予定の色分けの手順|設定を触る前に決めておく4つのこと
予定の色分けは、設定画面を開いて色を選べばその場で始められます。 ただ、先に決めておくべきことを飛ばすと、スマホで入れた予定だけ色が付いていない、共有相手に色が伝わっていない、といった形で数日後に手直しが必要になります。 この記事では、予定の色分けの手順を、設定を触る前に決めることから、製品ごとの操作、試し運用での見直しまで、実際に進める順番で並べます。
設定を触る前に決めておく4つのこと
色を選ぶ前に、次の4つを紙かメモに書き出しておきます。 どれも1〜2行で答えられる問いですが、ここを決めておくと、後の操作で迷う場面がほとんどなくなります。
1. 予定をどの端末で入れることが多いか
色は、予定を入れるときに付けるのがいちばん手間がかかりません。 入力の多くがスマホなのか、Macなのかで、使える色の付け方が変わります。 たとえばOutlookでは、Microsoft 365アカウントの場合、パソコンやWebで付けた分類の色はスマホにも表示されますが、スマホから分類を付けることはまだできないと案内されています。 スマホで入れる人がこの仕組みを選ぶと、色を付ける作業を後回しにすることになります。
2. 色を見るのは自分だけか
Googleカレンダーのヘルプでは、予定に付けた色は、カレンダーの変更権限を渡した相手でなければ見えないと書かれています。 閲覧だけを許可した相手に色で何かを伝えるつもりなら、その前提は成り立ちません。 色が自分用なら予定ごとの色で十分で、他の人にも意味を伝えたいなら、カレンダーそのものを分けるか、予定名に決まった語を入れる方法を組み合わせます。
3. 色をどこに置くか
色の置き場所は、カレンダー単位、予定単位、分類単位の3つです。 Mac標準のカレンダーはカレンダー単位、Googleカレンダーはカレンダー単位と予定単位、Outlookは分類単位が中心です。 使う製品が決まっていれば、置き場所もほぼ決まります。 複数の製品を行き来するなら、どの製品でも共通して使えるカレンダー単位を土台にするのが安定します。
4. 過去の予定をどこまで塗り直すか
これから入れる予定だけに色を付けるのか、過去の予定まで塗り直すのかを決めます。 過去の予定を全部塗り直す作業は時間がかかるうえ、見返す機会は多くありません。 「今週と来週の予定から」と範囲を切ると、その日のうちに運用を始められます。
手順1:Googleカレンダーで色の土台を作る
Googleカレンダーを使っている場合は、パソコンのブラウザから始めると操作がまとめて行えます。
- 左側の「マイカレンダー」で、色を変えたいカレンダーにカーソルを合わせる
- 表示されるメニューを開き、用意された色を選ぶ。好みの色がなければ追加の操作から任意の色を作る
- 残りのカレンダーにも、互いに見分けやすい色を順に割り当てる
- 同じカレンダーの中で分けたい予定は、予定を右クリックして色を選ぶ
カレンダー単位の色を先に決め、予定単位の色は「カレンダーの色では足りない例外」にだけ使う、という順番にすると色の数が増えすぎません。 たとえば仕事用カレンダーを落ち着いた色にしておき、社外への移動をともなう予定だけを目立つ色にする、といった使い方です。
パソコン版では、設定の中の表示に関する項目で、予定の配色を白い文字の組み合わせと黒い文字の組み合わせから選べます。 この設定はパソコン版だけで使え、背景をライトにしていることが前提です。 色を決めたあとで文字が読みにくいと感じたら、ここを切り替えてみます。
iPhoneやiPadのGoogleカレンダーアプリでは、予定を開いて編集し、画面をスクロールして色を選び、保存します。 スマホで予定を入れることが多いなら、この操作を一度試して、手数に無理がないかを確かめておきます。
手順2:Outlookで分類を作って割り当てる
Outlookでは、カレンダーの色とは別に「分類」で色分けします。
- 分類の一覧を開き、既定の分類の名前を自分の用途に合わせて変える。既定の分類は色の名前が付いただけの状態なので、「移動」「顧客訪問」「集中作業」のように意味のある名前にする
- 必要なら分類の色も変える
- カレンダーで予定を右クリックし、「分類」から付けたい分類を選ぶ
- 1件に複数の意味がある予定には、分類を重ねて付ける
