予定の色分けの代わりになるもの|手放してよい機能

予定の色分けの代わりになるものを探している人は、色分けの手間に疲れているか、色を付けても予定表が読みやすくならないことに気づき始めています。色は1つの設定に見えますが、実際には性質の違ういくつもの用件を1本で背負わされています。背負わせすぎた用件を別の道具に移すと、残る色はずっと少なくて済みます。

この記事では、色分けが担っている用件を4つに分け、それぞれを置き換えられる方法と、置き換えずにそのまま手放してよい色の見分け方を順に整理します。

色分けは4つの用件を1本で抱えている

予定に色を付けるとき、頭の中にある目的はたいてい1つではありません。分けると次の4つになります。

  • 見つける。今週の打ち合わせだけ、私用だけを目で拾いたい
  • 量を測る。先月、会議にどれだけ時間を使ったかを知りたい
  • 人に伝える。共有相手に、この時間は動かせないと分かってほしい
  • 気づかせる。大事な予定を見落とさないようにしたい

この4つは、求める性質がまるで違います。見つけるには色の数が少ないほうが効き、量を測るには分類が細かいほうが効きます。人に伝えるには相手の画面に届く必要があり、気づかせるには決まった時刻に知らせる仕組みが要ります。1色でこの全部をこなそうとすると、色の数は増え、凡例は長くなり、しかも相手の画面には届かない、という状態に落ち着きます。

置き換えを考えるときは、いま付けている色を1つずつ見て「この色はどの用件のためだったか」を書き出すところから始めます。1つの色に2つ以上の用件が乗っていたら、それが予定表を読みにくくしている原因です。書き出してみると、4つのうち実際に色でしか果たせない用件は、見つけることくらいしか残らないことが分かります。残りの3つには、それぞれ専用の道具があります。

見つけるための色は、表示の切り替えで代われる

今週の社外の予定だけを確かめたいとき、多くの人は色を目で追います。ただ、目で追う作業は予定の数に比例して重くなり、予定が詰まった週ほど、色があっても一覧を上から読み直すことになりがちです。

代わりになるのが、カレンダーの表示と非表示を切り替える操作です。Googleカレンダーのブラウザ版でも、Macの標準のカレンダーアプリでも、左の一覧にあるカレンダー名のチェックを外せば、その中の予定は画面から消えます。社外の予定を1つのカレンダーにまとめておけば、他のチェックを外すだけで社外の予定しか残りません。色で見分けるのではなく、見たくないものを消す考え方です。

この方法には色にない利点が2つあります。1つは、区別の数に上限が無いことです。色は見分けられる数に限りがありますが、表示の切り替えは何種類あっても1クリックで済みます。もう1つは、色の見え方の個人差や、画面の明るさに左右されないことです。

弱点は、予定を作る時点で入れ先のカレンダーを選ぶ必要があることです。入れ先を選ばずに作った予定は既定のカレンダーに落ち、切り替えても消えない予定が混ざります。この弱点は、既定のカレンダーをいちばん件数の多い種類にしておけば、手で選ぶ回数を最小にできます。Macの標準アプリでは、カレンダーの色そのものがカレンダー単位でしか持てないため、見つける用件はもともとカレンダーを分けて扱う前提になっています。

量を測るための色は、ラベルと時間の分析情報に移せる

「今月は会議が多すぎた気がする」を確かめたくて色を付けている場合、色は見た目の手がかりにしかなりません。何時間だったかは、結局どこかで数えることになります。

Googleカレンダーには、予定にラベルを付けて時間の分析情報で集計する仕組みがあります。予定の色を選ぶ場所でラベルを作って割り当てると、ラベルごとに使った時間が内訳として出ます。ラベルは200個まで作れます。

ただし、使える人には条件があります。公式ヘルプでは、時間の分析情報でラベルを表示するには仕事用アカウントまたは学校用アカウントのGoogleカレンダーが必要とされています。この機能は2022年8月にGoogle Workspaceの一部のエディション向けに始まり、当時の告知では個人のGoogleアカウントは対象外と明記されていました。個人のアカウントだけで予定を管理している場合は、この方法は選べません。

見える範囲にも注意が要ります。

予定に割り当てたラベルは、あなたと、あなたのカレンダーに対して「予定の変更および共有の管理」と「予定の変更」のアクセス権を持つユーザーにのみ表示されます。 出典: support.google.com

