カレンダー アプリ おすすめ 無料|4つの無料の形
カレンダーアプリのおすすめを無料という条件で探すと、名前の一覧はいくらでも出てきます。ところが実際に使い始めると、途中で「この操作は有料です」と止まったり、必要な機能が最初から無かったりします。無料という言葉が指しているものが4種類あって、それぞれ費用の発生条件が違うためです。この記事では、その4種類の切れ方を先に示し、自分が長く使える側を選べるようにします。
無料には4つの形があり、終わり方が違う
同じ「無料」でも、なぜ無料なのかが違えば、いつまで無料なのかも違います。整理すると次の4つになります。
| 無料の形 | 何が無料の理由か | 費用が発生する条件 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|---|
| OSに同梱されている | 端末の代金に含まれている | 追加費用は発生しない | OSの対応が終われば更新も止まる |
| 有料製品の無料枠 | 上位版への入口として置かれている | 特定の機能に触れた時点 | どこで止まるかは使ってみるまで見えにくい |
| 別の本業を持つ会社の無料提供 | 本体のサービスへ人を集めるため | 本体側の有料プランに寄せられる場合がある | 提供方針が変わる可能性がある |
| オープンソース | 寄付と有志の開発で成り立つ | 費用は発生しない | 対応する端末や形式が限られることがある |
この4つは優劣の話ではありません。切れ方の違いです。OSに同梱されているものは、費用の心配が要らない代わりに、機能を足す方向の期待ができません。有料製品の無料枠は、機能の上限が近い代わりに、必要になったら払えば伸ばせます。無料で長く使うつもりなら、上の2行のどちらかを選ぶのが素直です。
判断の順番としては、まずOSに同梱されているものを基準に置いて、それで足りない部分を1つだけ書き出します。書き出した不足が1つだけなら、そこだけを埋める小さな道具を足せば済みます。3つ以上あるなら、そもそも設計思想の違う製品を探すほうが早くなります。
最初の基準は、すでに入っているものにする
macOSにはカレンダーが最初から入っています。iCloud、Google、Exchange、CalDAVのアカウントを追加でき、仕事と個人の予定を同じ画面に重ねられます。予定ごとに移動時間を持たせる欄があり、他人が公開しているカレンダーを購読することもできます。追加費用は発生しません。
これを基準にすると、他の製品を評価する軸がはっきりします。「同期できます」「複数のカレンダーを重ねられます」といった説明は、標準のカレンダーがすでに満たしている項目なので、乗り換える理由になりません。有料の製品が差を出しているのは、たいてい表示の細かさ、入力の速さ、キーボードだけで操作を完結できるか、といった部分です。
注意しておく点もあります。OSに同梱されているものは、OSの更新に合わせて機能が変わり、古いバージョンのmacOSに留まると新しい機能が届きません。逆に言えば、費用は発生しないものの、機能の追加を自分の意思で選べないということです。特定の表示や特定の操作がどうしても必要な人にとっては、この点が実質的な上限になります。
そして標準のカレンダーで足りないと感じた点は、その多くが機能の欠落ではなく操作の手数です。予定を1件入れるのに、フォームを開いて日付と時刻と件名を選ぶ手順が要る。この往復が1日に数回あると、入力を後回しにして忘れます。ここを短くできるかどうかは、無料か有料かとは別の軸なので、できることのように操作の流れで説明しているページと見比べると、自分に効く差なのかどうかが分かります。
有料製品の無料枠は、止まる場所を先に読む
無料枠を持つ製品を試すときは、機能一覧ではなく「どこで止まるか」を読みます。止まる場所は製品によって違い、日常の使い方と重なるかどうかで評価が正反対になります。
止まり方の例は、有料アプリに限りません。Googleカレンダー自体は無料で使えますが、機能によっては条件が付きます。予約枠を作る機能について、Googleのヘルプは次のように書いています。
ヒント: 予約スケジュールの機能の一部をご利用いただくには、対象となる Google Workspace サブスクリプションまたは Google One メンバーシップが必要です。 出典: support.google.com
