パソコンのカレンダーウィジェット|Macでの置き場所3つ

calendar widget for pcという語で検索すると、出てくる解説の多くはWindowsを前提にしています。Macで同じことをしたい場合、目的の機能は存在していて、呼び名と置き場所が違うだけです。デスクトップのウィジェット、通知センターのウィジェット、そしてメニューバーの3つで、いずれも標準で備わっており追加の費用はかかりません。

この記事では、Macでカレンダーを「アプリを開かずに見える場所」に置く3つの方法を並べ、置き方の手順と、置いたのに見えないときに疑う設定をまとめます。最後の設定の話がいちばん重要です。デスクトップのウィジェットが使われなくなる原因は、ウィジェット自体ではなく、ウィンドウの裏に隠れたままになる設定にあるからです。

パソコン向けの解説がMacにそのまま当てはまらない理由

検索語にpcを含めると、別の設計思想で作られた画面を前提にした記事が並びます。違いは言葉だけではなく、何ができるかの期待値まで変わります。

言葉の対応は単純です。ガジェット、デスクトップガジェット、ウィジェットボードと呼ばれているものは、macOSではウィジェットにあたります。管理する場所は、壁紙を操作して開くギャラリーか、通知センターの編集画面です。タスクバーの空いている場所を右クリックする、といった手順には対応する操作がありません。Macのメニューバーはそのように設定する作りになっていないためです。

より重要なのは、多くの記事が前提にしている「作業中の画面の上にウィジェットの一覧を呼び出して、また閉じる」という動きです。Macでこれに近いのは通知センターで、画面の右端から出てきて、デスクトップをクリックすると閉じます。デスクトップのウィジェットはこれとは違います。壁紙の層に置かれていて、すべてのウィンドウの下にあります。上に重ねて呼び出すのではなく、ウィンドウをどかして見に行く形になります。

Windows向けの手順を読んでから、同じ挙動をするMacの機能を探し続けるのが、この話でいちばん時間を失うやり方です。2つの環境は「ちらっと見る情報をどこに置くか」について別の判断をしていて、どちらかが不足しているわけではありません。

3つの置き場所は、見た目より使い勝手が違う

スクリーンショットで見ると似ていますが、実際の使い勝手はかなり異なります。

置き場所 常に見えるか 占める面積 向いている用途
デスクトップのウィジェット デスクトップが見えているときだけ 大きい。サイズは段階から選ぶ 計画を立てながら月表示や予定一覧を見る
通知センター 1動作で呼び出せる 閉じているときは占有ゼロ 作業を中断せずに次の予定を確認する
メニューバー 常時、どの画面でも 文字数個ぶん 日付と次の1件だけ知りたい

厳密にウィジェットと呼べるのは上の2つで、3つ目は別の仕組みです。分かれ目は、作業しているあいだ見えているかどうかです。デスクトップのウィジェットはデスクトップが見えているときだけ表示されるので、ウィンドウで埋まっている環境ではほとんど見えません。メニューバーは常時見えていますが、置けるのは1行ぶんの文字だけです。

カレンダーのウィジェットを探している人の多くは1行目を思い浮かべ、最終的に3行目が必要だったと気づきます。何かを入れる前にどれが欲しいのかを決めておくと、無駄が減ります。

デスクトップと通知センターへの置き方

Appleによるウィジェットの説明は短く、そのまま受け取る価値があります。

On your Mac, add widgets to the desktop or Notification Center so you can keep tabs on your schedule, favorite devices, the weather, top headlines, and more. 出典: support.apple.com

要点は「keep tabs on」、つまり様子を見るための道具だという部分です。ウィジェットは読むためのもので、作業するためのものではありません。

デスクトップに置くには、壁紙をControlキーを押しながらクリックしてウィジェットを編集を選びます。ギャラリーが開くので、検索するかカテゴリをたどってカレンダー系のウィジェットを探します。クリックすると自動で配置され、ドラッグすれば好きな位置に置けます。右下の完了でギャラリーを閉じます。外すときは同じギャラリーの削除ボタンか、ウィジェットをControlキーを押しながらクリックしてウィジェットを削除を選びます。

