Googleカレンダーで予定を移動|別のカレンダーへ移す
Googleカレンダーの予定の移動でつまずく人は、たいてい3つの別の作業を1つの言葉で呼んでいます。日時をずらすこと、同じアカウントの中で別のカレンダーへ移すこと、別のアカウントへ主催者ごと渡すことです。操作する場所も、消えるデータも、相手に届く通知も、この3つでまったく違います。この記事では順に分けて、どの操作でどこまで動くのか、後戻りできないのはどこかを確かめていきます。
移動と呼ばれている作業は3種類ある
1つ目は日時の移動です。週表示や日表示のまま予定をドラッグして時刻を変える、いちばん軽い操作です。ゲストが付いている予定なら変更の通知が飛びますが、予定の持ち主も保存先のカレンダーも変わりません。
2つ目が保存先の移動です。個人用に作った予定を仕事用のカレンダーへ移す、社内共有のカレンダーに置き直す、といった作業がこれにあたります。予定の中身は同じまま、どのカレンダーに属するかだけが変わります。ここを間違えると、共有相手に見えるはずの予定が自分にしか見えない状態で残ります。
3つ目が主催者の移動です。別のGoogleアカウントへ渡す、退職する担当者から引き継ぐ場合はこれになります。Googleのヘルプでは、自分がオーナーのカレンダーまたは予定は新しいオーナーに転送でき、予定を他のカレンダーに移動することもできると案内されています。ただし転送には条件が付き、後戻りしにくい種類の操作です。混ぜて考えていると、日時をずらすだけのつもりで主催者を手放すことになります。
日時をずらすときに相手へ何が届くか
ドラッグで時刻を変えるだけの移動でも、ゲストが付いている予定では通知の扱いを決めることになります。変更を保存すると、参加者に知らせるかどうかを尋ねる画面が出ます。ここを何も考えずに送ると、30分ずらしただけの連絡が全員のメールに届き、20人の予定なら20通のメールが飛びます。逆に送らないままにすると、相手のカレンダーは新しい時刻に書き換わるものの、気づかずに元の時刻で現地へ向かう人が出ます。
開発者向けの資料では、この通知先を全員、Googleカレンダー以外を使っているゲストだけ、誰にも送らない、の3つから選べるようになっています。画面の操作もこの考え方に沿っていて、社内だけの予定なら通知を絞り、社外の相手が入っている予定なら送る、という切り分けが実務に合います。
判断に迷うときの目安は、相手が移動するかどうかです。移動が発生しない会議の10分の前倒しは通知を送らずに済ませられますが、集合場所に向かう予定の時刻を動かしたなら、短い変更でも送ります。
同じアカウントの中で別のカレンダーへ移す
自分がオーナーのカレンダーの間で移す場合は、編集画面から変えます。公式のヘルプに載っている手順は、予定を選び、右上の編集アイコンをクリックし、カレンダーアイコンの横にある下矢印をクリックして、移動先のカレンダーを選び、[保存] を押す、という流れです。プルダウンに出てくるのは自分が編集できるカレンダーだけなので、候補に見当たらないときは、そのカレンダーに対する権限が閲覧のみになっています。
移した予定は元のカレンダーには残りません。1つの予定を2か所に見せたいなら、移動ではなくコピーを使います。コピーの手順は、予定を選び、右上のオプションアイコンをクリックし、コピー先のカレンダーを選んで [保存] を押す形です。
移動とコピーの違いは、あとから時刻を変えたときに出ます。コピーは複製なので、片方を動かしてももう片方は元の時刻のまま残ります。定例のように回数が多い予定でこれをやると、どちらが正しいのか分からない回が積み上がります。
この記事では、Googleカレンダーの予定を別カレンダーに反映する方法を、手動コピー、移動、インポート、自動化、自動同期に分けて整理します。 出典: chronock.ai
別のアカウントへ主催者ごと渡す
相手のカレンダーへ予定を移すときは、主催者を変える操作になります。公式の手順は、自分がオーナーの予定を選び、右上のオプションアイコンから [主催者を変更] をクリックし、新しい主催者とその人へのメッセージを入力して、もう一度 [主催者を変更] を押す流れです。
