calendaring software for macを層で選ぶ|置き場所と画面と日程調整

calendaring software for macという言い方は、もともとサーバー側の言葉です。予定を保管するもの、それをMacの画面に描くもの、他人と時間を決めるもの。この3つをまとめて指しています。検索してこの言葉にたどり着いた時点で、たいていは3つのうちどれかが詰まっています。厄介なのは、詰まっている層と、責められている層が一致しないことです。アプリを入れ替えても直らない場合、原因は画面ではなく置き場所の側にあります。

Macでカレンダーが重くなっている背景

会議の予定がひとつの場所に集まらなくなったのが、この数年の変化です。仕事はMicrosoft 365やGoogle Workspace、私用はiCloudやGoogleの個人アカウント、取引先から届く招待は先方のドメイン、勉強会の予定は購読用のカレンダーの配信、という具合に分かれます。持ち主は1人なのに、予定の置き場所が3つから4つに散っている状態です。

散った結果として起きるのは、二重予約と移動の見落としです。個人アカウントは会社のアカウントの予定を見ていないので、同じ時間に別の予定を素直に受け入れます。画面上では色が重なって見えているのに、気づくのは当日の朝です。もうひとつは移動で、14時に渋谷、15時に品川という並びは、カレンダーの上では何の警告も出ません。

ここから先で必要なのは、機能の一覧を眺めることではありません。自分がどの層で時間を落としているのかを名指しすることです。

置き場所・画面・日程調整の3つに切り分ける

言葉を分解すると、買い物の話ではなくなります。

  • 置き場所は、予定そのものが保管されているアカウントです。Googleアカウント、iCloud、Microsoft 365のメールボックス、大学や事業者が運用しているCalDAVのサーバーなどが該当します。Macを買い替えてもアプリを乗り換えても、予定はここに残ります
  • 画面は、Macの上で週を描いているものです。標準のカレンダー、ブラウザのタブ、他社製のアプリのどれかになります。予定を入れる速さ、通知が出るかどうかを決めているのはこの層です
  • 日程調整は、他人が自分の時間を取るための仕組みです。予約ページ、空き時間の照会、招待と出欠の返信がここに入ります

不満のほとんどは、この3つのどれかに素直に対応します。「会社の予定がMacに出てこない」は置き場所の話です。「予定を入れるのが面倒で後回しになる」は画面の話です。「30分の枠を決めるのにメールが往復する」は日程調整の話です。置き場所の問題を解決するために画面を買い替えるのが、この分野でいちばん多い無駄になります。

つながるアカウントの種類が上限を決める

Macの画面は、その下にあるアカウントができること以上のことはできません。標準のカレンダーはiCloud、Google、Yahoo、そのほかのCalDAVアカウントを追加でき、業者から渡されたサーバーアドレスやポート番号を手で入力する方式にも対応しています。この幅の広さが、特殊な環境の職場でも標準アプリが生き残っている理由です。

アカウントの種類で変わるのは、見た目ではなく「できる動作」のほうです。

置き場所 Macのアプリから編集 招待と出欠 空き時間の共有 つまずきやすい点
Google できる できる 同じドメイン内なら可 組織の設定で外部アプリを禁止していることがある
iCloud できる できる 共有の設定をした相手のみ Apple以外の相手へはリンクの閲覧のみ
Microsoft 365 / Exchange できる できる 同じテナント内なら可 管理者の方針で他社製アプリを遮断できる
そのほかのCalDAV できる サーバー次第 ほぼ不可 サーバーアドレスを提供元に確認する必要がある
照会(ICS)カレンダー 読み取りのみ 不可 不可 更新の間隔をカレンダーごとに設定する

最後の行で引っかかる人が多いところです。照会したカレンダーは編集できません。Appleの説明でも、照会カレンダーに表示される予定は提供元が制御していて、祝日カレンダーのような照会カレンダーは編集できないと明記されています。取引先のカレンダーがwebcalのリンクで届いているなら、どのソフトを入れても書き込みはできません。

