Googleカレンダーの通知の代わりになるもの|手放してよい機能

Googleカレンダーの通知の代わりになるものを探している人は、だいたい正反対の2つの症状のどちらかを抱えています。1つは、同じ会議のことで日に4回も鳴るのに、肝心の1件だけが出てこないという状態です。もう1つは、静かなのはいいが気づいたら会議が始まっていたという状態です。どちらも通知の設定をいじり続けても収まりません。理由は、Googleカレンダーの通知が1つの機能ではなく、成り立つ前提の違う3つの届け方が同じ名前で並んでいるからです。

代わりを決めるには、まずどの層が何に寄りかかっているのかを分けます。分けてしまえば、置き換えるべき層と、そのまま手放してよい層が別のものだと分かります。

通知は1つの機能ではなく、3つの届け方の束

Googleのヘルプは、予定の通知の届き方を3つに分けて書いています。名前が似ているので同じものに見えますが、動く条件がまるで違います。

メールによって: メールで最新情報を受け取ります。 デスクトップ通知として: カレンダーを開いているときに、ウェブブラウザの外部に通知がポップアップ表示されます。 アラートとして: Google カレンダー ウィンドウ内に表示されます。 出典: support.google.com

読み飛ばしやすいのは真ん中の一文です。デスクトップ通知は「カレンダーを開いているとき」に出ます。つまりブラウザのタブでGoogleカレンダーを開いたままにしておくことが、この層が動くための条件になっています。タブを閉じた日、ブラウザを再起動した日、別のプロファイルで作業した日は、同じ設定のまま何も鳴りません。設定画面には何も変化がないので、故障のように見えます。

3つ目のアラートはさらに範囲が狭く、Googleカレンダーのウィンドウの中だけに出ます。カレンダーの画面を見ていない時間には役に立ちません。一方でメールは端末にもブラウザにも依存しないので、いちばん確実に届きます。確実に届くかわりに、受信箱の他のメールに埋もれます。

つまりこの3つは、確実さと割り込みの強さを別々の方向に振った3本です。1本で足りないからもう1本足す、を繰り返すと、確実さは上がらないまま割り込みの数だけが増えます。代わりになるものを探している状態は、たいていこの積み上がりの結果です。

代わりを決める前に、1つの予定に何件ぶら下がっているかを数える

置き換えの検討を設定画面から始めると、必ず迷います。先に数を数えたほうが早いです。

Googleカレンダーでは、1つの予定に対して通知を複数ぶら下げられます。上限は5件で、これはカレンダーのAPIの仕様として公開されています。通知を鳴らす時刻も0分前から40320分前、つまり4週間前まで指定できます。この自由度があるので、次のような積み上がりが起こります。

  • カレンダーの既定で10分前の通知が1件
  • その予定を作ったときに足した1時間前の通知が1件
  • 招待を受け取ったときのメールが1通
  • スマートフォンのカレンダーアプリからの通知が1件
  • スマートフォンのメールアプリからの通知が1件

同じ会議に対して5回分の割り込みが発生していますが、どれも設定した覚えがあるようでないものばかりです。1件ずつ探して消すより、3日分の予定を見て「この予定について何回鳴ったか」を数えるほうが速く終わります。数えると、たいていは2つのことが分かります。鳴っている回数のほとんどが同じ内容の繰り返しであること、そして本当に見落として困った予定は通知の数が多かった予定ではないこと、の2つです。

経路ごとに、代わりになるものを当てはめる

層ごとに前提が違うので、置き換えの候補も層ごとに違います。まとめると次のようになります。

いまの届き方 成り立っている前提 代わりになるもの
デスクトップ通知 ブラウザでカレンダーを開いたまま OSの通知センターへ直接出すカレンダーアプリ
Googleカレンダー内のアラート その画面を見ている 画面の端に次の予定を常設する表示
メール通知 受信箱を定期的に見る 変更と返答の通知だけに絞り、残りはフィルタで仕分ける
SMS 提供終了 通知(popup)かメールのどちらか

