Googleカレンダーを他のカレンダーと同期する方法|4つの経路と選び方
Googleカレンダーを他のカレンダーと同期する方法は、大きく分けて4つあります。別のGoogleアカウントと同期したいなら「共有」と「カレンダーに登録」、OutlookやAppleのカレンダーと同期したいなら「Googleアカウントの追加」か「iCal形式の非公開URL」、一度だけ予定を移したいなら「読み込み」です。
どれを選ぶかは、相手側で予定を編集したいか、見るだけでよいかで決まります。編集までしたいならアカウントの追加か共有、見るだけでよいなら非公開URL、移行なら読み込みです。この記事では、4つの方法の手順と、選ぶときに見落としやすい制限を、Googleの公式ヘルプの記載に沿って整理します。
他のカレンダーと同期する4つの方法の違い
最初に、4つの方法を同じ物差しで並べておきます。「同期」と呼ばれていても、届く向きや編集できる範囲がかなり違います。
| 方法 | 主な相手 | 相手側での編集 | 変更の反映 |
|---|---|---|---|
| 共有とカレンダーに登録 | 別のGoogleアカウント | 権限しだいで可能 | 自動で反映 |
| Googleアカウントの追加 | Apple、Outlookなどのアプリ | 可能 | 自動で反映 |
| iCal形式の非公開URL | 完全な同期機能がないアプリ | 不可(閲覧のみ) | 相手アプリの更新間隔しだい |
| 予定の読み込み | 別のカレンダーやアカウント | 読み込んだ後は別物 | 反映されない |
上の2つが、いわゆる「同期」です。3つ目は表示だけの片方向で、4つ目は複製です。検索で上位に出てくる記事の多くは、このうち1つか2つだけを「同期の方法」として紹介しています。そのため、手順どおりに設定したのに相手側で編集できない、あとから追加した予定が届かない、という食い違いが起きやすくなっています。
もう1つ見ておきたいのが、アカウントの種類です。職場や学校のGoogleアカウントでは、カレンダーの共有や非公開URLの利用を管理者が制限している場合があります。個人のアカウントで試してうまくいった手順が、会社のアカウントでは画面に出てこないことがあるのはこのためです。
Googleアカウント同士は「共有」と「カレンダーに登録」で同期する
仕事用と個人用など、2つのGoogleアカウントの間で同期したい場合は、片方のアカウントでカレンダーを共有し、もう片方で登録します。Googleのカレンダーを共有するのヘルプによると、手順は次のとおりです。
- パソコンでGoogleカレンダーを開き、共有したいカレンダーの右にあるその他アイコンから[設定と共有]を選ぶ
- 左側の[共有する相手]で[ユーザーやグループを追加]を押し、もう一方のアカウントのメールアドレスを入れる
- 権限を選んで[送信]を押す
権限は5段階あります。「予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示)」「予定の詳細の表示」「変更可能(限定公開の予定を、予定の有無としてのみ表示)」「予定の詳細を変更、表示可能」「予定の変更および共有の管理」です。もう一方のアカウントから予定を書き込みたいなら、変更できる権限を選びます。家族や同僚に予定の中身を見せたくないなら、時間枠のみの権限が向いています。
受け取る側は、届いたメールのリンクを開くか、[他のカレンダーを追加]から[カレンダーに登録]を選んでメールアドレスを入れます。他のユーザーのカレンダーに登録するのヘルプには、注意点が3つ書かれています。
- 新しいカレンダーの登録はパソコンのウェブブラウザで行う必要があり、AndroidやiPhoneのGoogleカレンダーアプリからは登録できない
- Google以外のカレンダーは、この方法では登録できない
- 登録したカレンダーが400を超えると、閲覧時に動作が重くなる可能性がある
一度パソコンで登録したカレンダーは、所有者が承認すれば、スマートフォンのGoogleカレンダーアプリにも自動で表示されます。スマートフォンだけで設定を終わらせようとして詰まる人が多いのは、1つ目の制限があるためです。
OutlookやAppleのカレンダーと同期する
Google以外のカレンダーアプリと同期する方法は2つです。Googleのカレンダーをパソコン上のプログラムと同期するのヘルプでは、「表示と編集」ができる方法と「閲覧のみ」の方法が分けて説明されています。
表示と編集をしたい場合は、相手のアプリの設定でGoogleアカウントを追加します。Macの標準のカレンダーアプリなら、「カレンダー」の設定で[アカウント]タブを開き、追加アイコンから[Google]を選んでサインインします。この方法なら、どちらのアプリで予定を追加しても、もう一方に反映されます。
ただし、Macのカレンダーアプリに自動で届くのは、Googleカレンダーの[マイカレンダー]に表示されているカレンダーと誕生日だけです。共有してもらったカレンダーなど[他のカレンダー]にあるものは、ブラウザで「カレンダーの同期」のページを開き、チェックを入れて保存する必要があります。Google カレンダーの予定を Apple カレンダーに追加するのヘルプには、Apple側では予定のメール通知、新しいGoogleカレンダーの作成、会議室の予約機能が使えないことも明記されています。
閲覧だけでよい場合は、iCal形式の非公開URLを使います。Googleカレンダーの[設定]で対象のカレンダーを選び、[カレンダーの統合]にある[iCal 形式の非公開 URL]をコピーして、相手のアプリに貼り付けます。このURLを知っていれば誰でも予定を読めるため、他人に教えないことが前提です。誤って共有した場合は[リセット]で無効にできます。
Outlookなど、Macのカレンダーアプリ以外のアプリでも考え方は同じです。ヘルプでは、相手のアプリの[設定]や[基本設定]にある別のアカウントを追加する項目から、[Google でログイン]でアクセスを許可する流れが案内されています。アプリがGoogleアカウントでのログインに対応していない場合は、非公開URLによる閲覧のみの方法になります。職場や学校のアカウントで非公開URLの欄が見つからないときは、管理者が共有の設定を変えている可能性があると、同じヘルプに書かれています。