通知センターも仕組みは同じで、入口だけが違います。メニューバーの日付と時刻をクリックして通知センターを開き、下部のウィジェットを編集を押します。ここに置いたウィジェットは、呼び出すまで画面に出てきません。デスクトップに常設したくない人にはこちらが合います。閉じるときはデスクトップのどこかをクリックします。

サイズはドラッグではなく、ウィジェットのメニューから段階で選びます。小さいサイズは月の格子に点が付く形、中くらいは直近の数件、大きいサイズは一日の多くが入る形が一般的です。自由に伸縮できないので、予定が詰まった日に中くらいのサイズで足りるかどうかを、配置を決める前に確認しておくと後戻りが減ります。

置いたのに見えないときに疑う設定

ここが飛ばされやすく、デスクトップのウィジェットが1週間ほどで使われなくなる原因になっています。

既定では、壁紙をクリックすると開いているウィンドウが脇へどいて、デスクトップとウィジェットが見える状態になります。この挙動は驚かれることが多く、意味を確かめずに切ってしまう人がいます。切ると、ウィジェットに手が届かなくなります。設定はデスクトップとDockの中にある「壁紙をクリックしてデスクトップを表示」で、Stage Managerの使用中のみに変更できます。Appleの説明にも、デスクトップのウィジェットが他のウィンドウで隠れている場合は壁紙をクリックすると書かれています。

同じ場所にあと2つ関係する項目があります。ウィジェットを表示のチェックはデスクトップ用とStage Manager用に分かれており、片方の状態では出てもう片方では出ない、という設定ができます。もう1つはデスクトップ上のウィジェットを暗くするメニューで、壁紙にどれだけ溶け込ませるかを決めます。これは飾りの設定ではなく読みやすさの設定です。背景になじむまで暗くしたカレンダーは、そのうち読まなくなります。

Stage Managerを常用しているなら、Stage Manager側のチェックを個別に確認してください。ふつうのデスクトップでは動くのにStage Managerにすると消える、という現象は、壊れているように見えるウィジェットの典型例です。

iPhoneのウィジェットをMacに借りる

使っているカレンダーにiPhone用のウィジェットはあるがMac用が無い場合、Mac側でiPhoneのウィジェットを表示できます。

有効にする場所はシステム設定のデスクトップとDockで、ウィジェットの項目にあるiPhoneのウィジェットを使用です。条件が2つあり、両方の端末で同じApple Accountにサインインしていることと、iPhoneがMacの近くにあるか同じWi-Fiネットワークにつながっていることです。有効にすると、iPhoneのウィジェットがMacのものと同じギャラリーに並びます。

頼りにする前に、制約も知っておく価値があります。Macに入っていないアプリのiPhoneウィジェットをクリックすると、続けるにはiPhoneでそのアプリを開くようにという案内が出ます。表示はできますが、Mac上で操作する面にはなりません。両方の環境に存在しないアプリもあります。予定を眺めるだけなら問題ありませんが、そこから操作したいなら、Macで動くアプリを選ぶほうが確実です。

表示が古いまま止まる3つの原因

古い予定を映しているウィジェットは、何も無いより厄介です。正しそうに見えるからです。原因は3つあり、見分けは難しくありません。

  • カレンダーが非表示になっている。ウィジェットは表示が有効なカレンダーから描くため、カレンダーリストでチェックを外したカレンダーはウィジェットにも出ません。メニューの表示からカレンダーリストを表示を選んで確認します
  • 更新の間隔。購読しているカレンダーは、カレンダー名の情報を見るにある自動更新の間隔で更新されます。アカウントの更新間隔はカレンダーの設定のアカウントで個別に決まっています。ウィジェットは元のデータより新しくはなりません
  • 接続が切れている。公開・共有・購読しているカレンダーに接続できなくなると、カレンダー名の横に警告の記号が出て、予定が増えなくなります。ウィジェット側には何の表示も出ません

配信が静かすぎると感じたときは、ウィジェットではなくカレンダーリストのほうを見てください。表示の設定と元データの状態を切り分けるだけで、原因の大半は特定できます。