いちばん置き換えの効果が大きいのはデスクトップ通知の層です。ブラウザのタブという不安定な前提を、OSの通知の仕組みに置き換えると、タブの開閉と通知の有無が切り離れます。macOSの通知の設定では、通知を一時的に消えるもの(Temporary)にするか、消さない限り残るもの(Persistent)にするかをアプリごとに選べます。会議の開始通知を消えないほうに設定できるのは、この層をOS側に移したときだけです。

SMSについては、探しても見つからないのが正解です。カレンダーのAPIが通知の方法として挙げているのは「email」と「popup」の2つだけで、SMSは選択肢に残っていません。携帯電話のメッセージで予定を知らせる運用をしていた人は、この層だけは同等の代わりがないので、メールか通知のどちらかに寄せることになります。

Mac側で何をどこまで受け取るかは、通知の設定の画面で決まります。アプリごとに通知の許可、出る場所、消えるかどうか、時間指定の通知を許可するかを選べます。項目の意味はAppleのMacの通知の設定の説明に一覧があります。

メールの層は消すのではなく、種類ごとに絞る

メール通知は割り込みが弱いぶん、消してしまうと困る情報が混ざっています。ここだけは全部止めるのではなく、種類で分けるほうが実用的です。

Googleカレンダーの設定には、カレンダーごとに「その他の通知」という欄があり、変更された予定、予定への返答、といったカテゴリごとにメールで受け取るかどうかを選べます。日々の割り込みとして重いのは予定の開始前のリマインダーですが、あとから困るのはむしろこちらのカテゴリです。会議の時間が動いたのに気づかなかった、こちらの出欠が相手に伝わっていなかった、という事故は、開始前の通知を何件足しても防げません。

現実的な落とし所は、開始前のリマインダーのメールは止めて、変更と返答のメールだけ残す形です。そのうえで受信箱が重くなるようなら、Googleはカレンダーからのメールをフィルタで仕分ける方法を案内しています。承諾された定型的な招待は自動でアーカイブし、辞退や変更だけを残す、といった分け方です。1日に届く招待の本数が10通を超えるような働き方をしている人ほど、この仕分けのほうが通知の削減より効きます。

この層を整理すると、通知の代わりを探す動機そのものが変わることがあります。困っていたのは開始5分前の割り込みの数ではなく、予定が動いたことを知る経路が無かった点だった、という結論に着地する場合があるからです。

手放してよい層の見分け方

通知を減らすとき、多くの人は「重要そうなもの」を残そうとします。その基準だとほぼ全部が重要になるので減りません。基準を変えます。

鳴ったときに自分の行動が変わらない通知は、手放してよい層です。1週間前に届く通知の大半がこれにあたります。受け取った時点でできることが何もなく、当日また鳴るからです。逆に、鳴った瞬間に席を立つ、資料を開く、移動を始めるといった行動が起きる通知は残します。この基準で分けると、1つの予定に残るのはたいてい1件か2件になります。

Googleカレンダー側には、この整理を助ける設定が2つあります。1つは、参加または未定と返信した予定だけ通知を受け取るチェックボックスです。招待されただけで返事をしていない予定の通知が消えるので、他人主催の予定が多い人ほど効きます。もう1つは、終日の予定の通知がカレンダーの設定で別枠になっていることです。締切や記念日のような終日の予定は、時間指定の予定とは別の前日設定にできます。この2つを先に触ると、個別の予定を1件ずつ直す作業がかなり減ります。

なお、カレンダーごとの通知の既定を設定できるのは自分がオーナーになっているカレンダーだけです。共有されて見ているだけのカレンダーには既定を置けないので、そこに入っている予定を確実に知りたいなら、自分のカレンダー側に予定を作り直すか、通知ではない方法で拾うことになります。

