Macのカレンダー色分け|色を足す前に決める3つの軸
mac カレンダー色分けで検索する人が抱えている問題は、たいてい「色が付いていないこと」ではありません。すでにいくつか色は付いていて、それでも週表示を開いた瞬間に何がどこにあるのか分からない、という状態です。会議も移動も作業も同じ青で並んでいたり、逆に色を増やしすぎて、どの色が何だったのか自分でも思い出せなくなっていたりします。
色分けは表示の設定に見えて、実際には情報の設計です。Macで色を変える操作そのものは数クリックで終わります。難しいのは、何と何を分けるのかを1つに決めることと、決めた形が翌週も生きているようにすることです。この記事では、macOS標準のカレンダーとGoogleカレンダーで色がどこに保存されているのかを整理したうえで、分ける軸の決め方と、運用が崩れる場所を扱います。
色を足すほど読めなくなる境目がある
色分けの目的は、予定表を見た瞬間に「今日は詰まっているのか、動けるのか」を判断することです。1つずつタイトルを読まないと分からない状態なら、色は仕事をしていません。
ここで効いてくるのが、同時に区別できる色の数です。人が瞬時に見分けられるのは、隣り合っていない色で5色から7色ほどが上限で、それを超えると照合が必要になります。照合が必要になった時点で、色は凡例を覚えていないと読めない記号に変わり、目で追う速さは白黒の予定表と変わらなくなります。
もう1つの境目は、色が付いている予定の割合です。週の予定のうち8割が同じ色なら、その色は背景と同じで情報量がゼロです。逆に、全部の予定に違う色が付いていても、目立つものが無いので同じことが起きます。色が効くのは「例外が少数派のとき」で、たとえば大半が社内の作業時間で、社外の打ち合わせだけが赤い、という構成のときにいちばん強く働きます。
実務で使える目安は次の3つです。
- 使う色は4色まで。予備で1色を空けておく
- 週表示を1メートル離れて見て、区別が付くかを確かめる
- 迷ったら色を足さずに、カレンダーそのものを減らす
macOSの標準カレンダーはカレンダー単位でしか色を持たない
Macの「カレンダー」アプリで色を変えるとき、変えているのは予定の色ではなくカレンダーの色です。左のサイドバーに並ぶ「仕事」「個人」「祝日」といった単位に色が結び付いていて、その中に入った予定はすべて同じ色になります。
操作は2通りです。サイドバーのカレンダー名を右クリックして色を選ぶか、カレンダー名を選択した状態で「情報を見る」を開きます。そこに並ぶ既定の色は6色で、レッド、オレンジ、ピンク、パープル、グリーン、ブルーの順に並び、その下に「カスタムカラー…」があります。ここを開けばmacOS標準のカラーピッカーが出るので、任意の色を作れます。
重要なのは、標準のカレンダーには「この予定だけ黄色にする」という操作が無いことです。予定単位で色を変えたいなら、色の数だけカレンダーを作るのが標準アプリでの唯一の道になります。「打ち合わせ」「集中作業」「移動」という3つのカレンダーを作り、予定を作るときに入れ先を選ぶ、という形です。
カスタムカラーを使うときに1つ注意があります。彩度の低い色や明るすぎる色は、白い背景の月表示では文字が読めなくなります。色を作るときは、実際に月表示で予定名が読めるかを確認してから確定してください。画面上では見えても、印刷やスクリーン共有では潰れることがあります。
Googleカレンダー側の色は2層に分かれている
Googleカレンダーで予定を管理している場合、色は2つの層に存在します。1つはカレンダー自体の色で、Web版のマイカレンダー一覧から変更します。もう1つは予定ごとの色で、予定を開いて色を選ぶと、そのカレンダーの色を上書きします。用意されている色数は層によって違い、予定に付けられるのは11色、カレンダーに付けられるのは24色です。