何度見るかで選ぶ

3つの置き場所は写真映えしますが、それは選ぶ基準になりません。数えるほうが確実です。

ふつうの1日のあいだに、次の予定を知りたくなる回数をおおまかに数えてください。朝と昼過ぎの2回程度なら、カレンダーのアプリを開くことは負担ではなく、ウィジェットは存在しない問題を解いていることになります。5回から10回なら通知センターが合います。1動作で全部見えて、閉じているあいだは画面を占有しません。作業を中断してまで確かめてしまうほど頻繁なら、何の操作もせずに答えるのはメニューバーだけです。代わりに、置ける情報は1行に限られます。

もう1つの軸は、何を見たいかです。日付と次の1件なら1行の文字で足ります。1週間を見たいなら面が要ります。何かを考えながら月全体を眺めたいならデスクトップのウィジェットが合い、これはデスクトップの層が本当に向いている唯一の場面です。計画を立てているときは、そもそもウィンドウをどかしているからです。

ウィジェットでは解けない部分

ウィジェットは表示するための面です。次に何があるかを見せ、クリックすればアプリが開きます。ただし、一日を組み替える場所にはなりません。

この区別が、どこまで手間をかける価値があるかを決めます。次の予定を見失うことが問題なら、ウィジェットかメニューバーで完全に解決し、費用もかかりません。予定を入れるのが面倒で後回しにしてしまうことが問題なら、あるいは記録としては埋まっているのに実際には成立しない一日が問題なら、ウィジェットはどちらにも触れません。それはウィジェットの後ろにあるアプリの仕事で、できることにどこまでを引き受けるかが書かれています。

もう1つ、名前を付けておく価値のある中間の場合があります。カレンダーのアプリを開くこと自体が重く感じるからウィジェットが欲しい、という動機です。これは実在する不満ですが、対処は表示専用の面を足すことではなく、アプリに入るまでの経路を短くすることです。予定を入れるまでの手順は予定の入れ方に、全体の操作は使い方にまとまっています。

置き場所の議論から見えること

3つの置き場所を比べていくと、結局のところ論点は面積と手数の交換だと分かります。常に見えるものは狭く、広く見えるものは呼び出しが要る。この交換関係は製品を変えても消えません。だから「もっと良いウィジェット」を探し続けても、行き着く先は同じ3択です。

そのうえで、表示以外に費用を払う価値があるかどうかは、自分の困りごとがどちら側にあるかで決まります。見失うことが問題なら標準の機能で足り、追加の支出は必要ありません。入力と組み立てが問題なら、そこに時間を使っている道具を選ぶことになります。Mac用のカレンダーアプリを並べた他のカレンダーとの比較は、表示の作り込みと入力の手軽さのどちらを主戦場にしているかという観点で読むと、判断しやすくなります。料金の総額は購入の形式で、細かい条件はよくある質問で確認するのが早道です。

よくある質問

Macのウィジェットに、Googleカレンダーの予定を出せますか?

出せます。カレンダーのアプリでGoogleアカウントを接続し、カレンダーリストで該当のカレンダーにチェックが入っていることが条件です。ウィジェットはGoogleに直接つなぐのではなく、カレンダーのアプリが表示している内容から描くため、アプリ側で非表示にしたものはウィジェットにも出ません。

デスクトップのウィジェットが、アプリを開いた瞬間に見えなくなります。

消えたのではなく、ウィンドウの下に入っています。壁紙をクリックするとウィンドウが脇へどいて表示されますが、デスクトップとDockの設定でこの動作をStage Manager使用中のみに変更していると出てきません。画面を常にウィンドウで埋めている場合は、通知センター側に置くほうが合います。

カレンダーを他のウィンドウより手前に常時表示できますか?

ウィジェットではできません。ウィジェットが置かれるのは壁紙の層か通知センターの中で、どちらもアプリのウィンドウより手前には来ません。Macで常時見える場所はメニューバーで、日付や次の予定といった短い文字列を出す形になります。

ウィジェットを増やすと動作が重くなりますか?

影響は小さいと考えて差し支えありません。ウィジェットは常時ではなく一定の間隔で更新される作りで、表示がわずかに古く見えるのも同じ理由です。何も表示されない場合は処理の制限ではなく、元のカレンダーが非表示になっているか、表示に関する設定が原因であることがほとんどです。

記事一覧へ戻る