新しいOutlookとWeb版では、カレンダーで予定を右クリックして分類を選べます。 従来のOutlookでは、分類の一覧に最近使った15個が先に表示されます。 分類を増やしすぎると、この一覧から探す手間が増えるため、よく使うものに絞っておくと操作が速くなります。
設定の前に確認しておきたい点が2つあります。 IMAP形式で接続したアカウントでは分類を付けられません。 また、他の人から受け取った会議に分類を付けても、相手のOutlookの表示は変わりません。 分類は自分の予定の中の整理として割り切って使います。
手順3:Mac標準のカレンダーで色を合わせる
Mac標準のカレンダーでGoogleやiCloudのカレンダーを見ている場合は、Mac側でも色を整えます。
- カレンダーの一覧が表示されていなければ、メニューの「表示」からカレンダーの一覧を表示する
- 色を変えたいカレンダーの名前を、Controlキーを押しながらクリックする
- 用意された色をクリックするか、カスタムカラーを選んでカラーウインドウから色を決める
Appleのヘルプには、次の一文があります。
Changing a calendar's color changes the color of all of its events. 出典: support.apple.com
カレンダーの色を変えると、そのカレンダーの予定すべての色が変わる、という意味です。 Mac標準のカレンダーでは予定1件ずつに色を持たせる設計ではないため、Googleカレンダーで予定ごとに付けた色の使い分けを、Mac側でも同じ形で見たい場合は注意が必要です。 予定単位で分けたいものは、カレンダーを別に作って分けておくと、どのアプリで見ても同じ区別が残ります。
誕生日のカレンダーやSiriからの提案のカレンダーのように、色を変えられないカレンダーもあります。 これらと紛らわしい色を、自分のカレンダーに割り当てないようにしておくと見分けやすくなります。
MacとiPhoneで同じカレンダーを見ている場合、色が端末をまたいで同じになるかどうかは、Appleのヘルプに明記されていません。 設定を終えたら、iPhoneのカレンダーを開いて、色の出方を一度目で確かめておきます。
具体例:会社・取引先・私用の3つのアカウントを持つ場合
ここまでの手順を、アカウントを3つ持つ人に当てはめた例で確認します。 会社のGoogle Workspace、長期で関わる取引先のMicrosoft 365、私用のiCloudを使っている人を想定します。
最初に決める4つのことは、次のように答えたとします。
- 予定を入れる端末:仕事の予定は勤務中にパソコンで、私用の予定はスマホで入れる
- 色を見る人:自分だけ
- 色の置き場所:3つの製品を行き来するので、カレンダー単位を土台にする
- 塗り直す範囲:今週と来週の予定から
会社のGoogleカレンダーでは、メインのカレンダーを落ち着いた青にします。 そのうえで「移動」というカレンダーを1つ追加し、目立つオレンジを割り当てます。 外出をともなう打ち合わせは、予定ごとの色で塗るのではなく、この移動カレンダーに入れます。 こうするとMac標準のカレンダーで見ても、区別がそのまま残ります。
取引先のOutlookでは、分類の名前を「訪問」と「確認」に変え、会社のカレンダーと同じ寒色の系統で色を付けます。 このアカウントはパソコンから使うため、スマホから分類を付けられない点は問題になりません。
私用のiCloudのカレンダーには、仕事の2つの系統からはっきり離れた緑を付けます。 私用の予定はスマホで入れますが、カレンダー単位の色なので、入力のたびに色を選ぶ手間はかかりません。
最後に予定名の規則を合わせます。 移動をともなう予定は「移動」、取引先への訪問は「訪問」で始めます。 これはオレンジの移動カレンダーとOutlookの分類に一対一で対応しているので、色が見えない場面でも意味が残ります。
できあがるのは、例外用のカレンダー1つ、分類2つ、私用の色1つという、動く部分の少ない色分けです。 色の規則がすべて予定名にも書かれているため、あとから製品を変えても組み立て直す量が小さく済みます。
手順4:2週間の試し運用で直す点を見つける
設定が終わったら、2週間を試し運用の期間として区切り、次の3点を週末に確認します。
- 色が付いていない予定がどれくらいあるか。多ければ、入力する端末で色を付ける手順が重い可能性がある
- スマホで入れた予定と、Macで入れた予定で、色の付き方に差がないか
