務アカウントを追加できない職場では、後者しか選べないこともあります。逆に、私用の予定を会社の環境に載せたくないなら前者になります。どちらも技術的には可能なので、社内の規定と、自分がどちらの画面を長く開いているかで決めるのが現実的です。
両方向を同時に繋ぐ設定も作れますが、同じ予定が2つの経路で往復し、重複が生まれやすくなります。まずは片方向で運用し、足りないところだけ足すほうが崩れにくくなります。
会社の予定をMacのカレンダーに出す手順
Macのカレンダーは、プロバイダを選ぶ形でアカウントを追加します。Appleの利用ガイドでは、カレンダーアプリのメニューから「カレンダー」>「アカウントを追加」と進み、プロバイダを選んで画面の指示に従う流れが案内されています。Microsoft 365やExchangeの職場アカウントは、この一覧から選べます。
- カレンダーアプリを開き、「カレンダー」>「アカウントを追加」と選ぶ
- 一覧からMicrosoft ExchangeまたはOutlook.comを選び、「続ける」をクリックする
- 会社のメールアドレスとパスワードを入れ、サインインの画面に従う
- 一覧に無いサーバを使っている場合は「その他のCalDAVアカウント」を選び、アカウントの種類で自動・手動・詳細のいずれかを選ぶ
追加したアカウントはサイドバーに別々に並びます。サイドバーが見えないときは「表示」>「カレンダーリストを表示」で出せます。同じアカウントをiPhoneやiPadにも設定しておくと、手元のどの端末でも同じ状態が保たれます。
サーバのアドレスやポート番号を手で入れる必要がある職場もあります。その値は情報システムの担当部署が持っているので、推測で埋めずに確認したほうが早く終わります。
Exchangeアカウントで使えることと、使えないこと
ここが見落とされやすい箇所です。Exchangeのアカウントを追加すると、メインの「カレンダー」がMacのカレンダーアプリに表示されます。そのうえで、同じアカウントにカレンダーを足すこともできますが、足したカレンダーには制限があります。
Exchangeカレンダーアカウントにカレンダーを追加できます。ただし、これらのカレンダーには、アップデートされた参加依頼や予定への出席者の応答は表示できません。また、追加カレンダー内の予定は、委任された人(カレンダーアカウントを共有している人)は表示できず、ユーザが空き時間状況を確認するときには表示されません。メインのExchangeカレンダーでしか、すべてのカレンダー機能を使用できません。 出典: support.apple.com
つまり、会議の招待と出欠、空き時間の公開に関わる予定は、メインのカレンダーへ置く必要があります。プロジェクトごとにカレンダーを分けたくなりますが、Exchange側で分けると、同僚から見た空き時間に反映されません。分類は色やカレンダーの表示切り替えで行い、会議の実体はメインへ集めるほうが安全です。
なお、Appleの資料ではExchange Server 2007 Service Pack 1以降が対象と案内されています。社内のサーバが古い場合は、この条件を先に確認しておくと無駄な試行を避けられます。
iCloudの予定をOutlook for Macに出す手順
逆向きも、いまは公式の手順が用意されています。Microsoftのサポート情報は、Outlook for MacがiCloudカレンダーを直接追加できるようになったと案内しています。ツールバーから「ツール」>「Accounts」に進み、「+ アカウントの追加」を選び、iCloudのメールアドレスを入れてサインインします。メールプロバイダが自動で選ばれないときは、画面上部の「Google、IMAP、Office365、Yahoo など」のリンクから一覧を開き、iCloudを選べます。追加が終わったら、ナビゲーションウィンドウの「Calendar」ボタンでiCloudの予定を確認できます。
古い版のOutlook for Macを使っている場合は事情が変わります。MicrosoftはCalDAVとCardDAVに対応していないと明記しており、iCloudのメールアカウントを追加してもカレンダーと連絡先は同期されません。その代わりに、次の回り道が案内されています。
- ブラウザでiCloudにサインインし、「Calendar」を開く
- Outlookで見たいカレンダーの共有ボタンから「パブリック Calendar」を有効にし、表示されたURLをコピーする
- 別のウィンドウでOutlook on the webにサインインし、「予定表」>「予定表の追加」>「インターネットから」を開く
- コピーしたURLを貼り、識別できる名前を付けて保存する
この方法で登録したカレンダーは、同じアカウントをOutlook for Macにも追加していれば、Mac側にも現れます。反映まで数分かかることや、Outlook for Macの再起動が必要になることも、Microsoftの資料に注意として書かれています。すぐに出てこないからといって設定をやり直すと、同じカレンダーが二重に登録されます。
読み取り専用の照会で足りる場合