同じページは、予約スケジュールの作成には対応するウェブブラウザが入ったパソコンが必要で、AndroidやiPhoneのカレンダーアプリからは作成できないとも書いています。つまり「無料で使えるかどうか」だけでなく「どの端末から使えるか」も条件になっています。
有料アプリ側の無料枠も同じ読み方をします。たとえばFantasticalは無料の枠を用意していて、料金ページには無料が0円と表示されています。そのうえで個人向けの有料枠が、年払いのときに月あたり834円、家族向けが月あたり1,167円と案内されています。有料の枠には14日間の無料試用も付いています。無料枠だけで足りるかどうかは、自分がよく使う操作が無料側にあるかで決まるので、試用期間のうちに毎日の操作を一通り通してみるのが確実です。
本業を別に持つ会社の無料と、オープンソースの無料
4つの形のうち、残りの2つも押さえておきます。性格がはっきり違うので、向いている人も違います。
1つは、別の本業を持つ会社が無料で出しているものです。Notionカレンダーは、macOSとWindowsのデスクトップ版と、App StoreとGoogle Playのモバイル版を無料で入手できると案内されています。GoogleカレンダーとAppleのカレンダーに接続でき、空き時間を送って相手に予約してもらう機能も内蔵しています。対応言語は12か国語で、日本語も含まれます。無料である理由は、本体のワークスペースへ人を集める役割を持っているからです。カレンダー単体で完結する使い方でも支障はありませんが、提供の方針が本体側の都合で変わりうる点は、他の形と違うところです。
もう1つがオープンソースです。Thunderbirdは、WindowsとLinuxとmacOS向けにメールとカレンダーと連絡先をまとめたデスクトップ版を、Android向けにモバイル版を無償で公開しています。寄付と有志の開発で成り立っているので、誰かの都合で有料化される構造ではありません。その代わり、対応する端末の組み合わせが限られます。モバイル側がAndroidだけなので、iPhoneを使っている人はカレンダーを別の道具で受ける必要があります。
この2つはどちらも、費用ではなく前提で選ぶものです。すでにNotionを使っているならNotionカレンダー、メールとカレンダーを同じ窓で扱いたくてAndroidを使っているならThunderbird、という当てはめ方が素直です。前提が合っていないときに費用の安さだけで選ぶと、結局使わなくなります。
無料の製品を組み合わせるときの注意点
無料のものを複数集めれば有料製品に並ぶ、という発想は途中まで正しく、途中から破綻します。破綻するのは、予定の実体が1か所にしか無いのに、それを読む窓を増やしているだけだからです。
窓を増やすと通知が増えます。カレンダーの通知設定は製品ごとに独立しているので、3つ入れれば1件の予定に3回鳴ります。鳴りすぎた通知は無視する癖を作るので、集めた結果として見落としが増えることがあります。無料の製品を足すときは、足した数だけ通知を切る作業が要る、と考えておくと安全です。
通知を切る作業も、思っているより手間がかかります。カレンダーの通知は、アプリ側の設定とOS側の通知設定の2段構えになっていることが多く、片方を切っても鳴り続けることがあります。無料のものを試すたびに、この2段を両方確認する必要があります。試した結果を戻すときも、アプリを削除しただけではOS側に許可の記録が残るので、カレンダーへのアクセス許可も取り消しておくと後で混乱しません。
もう1つは、入力の入口が分散することです。予定をどの窓から入れたかによって、既定で選ばれるカレンダーが変わり、あとで探しにくくなります。読む窓は複数あってよいので、書く窓を1つに決めてください。書く窓を決めると、入力の速さがそのまま毎日の差になるので、道具の評価もしやすくなります。書いた文をそのまま予定に変えられるか、話し言葉と音声で予定を入れられるかは、この場面で効いてきます。入力の考え方は予定の入れ方に整理してあります。
買い切りと月額は、使う年数で順番が入れ替わる
無料で足りないと分かったとき、次に出てくるのが費用の形の選択です。カレンダーアプリの有料版は、月額と買い切りの両方が存在します。