- 他の人からの招待で入った予定が、どの色で表示されているか
1つ目で色の付いていない予定が多い場合は、色の種類を減らすか、予定単位の色をやめてカレンダー単位に寄せます。 予定を入れる瞬間に迷う選択肢が多いほど、色付けは後回しになります。
2つ目で差がある場合は、手順の前に決めた「どの端末で入れるか」と、製品の仕組みが合っていません。 スマホ中心なら、スマホのアプリで色を付けられる仕組みに寄せます。
3つ目は、招待された予定の扱いを決める機会です。 招待はカレンダーの既定の色で入ることが多いため、招待された会議を目立たせたいのか、背景に沈めたいのかを決め、それに合わせて受け取るカレンダーの色を選び直します。
手順5:色が見えない場面に備えて文字を添える
最後に、色が伝わらない場面への備えを加えます。 Webの読みやすさの国際的な指針であるWCAGには、色を情報を伝える唯一の手段にしないという達成基準1.4.1(レベルA)があります。 情報を伝える、動作を示す、反応を促す、視覚的な要素を区別する、のいずれについても、色だけに任せないという考え方です。
カレンダーでは、色の見え方の個人差、白黒での印刷、ウィジェットのような小さな表示で、色の違いが読み取りにくくなります。 そのため、色分けの規則と同じ内容を、予定名の先頭に短い語で入れておきます。
- 移動をともなう予定は「移動」
- 社外の相手との予定は「外出」
- ひとりで進める作業の時間は「作業」
語は3〜5個程度にとどめ、色と一対一で対応させます。 こうしておくと、共有相手の画面で色が違って見えても意味は伝わり、あとから予定を検索するときの手がかりにもなります。
色分けの手順に、移動と入力の見直しを足す
ここまでの手順で色分けは整いますが、色が整っても、予定と予定の間の移動が抜けていたり、予定を入れる手数が重かったりすると、カレンダーの困りごとは残ります。 手順4の試し運用で「色は付いているのに遅れが出る」「そもそも予定が入っていない」と気づいたら、次に見直すのは表示ではなく段取りと入力です。
Mac用のカレンダーアプリの基本の操作は使い方にまとめられています。 予定を入れる手数については、話し言葉と音声で予定を入れられる入力の考え方が予定の入れ方で説明されています。 移動の抜けは、住所から車・徒歩・電車の所要時間を計算し、移動のための時間を予定の前に置く考え方で扱えます。 その扱いは移動時間にあります。
Googleカレンダーで付けた色をMacでもそのまま表示できるか、複数のGoogleアカウントの予定を1つの画面にまとめられるかは、手順1と手順3の手間に直接関わります。 こうした同期と表示の範囲はできることで、導入前に出やすい疑問はよくある質問で確認できます。 まずは決めておく4つのことを書き出し、手順1から順に、今週の予定だけを対象に始めてください。
よくある質問
予定の色分けは何色くらいから始めればよいですか?
最初はカレンダー単位の色を土台にし、予定ごとの色は目立たせたい例外にだけ使うと、色が増えすぎません。試し運用で色の付いていない予定が多いと感じたら、色の種類を減らすのが先です。予定を入れる瞬間に選ぶ色が多いほど、色付けは後回しになりやすくなります。
Googleカレンダーで付けた予定の色が、Macの標準カレンダーで同じように見えないのはなぜですか?
Mac標準のカレンダーは、色をカレンダー単位で持つ設計で、Appleのヘルプにもカレンダーの色を変えるとそのカレンダーの予定すべての色が変わると書かれています。予定ごとの色分けをどのアプリでも残したい場合は、分けたい予定をカレンダーごと別にしておく方法が確実です。
Outlookの分類をスマホから付けられますか?
Microsoftの案内では、Microsoft 365アカウントの場合、パソコン・Mac・Webで付けた分類の色はiPhoneとAndroidのOutlookにも表示されますが、スマホから分類を付けることはまだできないとされています。スマホで予定を入れることが多いなら、色付けをまとめて行う時間を決めておくか、別の色分けの方法を検討してください。
過去の予定もすべて色分けし直すべきですか?
過去の予定をすべて塗り直す作業は時間がかかり、見返す機会も多くありません。今週と来週の予定から始め、2週間の試し運用で規則が固まってから、必要な範囲だけさかのぼるほうが負担が少なく済みます。規則が途中で変わった場合も、塗り直す量を小さく抑えられます。