ここには覚えておくべき上限が2つあります。1つは人数です。Googleのヘルプには、200人を超えるゲストが参加する予定は、別のオーナーまたはカレンダーに移管できないと書かれています。全社の説明会のような大人数の予定は、この方法では引き継げません。もう1つは時間です。予定やカレンダーを別のオーナーに移行すると、リンクが記載されたメールが相手に届き、新しいオーナーは60日以内に承諾する必要があります。それまでは自分がオーナーのままなので、退職日の直前に送っても引き継ぎは完了しません。
カレンダーそのものを渡す場合の条件はさらに厳しくなります。最初にログインしたときに自動で割り当てられるメインカレンダーは移行できず、譲渡できるのは自分で作ったカレンダーか、共有されているグループカレンダーだけです。移行できるのは現在のオーナーだけで、仕事用や学校用のアカウントでは、新しいオーナーが同じ組織に属している必要があります。新しいオーナーが承諾すると、自分の権限は「予定の変更および共有の管理」に変わります。
技術的な裏側も同じ線を引いています。Googleカレンダーの開発者向けの資料では、予定を別のカレンダーへ移す操作は予定の主催者を変えることだと説明され、移せるのは通常の予定だけで、誕生日、フォーカスタイム、Gmailから作られた予定、不在、勤務場所の予定は移せないとされています。カレンダーの移行作業では、この操作ではなく予定の読み込みを使うことも案内されています。
定期的な予定の一部だけを移すとき
定例のように繰り返している予定を移すと、シリーズ全体が動くのか、その回だけが動くのかで結果が大きく変わります。Googleカレンダーでは変更を保存したあとに、一連の予定のうちどの回に適用するかを選ぶ画面が出ます。この回のみ、この回以降、すべての予定の3つから選ぶ形で、ここを読まずに確定すると、半年前の回まで保存先が変わります。
やり直しが効かない点に注意が要ります。すべての予定を対象にして保存先を変えたあと、元に戻すには同じ操作を逆向きにするしかありません。過去の回に残っていた議事録の添付や出席者の返答は、シリーズを削除して作り直した場合には戻りません。移す前に、その予定が単発なのか繰り返しなのかを先に確かめてください。
繰り返しの予定を別のカレンダーへ移す場面でよくあるのが、途中で担当が替わるケースです。この回以降だけを新しいカレンダーへ移せば、過去の記録は元のカレンダーに残り、引き継ぎの境目がそのまま履歴になります。シリーズを丸ごと移してしまうと、誰がいつまで担当していたのかが追えなくなります。
数が多いときは書き出して読み込む
数十件を1件ずつ移すのは現実的ではありません。数が多いときは、カレンダー単位で書き出して読み込みます。書き出しは設定の [インポート / エクスポート] から行い、すべてのカレンダーをまとめて書き出すと.zipファイル、1つだけ書き出すと.icsファイルがダウンロードされます。読み込みも同じ画面で、[パソコンからファイルを選択] からファイルを選び、追加先のカレンダーを選んで [インポート] を押します。既定では読み込んだ予定はメインのカレンダーに入るので、行き先の選択を飛ばさないことが大事です。
この方法には落ちるものがあります。公式のヘルプには、予定を読み込んでもゲストと会議のデータは読み込まれないと明記されています。出席者の返答やビデオ会議のリンクを残したい予定には向きません。.csvファイルから定期的な予定を読み込むと、繰り返しの予定ではなく1回限りの予定の連続として並ぶことがある、とも書かれています。さらに、読み込んだ予定は2つのアカウントの間で同期しません。どちらかを直すともう一方は古いまま残るため、常に両方を合わせたいなら、読み込むのではなくカレンダーを共有する形に寄せます。
書き出しにも条件があります。Googleカレンダーのアプリからは書き出せず、パソコンのブラウザからだけ行えます。書き出すカレンダーに対して「予定の変更および共有の管理」の権限が必要で、職場や学校のアカウントでは管理者が書き出しの設定を制限している場合があります。
