Googleカレンダーを印刷で見やすくする|文字と枠の整え方
Googleカレンダーを印刷して見やすくしたいという要望は、たいてい具体的な不満から来ています。予定のタイトルが枠の途中で切れて何の会議か分からない。画面では色で分けていたカレンダーが、紙では全部同じ枠になっている。1日の予定を出したのに、朝の予定が時間軸の外に落ちている。
この3つは原因が別で、直し方も別です。1つめは文字と枠の関係、2つめは色の設定、3つめは印刷する表示形式の選び方です。標準の印刷プレビューで直せるものと、ブラウザの印刷機能に切り替えないと直せないものに分かれるため、まずどちらの話なのかを見分けてから手を動かすほうが早く終わります。
見づらくなる原因は3つに絞れる
紙になった瞬間に読めなくなる理由を分けると、次の3つです。
- 文字が枠に入っていない。予定のタイトルが1行で収まらず、途中で切れている。原因はフォントサイズと1枠の幅の関係で、フォントサイズを上げるほど切れる文字が増えます
- 色が出ていない。画面で色分けしていたカレンダーが、紙では枠線だけになっている。原因は印刷の色の設定で、初期の状態では枠を抜いた形で出ます
- 時間の範囲が足りない。早朝や深夜の予定が紙に載っていない。原因は印刷する表示形式で、1日の表示と週の表示では扱える時間の幅が違います
このうち1つめだけは、設定をどう変えても完全には解決しません。1枠の幅は紙の大きさで決まるため、文字を大きくすれば入る文字数は必ず減ります。解決の方向は2つで、期間を絞って1枠あたりの幅を広げるか、枠の中で文字を折り返すように見た目を作り替えるかです。後者は標準の印刷では選べないため、ブラウザの印刷機能を使う方法に進みます。
読みやすさの判断は、渡す相手を決めてから行います。自分の手元で確認するための紙と、社外の相手に渡す紙では、必要な情報量が違います。全部を1枚に収める前提を外すと、多くの場合は期間を分けるだけで済みます。
3つめの時間の範囲は、気づきにくい割に影響が大きい問題です。紙に載っていない予定は、渡した相手からすると存在しない予定になります。読みにくいだけなら質問が来ますが、載っていない予定については質問すら来ません。文字の大きさや色の前に、必要な予定がすべて紙に出ているかを1回確かめておく価値があります。
標準の印刷プレビューで直せる範囲
先に、Googleカレンダーが持っている印刷の設定でどこまで行けるかを確かめます。
「印刷」をクリックすると、印刷されたカレンダーがどのように見えるかをプレビューするモーダルが表示されます。このメニューでは、印刷範囲、フォントサイズ、向き、色などを設定できます。 出典: onecal.io
この4つの組み合わせで、読みやすさは実際に変わります。
- 印刷範囲。開始日と終了日を指定します。1か月を1枚に押し込むのをやめて、2週間ずつ2枚に分けると、1枠の高さが倍になります。見やすさを上げる手としては、これがいちばん効きます
- フォントサイズ。読み手が離れて見る場合や、印刷したものを壁に貼る場合は上げます。上げたぶん枠に入る文字が減るので、印刷範囲を絞るのと組み合わせます
- 向き。週の表示は横向きにすると1日あたりの列幅が広がります。月の表示は縦でも成立しますが、1日の予定が3件を超える月は横のほうが読めます
- 色。枠を抜いた形か、画面と同じ配色かを選びます
順番としては、印刷範囲を決めてから向きを決め、最後にフォントサイズを合わせるのが手戻りが少ないです。フォントサイズから決めると、入りきらない予定を見て範囲をやり直すことになります。
色を紙に残す
色分けが紙に出ないのは不具合ではなく、初期の印刷が枠だけを抜く形式だったためです。2020年7月の更新で、画面と同じ配色で出す選択肢が追加されています。
また、今回の機能追加で1シートごとに1日または1週間単位での印刷が可能になるほか、1日の印刷では最大24時間すべてのイベントが印刷できるようになる。加えて、これまで25分以下のイベントは30分枠まで拡大して表示されていたものが、実際の長さで表示が行われるようになった。空きスペースがある場合は場所も表示が行われる。 出典: news.mynavi.jp
