Fantasticalの手順|最初に決めておくこと
Fantasticalの使い方は、大きく分けて3段階です。 最初にFlexibitsアカウントを作り、次にGoogleやiCloudなどのカレンダーのアカウントを追加し、あとは入力欄に「金曜日午後1時に奈緒とランチ」のような日本語の文章を打って予定を作ります。 予定を見る・入れる・通知を受けるところまでは無料版で使え、移動時間やカレンダーセットの複数登録、テンプレートなどは有料のFlexibits Premiumの機能です。 Premiumの料金は、2026年10月18日に公式の料金ページで確かめた時点で、個人のプランが月払いで月額1,000円、年払いで月あたり834円でした。 この記事では、使い始める前に決めておくと後から直さずに済む設定を順に並べ、無料版と有料版の境目、日本語で入力するときのコツ、使い始めで詰まりやすい点までを整理します。
無料版でできることと、有料版の料金
最初に、どこまでが無料で使えるのかを押さえておくと、試用期間の使い方が決まります。 Flexibitsの料金ページの機能の一覧を、2026年10月18日に確かめた内容で並べると次のとおりです。
| 機能 | 無料版 | Premium |
|---|---|---|
| アカウントの追加、予定とタスクの作成、通知 | 使える | 使える |
| 日・週・月・四半期・年の全画面表示 | 使える | 使える |
| カレンダーセット | 1つまで | 無制限 |
| ミラーリング | 2週間先まで | 6か月先まで |
| 天気予報 | 3日分 | 10日分 |
| 予定1件あたりの招待相手 | 1人まで | 無制限 |
| 移動時間、出発の通知 | 使えない | 使える |
| テンプレート、予定の色の変更 | 使えない | 使える |
| Zoom・Teamsなどの会議の作成、参加ボタン | 使えない | 使える |
| 日程調整(Openings、Proposals) | 使えない | 使える |
料金は閲覧している地域の通貨で表示され、日本からは円で表示されました。 個人のプランは月払いで月額1,000円、年払いで月あたり834円です。 家族のプランは最大5人で使え、月払いで月額1,500円、年払いで月あたり1,167円でした。 有料のプランにはどれも14日間の無料体験があり、1つの契約で連絡先アプリのCardhopも使えます。
Mac版の動作環境は、Mac App StoreのFantasticalのページでmacOS 12.4以降と書かれています。 試用の14日間で有料の機能を試すなら、後半で触れる移動時間とカレンダーセットを先に設定しておくと、期間内に違いを確かめられます。
手順1:サインインの方法を1つに決める
初めてFantasticalを開くと、Flexibitsアカウントの登録を求められます。 このアカウントは、購読の管理と、カレンダーセットやテンプレート、通知の設定などを端末の間で同期するためのものです。 予定そのものはGoogleやiCloudの側に残り、Flexibitsアカウントには入りません。
登録の方法は、メールアドレスとパスワード、Appleでサインイン、Googleでサインインの3通りです。 ここで決めるべきなのは、どれを選ぶかよりも、iPhoneやiPadでも同じ方法でサインインすることです。 公式のはじめにのヘルプには、違う方法でサインインするとアカウントが複数でき、同期と購読に問題が起きると書かれています。 iPhoneでAppleでサインインを選んだのに、Macではメールアドレスで登録してしまうと、Macの側では購読していない扱いになります。
登録が終わると、アカウントキーが表示されます。 これは同期するデータを守るための鍵で、iCloudのアカウントを共有していない端末でサインインするときに求められます。 設定の中でいつでも表示できますが、パスワード管理のアプリに控えておくと、端末を買い替えたときに慌てずに済みます。
手順2:カレンダーのアカウントを、種類ごとに正しく追加する
カレンダーのアカウントは、メニューの「Fantastical」から設定を開き、アカウントのタブで左の一覧の下にある「+」を押して追加します。 メニューバーのアイコンを押し、右下の歯車から設定を開くこともできます。 種類ごとに、詰まりやすい点が違います。
- iCloud:Appleアカウントの通常のパスワードでは追加できません。account.apple.com の「サインインとセキュリティ」から「App用パスワード」を作り、それを貼り付けます。名前は「Fantastical」としておくと、あとで取り消すときに迷いません
- Google:Googleのアカウントでサインインして許可します。共有されたカレンダーを表示するには、追加したあとにアカウントの設定で「Manage Delegates…」を開きます