予定を相手側で編集する必要がないなら、同期ではなく照会で済みます。Macのカレンダーには「ファイル」>「新規照会カレンダー」という入口があり、カレンダーのWebアドレスを入れて登録します。登録のときに、保存先をiCloudにするか「このMac内」にするかを選べます。iCloudを選べば、同じアカウントを設定した他の端末にも同じ照会カレンダーが並びます。
照会したカレンダーは表示だけで、予定を書き換えることはできません。更新の頻度は「自動更新」のメニューで選べるので、会社の予定のように動きが多いものは短く、祝日のように動かないものは長く設定すると無駄な通信が減ります。通知が邪魔なときは「通知を無視」を選んでおけます。
読み取り専用は物足りなく見えますが、空き時間の判断には十分です。編集はもとのアプリで行い、Macのカレンダーは全体を眺めるための場所として使う、という役割分担が成り立ちます。この割り切りができると、双方向同期で起きる重複の悩みから離れられます。
繋いだあとに崩れる箇所を先に知っておく
同期を足した直後は、次の3つが起きやすくなります。
- 同じ予定が2つ並ぶ。両方向を繋いだ場合や、照会と直接同期を重ねた場合に起きます。どちらか一方の経路を外せば消えます。
- 削除が片方に残る。照会カレンダーは提供元が内容を決めるため、手元で消しても次の更新で戻ります。消すべきはもとのカレンダーの予定です。
- 時刻がずれる。招待を作った側のタイムゾーンと、Mac側のタイムゾーンが違うと、海外との会議で1時間単位のずれが見えます。カレンダーの設定でタイムゾーンを明示しておくと切り分けが早くなります。
反映されないときに設定を作り直すのは、いちばん遠回りになります。Microsoftの資料が案内しているように、数分待って再起動する。それでも出てこないなら、登録したURLとアカウントの対応を1つずつ確かめる。この順番で当たると、原因の切り分けが短く済みます。
同期を足すほど、判断する場所は増えていく
ここまでの手順で、予定は1つの画面に集まります。ただし集まるのは表示だけで、予定を入れる速さや、移動時間の見積もりは変わりません。会議と会議の間に移動が入るかどうかは、集まった予定を人が読み解いて判断することになります。
この判断を道具側に持たせる考え方もあります。Mac用のカレンダーアプリのできることには、会議リンクの自動検出や、住所から車・徒歩・電車の所要時間を計算して移動ブロックを作る機能が並びます。移動をどう扱うかは移動時間に手順としてまとめられており、出発すべき時刻に通知を出す仕組みまで含まれます。予定を入れる側も、予定の入れ方では話し言葉と音声で予定を入れられる形が説明されています。
複数のアカウントを1画面にまとめること自体は、多くのカレンダーアプリが備えています。違いが出るのは、集めたあとに何を自動で判断してくれるかという点です。方式と金額を並べた他のカレンダーとの比較では、Macで使えるフル機能のカレンダーアプリを10本並べ、3年間で払う総額で比べています。買い切りとサブスクリプションで支払いの形が変わるため、値段の絶対額よりも、続ける前提で総額がどうなるかを見るほうが判断しやすくなります。導入にあたって費用の条件を確かめたいときは購入に無料で使える範囲が書かれており、設定で迷いそうな点はよくある質問で確認できます。
同期は手段です。判断の場所を1つに決め、そこに必要な情報を集める。この順番を守るかぎり、繋ぐ経路は少ないほうが強くなります。
よくある質問
Outlookの予定をMacのカレンダーに出す設定は無料でできますか?
追加の費用はかかりません。Macのカレンダーアプリから「カレンダー」>「アカウントを追加」と進み、Microsoft ExchangeまたはOutlook.comを選んでサインインするだけです。ただし会社のアカウントは端末管理の対象になっていることがあり、追加を許可していない職場もあります。先に情報システムの担当部署へ確認すると無駄がありません。
iCloudのカレンダーがOutlook for Macに出てきません。設定を間違えましたか?
すぐに設定を作り直さないほうがよいです。Microsoftのサポート情報では、Outlook on the webに登録したiCloudカレンダーがOutlook for Macへ同期するまでに数分かかること、表示するにはOutlook for Macの再起動が必要な場合があることが案内されています。数分待って再起動し、それでも出ない場合にURLとアカウントの対応を確かめます。
Exchangeのアカウントでカレンダーを分けて使っても問題ありませんか?
表示は分けられますが、機能に制限があります。Appleの資料では、Exchangeアカウントに追加したカレンダーには参加依頼の更新や出席者の応答が表示されず、委任された人からも見えず、空き時間の確認にも反映されないと説明されています。会議の予定はメインのカレンダーへ集め、分類は色や表示の切り替えで行うほうが安全です。
双方向で同期するか、読み取り専用の照会にするか、どちらを選べばよいですか?
相手側のアプリで予定を書き換える必要があるかどうかで決まります。書き換えないのであれば照会で十分で、経路が1本になるため重複も起きません。Macのカレンダーの照会では更新の頻度を選べるので、動きの多いカレンダーは短く設定します。書き換えが必要な場合だけ、アカウントを直接追加する形にします。