移動の回数そのものを減らす
ここまでの手順は、どれも「入れたあとに直す」作業です。回数を減らすなら、入れる時点で行き先を決めておくのが早いです。複数のGoogleアカウントを1つの画面にまとめて表示できるMac用のカレンダーアプリなら、新しい予定を作るときの既定の作成先を設定で選べます。仕事のアカウントを既定にしておけば、個人用に入ってしまって移す作業が消えます。
移動が必要になるもう1つの理由は、予定を入れるときに迷って後回しにすることです。話し言葉のまま一文で書けば、日時と場所と会議のリンクまで解釈されるので、正しいカレンダーに一度で入ります。書き方の例は予定の入れ方にまとまっています。1つの予定を仕事用と共有用の2か所に出す必要がある場合は、コピーを手で作るのではなく、複数のカレンダーへ同時に登録できる機能を使うほうが、あとでずれません。備えている機能の一覧はできることにあります。
メールやチャットで届いた案内を予定にするときも、行き先の選び間違いが起きやすい場面です。本文をまるごと貼り付けて日時と場所と出席者を抜き出す作り方なら、貼り付けの時点で作成先を指定できるため、あとから移す必要がありません。月に何件かの訪問がある働き方なら、この一手で移動の作業がほぼ消えます。
移し替えを前提にしない組み立てに変える
予定を移す作業が毎週発生しているなら、直すべきはカレンダーの構成です。仕事と個人でカレンダーを分けているのに、入力の入口が1つしかない状態が原因です。表示するカレンダーの組み合わせを保存して切り替えられる作りなら、見る側も入れる側も混ざりません。接続から表示の切り替えまでの流れは使い方に順を追って書かれています。
移動のあとに崩れやすいのが移動時間です。場所が変わる予定を別のカレンダーへ移すと、前後の空きが見えなくなって遅刻に繋がります。予定の場所から所要時間を計算して出発の通知を出す仕組みは移動時間で説明されています。
道具を替える判断をするなら、Macで使えるフル機能のカレンダーアプリを10本並べ、同じ3年間で払う総額で比べた表が他のカレンダーとの比較にあります。対応するmacOSのバージョンや、予定と認証情報がどこに保存されるのかはよくある質問で確かめられます。移し替えが起きる回数は、記録に残すと見えてきます。1週間のあいだに何件を別のカレンダーへ移したか、そのうち何件が個人用に入ってしまったものかを数えれば、既定の作成先を変えるだけで消える作業か、カレンダーの構成そのものを分け直す必要がある作業かが分かります。
まず手を付けるなら、いま予定が入ってしまっている既定のカレンダーがどれなのかを設定で確かめるところからです。
よくある質問
予定を別のカレンダーに移すと元の場所には残りますか?
残りません。編集画面でカレンダーを選び直す操作は移動なので、予定は移動先に1件だけ存在します。2か所に見せたい場合は、予定を選んで右上のオプションからコピー先のカレンダーを選ぶコピーの操作を使います。ただしコピーは複製で、片方を直してももう一方は変わりません。
大人数の予定を別のアカウントに引き継げないのはなぜですか?
Googleのヘルプに、200人を超えるゲストが参加する予定は別のオーナーやカレンダーに移管できないと書かれているためです。全社向けの説明会のような予定は、主催者の変更ではなく、新しい主催者が予定を作り直してゲストを招待し直す形になります。
主催者を変更したら、いつから相手のものになりますか?
すぐには変わりません。移行すると相手にリンク付きのメールが届き、新しいオーナーは60日以内に承諾する必要があります。承諾されるまでは自分がオーナーのままです。退職や異動に合わせる場合は、最終日の直前ではなく余裕を持って送ってください。
書き出して読み込む方法なら全部そのまま移せますか?
移せないものがあります。公式のヘルプに、予定を読み込んでもゲストと会議のデータは読み込まれないと書かれています。定期的な予定を.csvファイルから読み込むと1回限りの予定の連続になることもあります。読み込んだ予定は2つのアカウント間で同期しないため、常に合わせたいならカレンダーの共有を使ってください。