- 会社のMicrosoft 365:Exchangeではなく「Microsoft 365」を選びます。会社のシングルサインオンや多要素認証の画面をそのまま通れます
- 会社のGoogle Workspace:組織によっては外部のアプリからのアクセスが制限されていて、管理者の許可が要ります
Microsoft 365については、公式ヘルプに、Microsoftの変更により同期の方式がMicrosoft Graphに変わり、委任されたカレンダーには対応しないと書かれています。 上司の予定を代理で管理している人は、共有の設定をMicrosoftのWeb画面の側で行う必要があります。
追加するのは、実際に見るアカウントだけにします。 昔使っていたアカウントまで全部つなぐと、次の手順で表示を絞る手間が増えます。
手順3:既定のカレンダーとカレンダーセットを決める
アカウントがつながったら、予定を1件も入れる前に、設定の一般のタブで既定のカレンダーと新しい予定の長さを決めます。 ここを後回しにすると、入れた予定が意図しないカレンダーに入り、あとから1件ずつ移すことになります。 会議の多くが30分なら、予定の長さも30分にしておくと終了時刻を毎回直す手間がなくなります。
次に決めるのが、カレンダーセットです。 カレンダーセットは、表示するカレンダーの組み合わせに名前を付けて保存し、切り替える仕組みです。 最初から「My Calendar Set」というセットが1つ用意されていて、無料版で使えるのはこの1つまでです。
公式のカレンダーセットのヘルプにある操作のうち、日常で効くのは次の3つです。
- Controlキーと1で、すべてのカレンダーを表示する状態に戻る。2つ目以降のセットはControlキーと2、3の順に割り当てられる
- Optionキーを押しながらカレンダーのチェックを押すと、そのアカウントのカレンダーをまとめて表示・非表示にできる
- OptionキーとShiftキーを押しながら押すと、そのカレンダーだけを表示して他を隠せる
無料版でも、3つ目の操作を使えば「仕事のカレンダーだけ」「家族のカレンダーだけ」の切り替えはできます。 有料版ではセットを複数作り、セットごとに既定のカレンダーを変えられるほか、職場に着いたら「仕事」のセットに、退勤の時刻を過ぎたら「個人」のセットに自動で切り替える設定もできます。
手順4:日本語で予定を入れるときのコツ
Fantasticalの入力欄は、話すような文章から予定を作ります。 Mac App Storeの説明には、英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語と並んで、日本語に完全対応していると書かれています。 同じ説明に載っている書き方の例は次のとおりです。
入力内容の前に“タスク”、“リマインダー”、“todo”を追加すると、タスクを作成できます 出典: apps.apple.com
このほか、「毎月第3木曜」「毎週末」「月末の水曜」のような繰り返しや、「1時間前に通知」のような通知の指定も文章の中に書けると説明されています。 日常の予定は、次の5つを覚えればほとんど足ります。
- カレンダーの指定:スラッシュに続けてカレンダー名の頭文字を書く。公式ヘルプの例では「Home」なら「/h」、「Work」なら「/w」
- タスクの指定:文頭に「タスク」「todo」を付ける。末尾に「!」を重ねると優先度が上がる
- 件名の保護:日付と取り違えられそうな言葉を件名に入れるときは、その部分をダブルクォーテーションで囲む
- 日時の後から調整:入力中に表示される予定の見本を、別の日や時刻へドラッグすると、入力内容がその日時に書き換わる
- 画面からの入力:本体の週や月の表示で日付や時刻をダブルクリックするか、開始から終了までをドラッグする
カレンダー名を日本語で付けている場合、スラッシュの指定で候補が出にくいことがあります。 「/w」のように頭文字で呼び出したいカレンダーは、名前を英字で付けておくと入力が速くなります。
手順5:通知を絞ってから、移動時間とミラーリングを設定する
複数のカレンダーを重ねると、自分に関係のない共有カレンダーの通知まで届くようになります。 通知が多すぎると、本当に動くべき予定の通知まで読み飛ばすようになるので、設定のカレンダーの一覧で、通知が要らないカレンダーの通知を止めておきます。 残す基準は「その予定のために自分が席を立つか、移動するか」で分けると迷いません。
通知が落ち着いたら、有料版の2つの機能を設定します。 1つ目は移動時間で、予定の前に移動にかかる時間を確保して、日と週の表示に塗って見せる機能です。 起点になる自宅と職場の住所は、Macの連絡先アプリにある自分のカードから読み取られると移動時間のヘルプに書かれています。 自分のカードに住所を入れていなければ起点を選べないので、先に連絡先アプリを開いて住所を入れておきます。