この範囲は2026年に一度変わっています。Google Workspaceの告知によると、2026年2月27日から段階的に、「予定の変更」の権限を持つ人にもラベルが見えるようになりました。それまでは共有の管理まで持つ人に限られていました。秘書や同僚に編集権限を渡している場合は、ラベル名に人に見られて困る語を使わないほうが安全です。

個人アカウントの場合の代わりは、件名の先頭に決まった語を付けておき、月末にその語で検索して件数を数える方法です。時間の合計までは出ませんが、件数の推移なら追えます。

人に伝えるための色は、相手の画面に届く形に置き換える

色で相手に何かを伝えようとしても、届かないことのほうが多いのが実情です。Googleカレンダーでカレンダーの色は、それを一覧に追加した人がそれぞれ自分の画面用に選ぶ設定で、こちらが赤にしていても相手の画面では青のことがあります。相手が別のアプリで見ていれば、なおさら色は揃いません。

一例として、Outlook for Microsoft 365 for MacでGoogleアカウントを同期している場合、Microsoftの公式サポートには「カテゴリはサポートされていません」と明記されています。Outlookの分類項目で色を付けて伝える運用は、相手がこの組み合わせで見ていると成り立ちません。同じページには、共有されたカレンダーは20個までという制限も書かれています。

相手に確実に届く置き換え先は3つです。

  • 件名の先頭に短い語を付ける。「【移動】」「【仮】」のように書けば、どのアプリでも文字として届く
  • 予定の空き時間の表示を使う。予定ありか空きかは、色ではなく予定の属性として相手の空き時間検索に反映される
  • 見せたくない内容は公開設定で隠す。色で「私用」と示すより、予定を非公開にしたほうが中身はそもそも渡らない

件名の語は、長くしないことが続けるための条件です。2文字から4文字程度に揃え、種類は5つ前後に抑えると、入力のたびに迷わずに済みます。

気づかせるための色は、通知と置き場所に任せる

大事な予定を赤くしておく使い方は広く見られますが、赤い予定に気づくのは画面を開いたときだけです。画面を開かなかった日には、どれだけ目立つ色でも役に立ちません。

見落としを防ぐ用件は、通知に任せるのが筋です。重要な予定だけ通知を2回にする、たとえば前日の夕方と30分前に鳴らす、というように通知のほうで重みを付けます。色は開いたときにしか働きませんが、通知はこちらが見ていなくても働きます。

もう1つの手は、置き場所を変えることです。締め切りや提出日のように、時刻より日付が大事なものを通常の予定と同じ時間帯に並べると、会議に埋もれて見えなくなります。終日の予定として上段に置くか、別のカレンダーに分けて普段は非表示にし、週の始めにだけ表示して確かめる、という扱い方もあります。

気づかせる用件で色を使い続けると、赤い予定が週に何件も並び、どれも重要に見えて結局どれにも気づかない、ということが起きます。赤を使うなら、週の予定の中で本当に例外と言える数件に留めます。赤が並び始めたら、赤の中から通知に移せるものを探します。

置き換えは1色ずつ、1週間単位で進める

4つの用件に分けて置き換え先が見えても、全部を一度に入れ替えると、どの変更が効いたのか分からなくなります。予定表は毎日使う道具なので、途中で読めなくなると予定の入力そのものが止まります。進めるときは、1週間に1色だけを動かすのが安全です。

順番は、置き換えたときに困る人が少ないものから始めます。

  • 1週目は、気づかせる用件の色を通知に移す。自分の画面の中だけで完結するので、共有相手に影響が出ない
  • 2週目は、見つける用件の色をカレンダーの分割と表示の切り替えに移す。既定のカレンダーもこの週に見直す
  • 3週目は、人に伝える用件の色を件名の語に移す。共有相手には、件名の先頭に付ける語の一覧を一度だけ伝えておく
  • 4週目は、量を測る用件をラベルか件名の検索に移し、月末に1回数えてみる

各週の終わりに確かめることは1つだけで、週表示を開いたときに、先週より早く今日の動き方を決められたかどうかです。早くなっていれば次の色に進み、変わらなければ、その色は用件の見立てが違っていた可能性があります。その場合は置き換えを戻し、書き出した一覧の用件を書き直してから、もう一度試します。