同じ更新でフルカラーという選択肢が入り、ブラウザで見ているのとほぼ同じスタイルで印刷されるようになりました。カレンダーごとに色を割り当てて運用しているなら、ここを変えるだけで紙の読みやすさが変わります。仕事とプライベート、部署ごと、案件ごとといった色分けが、そのまま紙の上で使えます。
ここで1つ注意が必要です。色の設定を変えても、プリンタ側やブラウザ側で背景の印刷が切られていると紙に色が乗りません。Chromeであれば印刷画面の詳細設定に背景のグラフィックを印刷する項目があり、これが外れていると配色が反映されません。色が出ないときは、Googleカレンダー側の設定とブラウザ側の設定の両方を確かめます。
また、25分以下の短い予定が実際の長さで表示されるようになった点も、読みやすさに効いています。以前は15分の打ち合わせが30分の枠として描かれていたため、紙の上で予定が実態より長く見えていました。移動時間を細かく入れている運用では、この変更以降の紙のほうが実態に近くなります。
枠の中で文字を折り返したいとき
標準の印刷では、1枠に入らないタイトルは途中で切れます。切らずに全部読める形にするには、印刷する前にページの見た目そのものを作り替える方法が使われています。
印刷する時は、Googleカレンダーに据え付けてある印刷ボタンを使わずに、ブラウザの印刷機能を使います。 出典: vucavucalife.com
この方法の考え方は単純です。カレンダーの公開URLをブラウザで開き、ブックマークレットで文字の折り返しや配色を変えるスタイルを当ててから、Googleカレンダーの印刷ボタンではなくブラウザの印刷機能で出します。Googleカレンダーの印刷ボタンを使うと、当てたスタイルが反映されない仕組みになっているためです。
この経路には条件が3つあります。
- カレンダーの公開URLを取得しておく必要がある。設定のカレンダーの統合にある公開URLを使います
- スタイルを当てる操作を毎回行う必要がある。ページを再読み込みすると元の見た目に戻ります
- Googleカレンダー側の画面構造が変わると動かなくなる。同じ方法を紹介していた過去の手順は、2024年の仕様変更で一度使えなくなっています
3つめが実務上いちばん重いところです。毎月の定例作業として組み込むと、ある月から突然崩れる可能性があります。印刷の頻度が低いなら標準の設定で済ませ、頻度が高いなら別の手を検討するほうが安定します。
A4の1枚に収めるかどうかを先に決める
見やすさの話は、最後にはA4の1枚に何を入れるかという話になります。紙の面積は決まっているので、期間を長くすれば1件あたりの面積が減り、期間を短くすれば増えます。ここに折り合いをつけないまま設定を触ると、いつまでも納得のいく紙になりません。
判断の目安は、1日あたりの予定の件数です。
- 1日に1件から3件。月の表示でも1枠に収まります。A4縦の1枚で1か月を渡せます
- 1日に4件から6件。月の表示では1枠に入りきらず、件数の表示に切り替わる日が出ます。2週間ずつに分けるか、週の表示を横向きで4枚にします
- 1日に7件以上。月の表示は使えません。週の表示を横向きにしても1日の列に収まらないため、1日1枚か、予定リストの形にします
会議が多い職種では3つめに当てはまることが珍しくありません。その場合、1枚に収める前提を捨てるのが正解です。枚数を増やしたくないという理由で文字を小さくすると、渡した相手が読めず、結果として口頭で説明し直すことになります。
もうひとつの手は、渡す情報を減らすことです。相手に必要なのが打ち合わせの予定だけなら、社内の作業時間や移動のブロックを入れたカレンダーは表示から外します。全部を出してから読みやすくするより、出す前に絞るほうが確実に読める紙になります。
時間軸を落とさない