比較を始める前に、自分の予定がこの表のどの行にいるのかを書き出してください。多くの場合、それだけで不満の理由が説明できます。

もう1つ、表からは読み取れない条件があります。会社が管理しているアカウントは、管理者の方針で他社製アプリからの接続を止められる場合があるという点です。Macのアプリ側の問題ではないので、設定を探しても解決しません。接続できるかどうかは、購入を検討する前に、試用の初日に確かめておく項目です。逆に、個人のGoogleアカウントとiCloudしか使っていないなら、この心配はほぼ不要です。

ブラウザのタブと、Macの上で動くソフトは別物

Googleカレンダーのタブを開きっぱなしにして1日を過ごしている人は多いはずです。それが不安定に感じられる理由は、提供元自身が書いています。

パソコンにカレンダーをダウンロードしてインストールすることはできませんが、オフラインで使用することは可能です。 出典: support.google.com

このオフラインは、思ったより範囲が狭いものです。対応ブラウザの説明では、カレンダーのオフラインアクセスはFirefox、Safari、Microsoft Edgeではサポートされていないと書かれています。SafariでMacを使っている場合、あのタブは常時接続が前提の画面ということになります。

実務上の影響は3つです。通知がブラウザのものになるので、ブラウザを閉じると止まります。タブの席をほかの作業と奪い合うので、忙しい日ほど閉じられます。そして週の形を見るのに毎回切り替えが要るため、小さな判断が後回しになります。

これはWeb版の出来が悪いという話ではありません。層が違うという話です。予定の置き場所はGoogleのままにして、Macの画面だけを別のソフトにするのは、よくある構成で、Googleをやめることとは違います。

標準のカレンダーで先に触る4つの設定

標準アプリは評判よりも高機能で、そして初期状態はかなり静かです。

デフォルトでは、作成する予定には通知は設定されません。 出典: support.apple.com

通知はアカウントごとに設定します。「カレンダー」>「設定」>「通知」で、予定・終日の予定・誕生日それぞれに既定の時刻を決められます。ここを触っていない状態で「通知が鳴らない」と判断してしまうケースが少なくありません。

時間帯のサポートも初期状態では無効です。「カレンダー」>「設定」>「詳細」で有効にすると、予定ごとに時間帯を選べるようになり、移動しても動かしたくない予定には「フローティング」を指定できます。出張の予定が数時間ずれる事故は、ここが無効なまま海外の予定を入れたときに起きます。

場所を入れると、地図と天気が付き、交通状況をもとにした出発時刻の通知が設定されます。ただし制限も公開されていて、目的地まで3時間以上かかる予定では出発時刻の通知は送られません。場所を変更しても移動時間は自動では更新されない点も、Appleの説明に明記されています。

照会カレンダーには個別の設定があります。自動更新の間隔、通知を無視するかどうか、iCloudに置くかこのMacだけに置くか。スポーツの日程配信の通知を止めるのは30秒の作業で、毎週の小さないらだちが1つ消えます。この4つを触るだけで、標準アプリへの不満のうちいくつかは消えます。残ったものが、本当の差です。

費用の形は3年で見る

この分野の値付けは幅が広く、金額そのものより「形」のほうが判断に効きます。

Mac向けの高機能なカレンダーは、月額や年額の定期課金が多数派です。買い切りで売られている代表がBusyCalで、提供元のサイトでは49.99ドルと表示されています。メニューバー常駐の軽量アプリはもっと安く、そのぶんできることも絞られています。無料の選択肢もあり、月の予定を眺めるだけなら十分に成立します。

比べるときは1か月ではなく3年で並べてください。カレンダーアプリは一度決めるとそれくらい使い続けるためです。月15ドルの定期課金は3年で540ドル、買い切りの50ドル前後は3年後も同じ金額のままです。Mac向けの主要なカレンダー10本を同じ条件で並べた表は他のカレンダーとの比較にあり、確認した日付と出典も添えられています。