共有しているカレンダーを分割するときは、相手の画面で新しいカレンダーが見えているかを、分割したその日のうちに確かめてください。自分の画面で予定が移っていても、相手が新しいカレンダーを一覧に追加していなければ、相手から見ると予定が消えたように見えます。

手放してよい色を見分ける4つの問い

置き換え先が決まったら、次は置き換えずに消してよい色を探します。次の4つの問いのどれかに当てはまる色は、外しても困らないことが多い色です。

1つめは、その色で最後に判断をしたのはいつか、という問いです。1週間振り返って、その色を見て予定を動かしたり断ったりした場面が思い出せないなら、その色は飾りになっています。

2つめは、その区別が色以外ですでに見えていないか、という問いです。繰り返しの定例会議は曜日と時刻で分かり、終日の予定は置き場所で分かります。祝日のカレンダーも、日付の欄に出るので色で目立たせる必要は薄くなります。

3つめは、状態を色で表していないか、という問いです。仮押さえを黄色、確定を青にする運用は、状態が変わるたびに色を塗り替える手間が発生します。塗り替えを忘れた時点で色は嘘をつくので、件名の「仮」の1文字に移したほうが、消し忘れても意味は保たれます。

4つめは、招待された予定にだけ色を付けていないか、という問いです。他の人から届いた招待は、自分の画面で色を変えても相手の画面には関係しません。自分のための区別であれば、招待かどうかは参加者の欄を見れば分かります。

この4つで外せる色を外すと、残る色は多くの場合、見つける用件のためのものだけになります。

色を減らしたあと、予定表に残る仕事

色を減らすと、予定表の見た目は静かになります。その代わりに、色でごまかしていた問題が表に出てきます。代表的なのは、予定そのものが入っていない時間と、予定と予定の間に必要な移動が書かれていない時間です。色がいくら整っていても、この2つは画面に映りません。

移動は、予定の側に持たせておかないと当日に崩れます。場所が違う予定が続く日に、間に必要な時間を見積もって空けておく考え方は、移動時間で扱っています。色で「外出」を示すより、移動にかかる時間そのものが予定表に並んでいるほうが、詰め込みすぎに早く気づけます。

入っていない予定については、入力の手数を減らすのが先です。件名の先頭に語を付ける運用を始めると、1件あたりの入力は少し重くなります。この重さを埋めるやり方の1つが、話し言葉と音声で予定を入れられる形で、文の中に相手や場所が入るため、あとで振り分ける手がかりも一緒に残ります。流れは予定の入れ方で確認できます。

Mac用のカレンダーアプリがそれぞれ、色・表示の切り替え・入力のどこに力を入れているかは他のカレンダーとの比較に整理されています。扱える範囲はできることに、導入前の疑問はよくある質問にまとまっています。

よくある質問

個人のGoogleアカウントでもラベルで時間を集計できますか?

公式ヘルプでは、時間の分析情報でラベルを表示するには仕事用アカウントまたは学校用アカウントのGoogleカレンダーが必要とされています。個人のアカウントだけで管理している場合は、件名の先頭に決まった語を付け、月末にその語で検索して件数を数える方法が代わりになります。時間の合計は出ませんが、件数の推移は追えます。

色を減らすと、予定を見分けにくくなりませんか?

見つける用件は、色を目で追うより、カレンダーを分けて表示と非表示を切り替えるほうが件数の多い週でも速く済みます。区別の数に上限が無く、画面の明るさにも左右されません。そのうえで、どうしても目で拾いたい種類だけに色を残すと、残した色がはっきり効くようになります。

共有相手に予定の重要度を伝えるには何を使えばよいですか?

カレンダーの色は相手が自分の画面用に選び直すため、こちらの配色は届かないことがあります。確実に届くのは件名の文字です。「【仮】」「【移動】」のように短い語を先頭に付けると、相手がどのアプリで見ていても意味が伝わります。中身を見せたくない予定は、色で示すより非公開にしたほうが安全です。

仮押さえの予定を色で区別するのはやめたほうがよいですか?

状態を色で表すと、確定するたびに色を塗り替える手間が発生し、忘れた時点で色が誤った情報を示します。件名に「仮」の1文字を付けておけば、確定時に消すだけで済み、消し忘れても意味は崩れません。塗り替えを確実に続けられる件数でなければ、文字に移すほうが運用は軽くなります。

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