1日の予定を紙に出したのに朝や夜の予定が載っていない場合は、時間軸の範囲の問題です。1日の印刷では最大24時間すべての予定が出せるようになっています。早朝の搬入や深夜のメンテナンスのように、標準的な勤務時間の外に予定が入る職種では、週の表示ではなく1日の表示を選ぶほうが確実です。
週の表示で朝の予定が落ちる場合は、印刷範囲を1日に絞るか、予定リストの形で出す方法があります。予定リストは時間の枠を持たず、予定を上から順に並べる形なので、どの時刻の予定でも必ず紙に載ります。時間の並びを視覚的に見せる必要がなく、抜けなく渡すことが目的なら、この形がいちばん確実です。
もうひとつ、空きスペースがある場合は場所も印刷されるようになっています。訪問先の住所を予定の場所の欄に入れておくと、紙を見ながら移動できる状態になります。場所を予定のタイトルに書き込んでいると枠に入らず切れますが、場所の欄に入れておけば別の扱いになります。見やすさを上げる下準備として、入力の段階で欄を使い分けておく価値があります。
見やすさを紙で作るか、画面で作るか
印刷の設定を何度も調整しているなら、紙に出す前の段階に原因があることもあります。
1枠に予定が積み重なって読めない場合、表示しているカレンダーが多すぎる可能性があります。印刷のたびに左側のカレンダー一覧でチェックを付け外ししているなら、予定の置き場所が分かれすぎています。Mac用のカレンダーアプリの中には、複数のGoogleアカウントを1つの画面にまとめ、見せる範囲を切り替えられるものがあります。この扱いはできることに整理されています。
予定のタイトルが長くて切れる場合は、タイトルに情報を詰め込みすぎていることが原因です。相手の会社名、担当者名、場所、目的をすべてタイトルに入れると、どの表示形式でも切れます。場所は場所の欄、相手は参加者の欄、細かい内容は説明の欄に分けて入れると、タイトルが短くなって枠に収まります。話し言葉と音声で予定を入れられる形にしておくと、欄を分けて入れる手間が下がります。入れ方の実際は予定の入れ方にあります。
移動を含む1日を紙にする場合は、移動時間が予定として入っているかどうかで紙の密度が変わります。移動が入っていない紙は余白が多く見えて、渡した相手が実際の余裕を読み違えます。移動時間の扱いは移動時間にまとまっており、Mac向けのカレンダーアプリを機能と料金で並べたものは他のカレンダーとの比較にあります。条件はよくある質問で確認できます。
見やすい紙を作る手順としては、印刷範囲を狭める、フルカラーを選ぶ、向きを横にする、この3つを先に試すのが費用対効果が高いです。それで足りないときに初めて、ブラウザの印刷機能を使う方法を検討します。
よくある質問
予定のタイトルが途中で切れるのを直せますか?
標準の印刷では、1枠に入らないタイトルは切れます。直す方向は2つで、印刷範囲を狭めて1枠の幅と高さを広げるか、公開URLとブックマークレットでページの見た目を作り替えてからブラウザの印刷機能で出すかです。タイトルを短く保ち、場所や参加者を別の欄に入れておくことも効きます。
印刷したら色が全部なくなりました。どうしますか?
2か所を確かめます。Googleカレンダーの印刷の色の設定でフルカラーを選ぶこと、そしてブラウザの印刷画面で背景のグラフィックを印刷する項目が有効になっていることです。どちらかが外れていると、画面で色分けしていても紙には枠線だけが出ます。
早朝の予定が印刷した紙に載っていないのはなぜですか?
表示形式によって扱える時間の幅が違うためです。1日の印刷では最大24時間すべての予定が出せます。週の表示で落ちる場合は、印刷範囲を1日に絞るか、時間の枠を持たない予定リストの形で出すと抜けなく紙に載ります。
ブックマークレットで見た目を変える方法は今後も使えますか?
Googleカレンダー側の画面構造が変わると動かなくなります。同じ考え方の手順は2024年の仕様変更で一度使えなくなっており、その後に書き直されています。毎月の定例作業に組み込むなら、崩れる前提で標準の設定でも出せる形を用意しておくほうが安全です。