通知そのものを減らす置き換え

通知を何回鳴らしても、間に合わない予定は間に合いません。鳴る回数ではなく、予定の置き方のほうに原因がある場合です。

会議と会議の間に移動が必要なのに、カレンダー上では2つの予定が接している。この形だと、10分前に鳴っても何も解決しません。移動の時間を予定として先に置いておけば、そもそも接した予定を作れなくなります。移動を予定に含める考え方は移動時間の説明にまとまっていて、ここを直すと通知への依存が一段下がります。

もう1つは、予定を入れる手間を下げることです。入力が面倒だと、予定を作らずに頭の中に置いたままにしてしまい、結果として通知が鳴りようのない用事が増えます。話し言葉と音声で予定を入れられる入力の作り方は予定の入れ方で説明されていて、思いついた時点で予定になっていれば、通知の設計より前の段階で取りこぼしが減ります。全体の操作の流れは使い方にまとまっています。

置き換えたあとに残る3つの穴

層を整理しても、仕組みとして残る穴が3つあります。先に知っておくと、また設定を疑う時間を使わずに済みます。

1つ目は、仕事用や学校用のアカウントで管理者が予定を変更した場合です。この変更については通知が届きません。カレンダーの中身だけが静かに変わります。2つ目は、スヌーズの扱いです。スヌーズはChromeでのみ使え、同じ予定に通知を複数設定している場合は最後の1件にしか表示されません。3つ目は、通知設定が完全に個人単位だという点です。自分の通知をどう変えても、同じ予定を共有している他の人の通知は変わりません。共有カレンダーの予定を「全員に確実に知らせる」ことは、通知の設定ではできない種類の仕事です。

この3つは設定で埋められないので、埋めようとせずに運用側で受けます。管理者変更のあるアカウントでは週の初めに予定を目で見る、全員に知らせたいことは予定の通知ではなく本文や別の連絡手段で送る、という形です。

置き換えの判断に使える材料

ここまでの整理を踏まえると、代わりを選ぶときに見るべき点は3つに絞れます。ブラウザを開いたままにしなくても通知が出るか、通知を出す場所と残り方をOS側で決められるか、そして移動や準備の時間を予定として扱えるか、の3つです。

カレンダーアプリごとに何ができるかは他のカレンダーとの比較に並べてあり、通知の出し方や同期の対象がアプリによって違うことが確認できます。機能の範囲そのものはできることに一覧があります。買い切りか月額かという費用の形は購入で確認でき、通知を目的に道具を増やす場合は、この費用に見合うだけの割り込みが減るかどうかで判断することになります。設定の細かい挙動について迷った点はよくある質問にまとまっています。

最後に順番だけ決めておきます。まず3日分の通知を数える、次に行動が変わらない層を消す、最後にブラウザ依存の層をOS側へ移す。この順で進めると、通知を足さずに見落としが減る側へ寄せられます。

よくある質問

Googleカレンダーのデスクトップ通知が急に出なくなったのはなぜですか?

デスクトップ通知は、ブラウザでGoogleカレンダーを開いたままにしていることが条件です。タブを閉じた、ブラウザを再起動した、別のプロファイルで作業した、といった変化で止まります。設定は変わっていないので画面上は正常に見えます。ブラウザに依存しない形で受け取りたい場合は、OSの通知として出る経路に移すことになります。

1つの予定に通知はいくつまで設定できますか?

カレンダーのAPIの仕様では、予定ごとに指定できる通知は5件までです。通知の時刻は開始の0分前から40320分前、つまり4週間前まで指定できます。カレンダーの既定と予定ごとの上書きが重なると、この上限近くまで積み上がることがあります。

SMSでの予定の通知は今も使えますか?

使えません。カレンダーのAPIが通知の方法として挙げているのは「email」と「popup」の2つだけで、SMSは選択肢に含まれていません。携帯電話のメッセージで受け取っていた運用は、メールか通知のどちらかに寄せる必要があります。

共有カレンダーの予定について、参加者全員に通知を出せますか?

出せません。通知の設定は個人のアカウントに属していて、自分の設定を変えても、同じカレンダーを見ている他の人の通知には影響しません。全員に確実に伝えたい内容は、通知ではなく予定の説明欄や別の連絡手段で送る形になります。

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