ここでMacの利用者がつまずくのが、この2層のうち下の層が標準カレンダーに渡らないことです。macOSの「カレンダー」アプリはカレンダー単位の色で描画するため、Googleカレンダー側で予定ごとに付けた色は、Macの画面では反映されないまま同じ色で並びます。Webブラウザでは色分けされて見えるのにMacのアプリでは1色、という食い違いはここから生まれます。
対処は2つに1つです。予定ごとの色をあきらめてカレンダーを分けるか、予定ごとの色を読めるMac用のカレンダーアプリを使うかです。前者を選ぶ場合、カレンダーを増やす作業はブラウザからしか行えません。
重要 : 新しいカレンダーはブラウザからのみ作成できます。作成したカレンダーは、ブラウザとカレンダー アプリの両方に表示されます。 出典: support.google.com
つまり、色の設計はブラウザで一度やり切ってしまうのが早いということです。Macの画面で色を足そうとして見つからないときは、アプリ側の設定を探すのではなく、ブラウザでカレンダーを作る作業に切り替えてください。
何で分けるかを1つに決める
色分けが破綻する最大の原因は、軸が混ざることです。「仕事」「プライベート」「重要」「オンライン」が同じ画面に同居すると、社外の重要なオンライン会議をどの色に入れるかで毎回止まります。軸は1つに絞り、他の情報はタイトルの書き方や絵文字ではなく、カレンダーの並び順や通知で扱います。
主要な軸は次の4つで、向いている人が違います。
| 分ける軸 | 色の例 | 向いている人 | 弱点 |
|---|---|---|---|
| 予定の種類 | 会議、作業、移動、私用 | 予定の性質がばらけている人 | 種類が増えると色が足りない |
| 相手 | 社内、社外、家族 | 対応の重さが相手で決まる人 | 1人での作業時間が無色になる |
| 状態 | 確定、仮、要返信 | 日程調整が多い人 | 状態が変わるたび色を直す手間 |
| 案件 | 案件A、案件B、共通 | 同時に3件前後を回す人 | 案件が終わるたび作り直し |
判断の順番は単純です。1日の中でいちばん失敗しているのが「移動を忘れる」ことなら種類で分け、「返事を放置する」ことなら状態で分け、「どの案件に時間を使ったか説明できない」ことなら案件で分けます。色は問題の写し絵であって、きれいに並べるための装飾ではありません。
分けたあとは、色を使わない予定を1つ決めておくと運用が軽くなります。既定のカレンダーに入ったままの予定は無色扱いにして、あとで振り分ける置き場にします。全部の予定に色を付けようとすると、色を選ぶ手間が入力のたびに増えて、そのうち予定そのものを入れなくなります。
色が伝わらない相手と場面を先に想定する
色分けは自分の画面だけで完結しません。カレンダーを共有していれば相手にも見えますし、画面を共有した会議や、印刷した週間予定でも同じ色が使われます。
まず、色の見え方には個人差があります。赤と緑を隣り合わせで使う配色は、区別しにくい人が一定数いることが知られています。macOSにはアクセシビリティのディスプレイ設定に「色を使わずに区別」という項目があり、これを有効にしても意味が伝わるかどうかが1つの基準になります。実務上は、色だけに意味を持たせず、タイトルの先頭に短い記号や語を付けておけば足ります。「【外】打ち合わせ」のように書いておけば、色が落ちても意味は残ります。
次に、印刷とモノクロです。カレンダーを印刷すると色は濃淡に変換され、明るい黄色と白の区別はほぼ消えます。共有する予定がある人は、明度の差が付いた色を選んでください。同じ青系で3色作るような配色は、画面では成立しても紙では1色になります。
最後に、共有相手の画面です。相手が別のアプリで見ている場合、こちらの色設定が渡るとは限りません。共有カレンダーでは、相手側で色を選び直せることが多いためです。共有した相手に区別してほしい情報は、色ではなくカレンダーを分けるか、タイトルに書くのが確実です。
色分けが1週間で崩れる原因