安いほうが勝ち、という話ではありません。定期課金は新しいメジャーバージョンが継続して手に入る形、買い切りは今のバージョンが動き続ける形です。どちらが自分に合うかを先に決めておくと、残りの比較から価格の話を外せます。金額の内訳と台数の条件は購入にまとめられています。

乗り換えを決める前に、5日間で測る3つの数字

カレンダーの善し悪しは、夜に少し触っただけでは分かりません。予定が詰まっている平日にしか症状が出ないためです。ふつうの1週間をそのまま試験期間にすると、機能表を読むより早く結論が出ます。

初日にやることは2つだけです。会社のアカウントを含めて全部つなぐこと、そして通知の既定と時間帯のサポートを先に設定することです。会社のアカウントがつながらなければ、そこで検証は終わりで、原因は画面ではなく置き場所だったと分かります。つながったら、その週の予定は新しい画面だけに入れて、古い画面は開いておくが使わない、という状態にします。

そのうえで数えるのは次の3つです。思いついてから予定が入り終わるまでの秒数、移動を見落として動かした予定の件数、日程を決めるために往復したメールの本数。5日間ぶんのこの3つの数字が、そのまま判断材料になります。試用期間は14日前後に設定されている製品が多く、うまくいかない週を1回は含められる長さです。

注意点が1つあります。試すために予定を整理しないでください。きれいに片づけた週は、いま検証したい症状をちょうど隠してしまいます。動作条件や試用の扱いについての細かい疑問はよくある質問にまとまっています。

公開されている情報から読み取れること

比較表を機能の側から見ると、Mac向けのカレンダーの差が出るのは3か所に集中しています。予定を入れる速さ、移動時間の扱い、そして予約ページの有無です。

入力については、話し言葉と音声で予定を入れられるかどうかで、後回しになる回数が変わります。フォームを開いて項目を埋める方式だと、思いついた瞬間に入れられず、メモアプリに逃げてそのまま消えます。1文をそのまま解釈して日時・場所・参加者・繰り返しを取り出す方式の実際の書き方は予定の入れ方で説明されています。

移動時間は、自動で測って予定の前に確保するかどうかが分かれ目です。実測の方式と、手で設定する場合の考え方は移動時間にまとめられています。予約ページについては、つないだ複数のアカウントを見て空き時間を出せるかどうかが実質的な差になります。この3点を自分の1週間に当てはめて、どれが何回効くのかを数えると、機能の一覧を眺めるよりも早く結論が出ます。判断に必要な機能の並びはできることで確認できます。

よくある質問

calendaring softwareとカレンダーアプリは何が違いますか?

calendaring softwareは、予定の置き場所となるアカウント、Macの画面を描くアプリ、他人が時間を取るための日程調整までを含んだ言い方です。カレンダーアプリはそのうち真ん中の1つを指します。どの層で詰まっているのかを先に名指しすると、不要な入れ替えを避けられます。

Macに Googleカレンダーをインストールできますか?

できません。提供元のヘルプに、パソコンにカレンダーをダウンロードしてインストールすることはできないと明記されています。オフラインでの利用はChromeに限られ、Safariでは常時接続が前提になります。ただしMac向けのカレンダーアプリから同じGoogleアカウントにつなげば、読み書きは通常どおり行えます。

アプリを乗り換えると予定は消えませんか?

予定がアカウントに置かれていれば消えません。アプリはアカウントを読み書きしているだけなので、削除しても予定はGoogleやiCloudやExchangeに残ります。例外は「このMac内」に作ったカレンダーで、こちらはローカル保存なので、乗り換えの前に書き出しておくと安全です。

買い切りと定期課金はどちらを選ぶべきですか?

新しいメジャーバージョンを常に使いたいなら定期課金、今のバージョンが動き続けることを重視するなら買い切りが向いています。3年で並べると、月15ドルの定期課金は540ドル、50ドル前後の買い切りは50ドルのままです。金額の大小ではなく、どちらの形が自分の使い方に合うかで決めてください。

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