月額の例として、さきほどの年払いで月あたり834円という水準は、1年で10,008円になります。買い切りの例では、BusyCalが49.99ドルで、macOS 12.0以降が動作条件です。こちらも14日間の無料試用が用意されています。
買い切りの製品には、月額の定額サービスの中で配られているものもあります。BusyCalは公式サイトで買い切りの購入と並べて、Setappからの入手も案内しています。すでに定額サービスを契約している人にとっては、追加の支出なしで試せる経路になります。契約していない人にとっては、カレンダー1本のために定額を始めるかどうかという別の判断が増えます。
どちらが安いかは、使う年数と為替で変わるので一概には言えません。判断しやすいのは金額よりも性質のほうです。月額は、途中でやめれば止まる代わりに、使い続ける限り払い続けます。買い切りは、一度払えば止まらない代わりに、大きな更新のときに再度の購入が必要になることがあります。予定の管理を数年単位で続けるつもりなら、買い切り側の総額が下回る年が来ます。逆に、道具を頻繁に見直したい人には月額のほうが向きます。
費用の形を列として並べた比較は他のカレンダーとの比較にまとめてあります。金額そのものより、どの条件で費用が発生するかを先に読むと、無料枠のまま使い続けられるかどうかが判断できます。実際の金額の目安は購入で確認できます。
無料のまま長く使うための決め方
ここまでを1つの手順にまとめます。まず、すでに端末に入っているカレンダーを2週間そのまま使います。次に、その間に感じた不満を書き出し、機能の欠落なのか操作の手数なのかを分けます。機能の欠落が1つだけなら、それを埋める無料の道具を1つだけ足します。手数の問題なら、無料の製品を足しても解決しないので、試用期間のある有料製品を1つ試します。
不満を分けるときの目安を書いておきます。「この操作ができない」と言えるものが機能の欠落で、「できるけれど面倒」と感じるものが手数の問題です。前者は道具を足せば埋まりますが、後者は道具の数を増やすほど悪化します。書き出した不満のほとんどが後者だった場合、無料の候補を探し続けても状況は変わりません。
このとき、複数を同時に試さないでください。2つ入れると、良くなった理由も悪くなった理由も特定できません。試す期間は2週間を目安にして、うまくいかなかった場面だけを1行ずつ記録します。記録が3件たまれば、次に必要なものは自分で言えるようになります。判断に迷う場面は使い方とよくある質問に近い例が載っています。
よくある質問
無料のカレンダーアプリでも仕事に使えますか?
使えます。macOSに最初から入っているカレンダーはiCloud、Google、Exchange、CalDAVのアカウントに対応していて、予定ごとに移動時間を持たせることもできます。追加費用も発生しません。有料の製品との差は機能の有無よりも操作の手数に出るので、まず標準のもので2週間使って、不満を書き出してから判断するのが確実です。
無料枠のある有料アプリは、どこまで無料で使えますか?
製品ごとに止まる場所が違うので、機能一覧より「何をすると有料になるか」を先に読んでください。Fantasticalは料金ページで無料が0円と示され、個人向けの有料枠は年払いで月あたり834円と案内されています。有料枠には14日間の無料試用が付くので、その期間に毎日の操作を一通り通せば、無料枠で足りるかどうかが分かります。
無料のアプリをいくつか組み合わせれば有料版の代わりになりますか?
途中までは代わりになりますが、通知と入力で破綻しやすくなります。予定の実体は1か所にあるので、窓を増やしても予定は増えず、通知だけが窓の数だけ増えます。読む窓は複数あってよいので、書く窓を1つに決めてください。足すたびに通知を切る作業が必要になる点も見込んでおくと安全です。
買い切りと月額はどちらを選ぶべきですか?
使う年数で入れ替わります。年払いで月あたり834円という水準は1年で10,008円になり、買い切りの例ではBusyCalが49.99ドルでmacOS 12.0以降が条件です。数年単位で使い続けるなら買い切り側の総額が下回る年が来ます。道具を頻繁に見直したい場合や、途中でやめる可能性がある場合は月額のほうが向いています。