設計は良いのに続かない、というのがこの作業でいちばん多い結末です。原因はほぼ2つに絞れます。
1つめは、新しく作る予定が既定のカレンダーに入り続けることです。招待メールから追加された予定や、他のアプリから作られた予定は、たいてい既定のカレンダーに落ちます。標準の「カレンダー」アプリでは設定の一般タブで既定のカレンダーを選べるので、いちばん頻度の高いものを既定にしておきます。すべての予定を手で振り分ける前提の設計は、忙しい週に真っ先に壊れます。
2つめは、入力の手数です。予定を作るときに、日時とタイトルに加えてカレンダーの選択が入ると、操作は1つ増えます。1日に5件入れる人なら週に25回の追加操作で、これが色分けを放棄させます。ここを軽くする方法は2つあり、既定を賢く決めておくことと、入力そのものを速くすることです。話し言葉と音声で予定を入れられる形なら、文の中に相手や場所が入っているぶん、あとから振り分ける情報も一緒に残ります。入力の流れは予定の入れ方で確認できます。
もう1つ、色を変えたのに画面が変わらないという相談があります。同期の反映には時間差があるため、変更直後に見比べても分からないことがあります。カレンダーを一度非表示にして再表示するか、アプリを開き直してから判断してください。
色分けでは直らない問題
色をどう並べ替えても解決しない不満もあります。代表的なのが、予定が詰まりすぎて動けないというものです。色分けは「何があるか」を見せますが、「入る余地があるか」は見せません。会議と会議の間に移動が入っていない予定表は、色が付いていてもきれいに詰まって見えるだけで、当日になって崩れます。移動を予定の側に持たせる考え方は移動時間で扱っています。
もう1つが、そもそも予定が入っていないケースです。決まった予定が頭の中や会話の中に留まっていて、カレンダーに書かれるのは翌日以降、という状態では、どんな配色でも実態を映しません。この場合に見るべきは表示ではなく入力までの手数で、Mac用のカレンダーアプリがそれぞれどこに力を入れているかは他のカレンダーとの比較に整理されています。扱える範囲はできることにまとまっています。
最初に変えるのは1色ぶんだけでよい
いま使っている色を全部作り直す必要はありません。最初にやることは、いちばん失敗している1種類を選んで、その予定だけを別のカレンダーに移し、他とはっきり違う色を1つ与えることです。1週間それで運用して、週表示を見た瞬間に判断できるようになったかを確かめます。効いていれば2色目を足し、効いていなければ軸が合っていないので、分ける対象を変えます。導入前の疑問はよくある質問に、料金の条件は購入にまとまっています。
よくある質問
Macの標準カレンダーで予定ごとに色を変えられますか?
標準の「カレンダー」アプリは、カレンダー単位でしか色を持ちません。予定1件だけを別の色にする操作は用意されていないため、色を分けたい数だけカレンダーを作り、予定を作るときに入れ先を選ぶ形になります。予定ごとの色が必要なら、それを読めるカレンダーアプリを使う方法があります。
GoogleカレンダーのWeb版で付けた予定の色がMacで反映されません。
Googleカレンダーの色はカレンダー単位と予定単位の2層に分かれていて、macOSの標準カレンダーはカレンダー単位の色で描画します。そのため予定ごとの色は画面に出ません。カレンダーを分ける方式に切り替えるか、予定単位の色を扱えるアプリを使ってください。
色は何色くらいまでにすべきですか?
瞬時に見分けられるのは5色から7色ほどが上限です。実務では4色までに抑え、予備を1色空けておく形が扱いやすくなります。色数を増やすより、分ける軸を1つに絞るほうが効果があります。
色分けが数日で元に戻ってしまいます。
新しい予定が既定のカレンダーに入り続けている可能性が高いです。設定の一般タブで、いちばん頻度の高いカレンダーを既定に指定してください。あわせて、予定を入れるときの操作数を減らすことも効きます。手数が増えるほど、色分けは先に放棄されます。