具体的な組み合わせで考えると、たとえば「会社のGoogleアカウントの予定を、自宅のMacのカレンダーアプリで見たい」場合は、まずアカウントの追加を試します。会社の規程で外部アプリへのログインが止められているなら、時間枠のみの共有を個人のアカウントに出してもらい、個人のアカウントをMacに追加する、という順番で検討すると、規程に触れずに済む経路が見つかります。
読み込みと自動コピーは「同期」とは別物
予定をまとめて移したいときに使われるのが「読み込み」です。ほかのカレンダーから書き出したファイルを、Googleカレンダーに取り込みます。ただしGoogle カレンダーに予定を読み込むのヘルプにあるとおり、読み込んでもゲストと会議のデータは取り込まれません。また、読み込んだ時点の複製なので、元のカレンダーで予定を変えても反映されません。アカウントの引っ越しには向きますが、日々の同期の代わりにはなりません。
共有の権限が使えない会社のアカウントなどでは、Google Apps Script(GAS)で予定を定期的にコピーする方法も紹介されています。上位記事の1つでは、3つのカレンダーを運用する人が、一定時間ごとに予定を複製する仕組みを作っています。
GAS(Google Apps Script)では、カレンダーの予定の追加を1日5000件までと制限しています。 出典: note.com
GoogleのApps Scriptの割り当てのページでも、カレンダーの予定の作成は個人のアカウントで1日5,000件、Google Workspaceのアカウントで1日10,000件と定められています。1日の予定が数件でも、毎時すべての予定を作り直すような作りにすると上限に近づくため、変更があった予定だけをコピーする設計が必要です。また、会社のデータを個人のアカウントへ自動で複製することが社内の規程で認められているかも、事前に確かめておく必要があります。
同期の方法を選ぶときの注意点
4つの方法には、それぞれメリットとデメリットがあります。選ぶときに確かめたい点は次のとおりです。
- どちら向きに届けば足りるか:仕事の予定を個人のスマートフォンで見たいだけなら、仕事用のカレンダーを個人のアカウントに時間枠のみで共有するだけで足ります。
- 相手側で書き込む必要があるか:個人のアカウントから仕事用のカレンダーに予定を入れたいなら、変更できる権限の共有か、アプリへのアカウント追加が必要です。
- 同じ予定が二重に見えないか:共有と登録をしたうえで、同じアカウントをアプリにも追加すると、同じ予定が2回表示されることがあります。どちらか一方の経路に絞ります。
- 会社の規程に触れないか:共有や非公開URLが画面に出ないときは、管理者が止めている可能性があります。無理に回り道をせず、管理者に確認するのが安全です。
もう1つの注意点は、同期の遅れです。アカウントの追加で同期している場合、反映までの間隔は相手のアプリの設定で決まります。Macのカレンダーアプリでは、[アカウント]タブの[カレンダーを更新]で頻度を選べます。会議の直前に入った変更が見えないときは、まず更新の頻度を確かめます。
Macで複数のアカウントの予定を1つの画面で扱う
同期の悩みの多くは、「アカウントごとに画面を切り替えるのが面倒」というところから始まります。共有や登録で1つのアカウントに寄せる方法のほかに、複数のGoogleアカウントにそのまま接続できるカレンダーアプリを使い、表示の段階でまとめる方法もあります。
Googleカレンダーと同期するMac用のカレンダーアプリの中には、使い方のガイドにあるように、「アカウントを追加」を繰り返すだけで仕事用と個人用のアカウントをまとめて表示・編集でき、新しい予定の既定の作成先も選べるものがあります。予定はGoogle側に保存され、接続情報はMacの中だけに保存されます。iCloudなど、Macのカレンダーアプリに登録しているカレンダーも同じ画面に表示できます。ほかにどのような機能があるかはできることにまとまっています。
アカウント同士の共有設定を変えずに済むため、会社のアカウントの共有が制限されている場合にも使える方法です。ただし表示がまとまるのはそのMacの中だけなので、スマートフォンでも同じ一覧を見たい場合は、前半で紹介した共有と登録を併用します。
よくある質問
スマートフォンだけで他のユーザーのカレンダーを登録できますか?
できません。Googleのヘルプでは、新しいカレンダーへの登録はパソコンのウェブブラウザで行う必要があり、AndroidやiPhoneのGoogleカレンダーアプリからは登録できないとされています。パソコンで一度登録すれば、所有者の承認後にスマートフォンのアプリにも自動で表示されます。
共有したあとに追加した予定も、相手のカレンダーに反映されますか?
共有と登録で同期している場合は、あとから追加した予定も自動で反映されます。反映されないのは、予定を読み込みで移した場合です。読み込みはその時点の複製なので、元のカレンダーの変更は届きません。継続して同期したいなら、読み込みではなく共有を使います。
Macのカレンダーアプリに共有カレンダーが表示されないのはなぜですか?
Macのカレンダーアプリに自動で届くのは、Googleカレンダーの[マイカレンダー]にあるカレンダーと誕生日だけです。共有してもらったカレンダーは、ブラウザで「カレンダーの同期」のページを開き、チェックを入れて保存すると表示されます。保存後に、Mac側でカレンダーを更新します。
iCal形式の非公開URLを使うと、他の人に予定が見えてしまいますか?
非公開URLを知っている人は、誰でもそのカレンダーの予定を読めます。そのため、自分が使うアプリにだけ貼り付け、他人には教えないことが前提です。誤って共有した場合は、Googleカレンダーの設定で[リセット]を押すと古いURLが無効になり、新しいURLが作られます。