2つ目はミラーリングで、あるカレンダーの予定を、別のカレンダーに「予定あり」の枠として写す機能です。 私用の予定を仕事用のカレンダーに写しておけば、同僚から見て空いている時間に会議を入れられることがなくなります。 無料版でも2週間先まで、有料版では6か月先まで写せます。 最初は1組だけ作って1週間様子を見てから次の組を追加すると、写しすぎて画面が予定で埋まる事態を避けられます。
使い始めで詰まりやすい点
利用者の感想で繰り返し挙がるのが、起動の速さとApple Watchの扱いです。 Fantasticalを数年使った利用者のnoteには、次のような記述があります。
アプリを起動するときに、どうしてもロードが少し遅くなっている感じがします。 出典: note.com
この点は、設定でバックグラウンドで動かし続ける項目を有効にし、メニューバーの小窓から使うと気になりにくくなります。 本体の窓を毎回開くより、キーボードショートカットで小窓を呼び出して入力する使い方のほうが、手数も少なく済みます。
ほかに詰まりやすいのは次の3つです。
- 購読しているのに有料の機能が使えない:Flexibitsアカウントが端末ごとに別になっていることがほとんどです。設定のアカウントの画面で、サインインしているメールアドレスを端末ごとに見比べます
- 会社のGoogleアカウントが追加できない:Google Workspaceの管理者が外部のアプリを制限しています。管理者にFantasticalを信頼できるアプリとして登録してもらう必要があります
- Apple Watchで予定が見られない:Apple Watchへの対応は有料版の機能です。無料版では使えません
予定を入れる操作をさらに短くしたい場合
Fantasticalの強みは、文章で予定を入れられる入力欄と、カレンダーセットで表示を切り替えられる点にあります。 一方で、移動時間やテンプレート、会議の作成など、毎日の段取りに効く機能の多くは月額1,000円の有料版の側にあります。 年に換算すると、年払いでも10,000円前後になります。
同じように一文で予定を入れたいが、毎月の支払いを抑えたい人には、ほかのMac用のカレンダーアプリも選択肢になります。 その一例が、Googleカレンダーと同期して使うMac用のカレンダーアプリで、「明日15時 商談 @渋谷 zoom」のような日本語の一文から日時・場所・会議のリンクを読み取り、移動時間の計算と出発の通知までを無料版で使えます。 有料の機能は書類やWebページからの取り込み、予約ページ、複数カレンダーへの同時登録の3つで、料金は月額600円、年額4,400円、買い切り7,400円(いずれも税込)の3通りです。 書き方の例は予定の入れ方に、移動時間の仕組みは移動時間に、Fantasticalを含む他のアプリとの違いは他のカレンダーとの比較に整理されています。
どのアプリを使う場合も、最初に決めるのはサインインの方法と既定のカレンダーの2つです。 ここが決まっていれば、あとの設定は使いながら1つずつ追加していけます。
よくある質問
Fantasticalは無料でどこまで使えますか?
2026年10月18日時点の公式の料金ページでは、アカウントの追加、予定とタスクの作成、通知、日から年までの全画面表示は無料版で使えます。カレンダーセットは1つまで、ミラーリングは2週間先まで、天気予報は3日分です。移動時間、テンプレート、会議の作成、Apple Watchへの対応は有料版の機能です。
Fantasticalの有料版はいくらですか?
2026年10月18日に日本から料金ページを開いた時点で、個人のプランは月払いで月額1,000円、年払いで月あたり834円でした。家族のプランは最大5人で使え、月払いで月額1,500円、年払いで月あたり1,167円です。どのプランにも14日間の無料体験があります。
iCloudのカレンダーを追加しようとするとパスワードが通りません。
iCloudのカレンダーを追加するときは、Appleアカウントの通常のパスワードではなく、App用パスワードを使います。account.apple.com の「サインインとセキュリティ」から「App用パスワード」を作り、Fantasticalの入力欄に貼り付けてください。メールアドレスはAppleアカウントの主なアドレスを入力します。
日本語で予定を入力できますか?
Mac App Storeの説明では、Fantasticalは日本語に完全対応していると書かれています。「金曜日午後1時に奈緒とランチ」のような文章で予定になり、「毎月第3木曜」のような繰り返しや「1時間前に通知」のような通知の指定も書けます。文頭に「タスク」や「todo」を付けるとタスクになります。