FantasticalのMacアプリを入れる前に見る4点

fantastical mac app で調べている段階では、たいてい2つの問いが混ざっています。Macで実際のところ何ができるのかという問いと、月額を払う対象なのかという問いです。この2つを混ぜたまま試用を始めると、画面がきれいだったという印象だけが残って、判断は先送りになります。先に動作条件と課金の境界を押さえ、最後に自分の直近1週間の使い方と突き合わせる順番にすると、数日で結論が出ます。

Macで動かすための条件と、入手までの経路

Fantasticalは開発元のFlexibitsが配布していて、Mac App Storeから無料で入手できます。Mac App Storeの表記ではmacOS 12.4以降が条件です。ここが最初の関門になる人がいます。macOS 11のままで運用しているMacでは入りません。

対応端末はMac・iPhone・iPad・Apple Watch・Apple Vision Pro・Windowsに及び、有料のFlexibits PremiumはアカウントにひもづくのでMacとiPhoneの両方に効きます。連絡先アプリのCardhopも同じ購読の範囲に含まれます。つまりMac単体で見ると割高に見える金額でも、iPhoneとApple Watchまで使うなら1端末あたりの負担は下がります。

古いMacを使っている場合は、動作条件だけで選択肢が絞られます。参考までに、メニューバー常駐のItsycalはmacOS 11以降、BusyCalはmacOS 12.4以降、Calendar 366はmacOS 14.6以降です。新しいOSを求める製品ほど、最近のmacOSの表示や通知の仕組みに寄せた作りになっている代わりに、買い替えを待っているMacでは動きません。各製品の対応OSと支払いの形をまとめて確認したい場合は他のカレンダーとの比較に一覧があります。

インストール自体は数分で終わりますが、アカウントの追加まで済ませないと空の画面が出るだけです。GoogleカレンダーやiCloudの予定を読み込む手順は次の節で扱います。

無料のままで使える範囲と、有料の内側に置かれた範囲

Fantasticalは無料で入手できて、そのまま使い続けることもできます。無料の範囲に入っているのは、予定とタスクの作成、通知、日・週・月などの表示、そしてウィジェットです。これだけでも標準のカレンダーの代わりは務まります。

有料のFlexibits Premiumの内側にあるものは、はっきりした一覧になっています。

  • 2つ目以降のカレンダーセット(仕事用と個人用の束をまとめて切り替える機能)
  • カレンダー内の天気予報
  • 予定への添付ファイル
  • メール転送からの予定作成
  • カレンダーのミラーリング
  • プッシュ同期
  • Apple Watch用アプリ
  • 会議URLの自動判別
  • 予約ページ機能のOpenings、Proposals、RSVPs

料金は個人が月額6.99ドルまたは年額56.99ドル、最大5人の家族向けが月額10.49ドルまたは年額89.99ドルです。年額にすると1か月あたりは月払いより下がりますが、1年分をまとめて払う形になります。

価格がドル建てである点も、日本から契約する場合には効いてきます。円で見た請求額は為替と支払いに使うカードの手数料で動くため、毎年同じ金額になるとは限りません。1ドル150円のときの年額56.99ドルはおよそ8,500円ですが、レートが動けばそのぶん上下します。年単位の支出として見積もるときは、この振れ幅を含めておくと後から驚かずに済みます。

この一覧を眺めて、自分が使う項目を1つ挙げられるかどうかが判断の分かれ目です。カレンダーセットと予約ページが挙がる人は有料側に価値があります。1つも挙がらないなら、無料のまま使い続けるか、Macに最初から入っているカレンダーで足りている可能性が高いです。

Macで日々効いてくるのは、入力と移動の2か所

機能一覧を眺めても実感は湧きません。1日に何度も繰り返す操作だけが体感を変えます。カレンダーの場合、それは予定を入れる操作と、予定と予定の間をどう扱うかの2つです。

話し言葉のまま予定を入れられるか

Fantasticalが長年の売りにしてきたのが自然文での入力です。「来週火曜15時から渋谷で打ち合わせ」のような1文を、日時・場所・件名に振り分けます。複雑な文でも崩れにくく作られていて、標準のカレンダーの入力欄に同じ文を打つより速く終わります。

ここは製品ごとに差が大きい部分です。文の途中に参加者や通知の指定が混ざると、振り分けを間違えるアプリもあります。判定は簡単で、自分が普段口にする言い回しをそのまま3本打ち込んでみて、修正が必要になった回数を数えれば済みます。話し言葉と音声で予定を入れられるかどうかは、1日に10件近く予定を触る人ほど効いてきます。入力の癖と、判定に使う文の作り方は予定の入れ方にまとめてあります。

移動の時間が予定として置かれるか

会議と会議の間が埋まらない原因の多くは、移動が予定として置かれていないことです。カレンダー上は14時に終わって15時に始まる形でも、実際には移動に30分かかっていて、その30分は誰の予定にも載っていません。

Fantasticalは有料側で予定ブロックの中に移動時間を示します。BusyCalは場所に応じた通知を出し、Calendar 366にも移動時間の通知があります。どの方式でも、移動を目に見える形にすると1日に入れられる件数が変わります。移動の扱い方の違いは移動時間で整理しています。

常駐する小さい窓と、本体の窓を使い分ける

Macでカレンダーを使うときの体感は、機能の数よりも「どの窓を1日に何回開くか」で決まります。ここには2つの層があります。予定を確認するだけの数秒の操作と、1週間の形を組み立てる数分の操作です。この2つを同じ窓でやろうとすると、どちらかが不便になります。

Fantasticalはメニューバーに常駐する小さい窓と、本体のウィンドウの両方を持ちます。前者は今日と明日を確認して1件足すための窓、後者は週や月を眺めて配置を直すための窓です。Itsycalのようにメニューバー側だけを担う製品もあり、その場合は組み立ての作業を標準のカレンダーなど別の窓で行うことになります。

3つ目の窓としてウィジェットがあります。Fantasticalの場合、ウィジェットは無料の範囲に入っているので、購読の判断とは切り離して試せます。macOSのウィジェットは通知センターとデスクトップの両方に置けるので、確認だけならアプリを前面に出す必要がなくなります。置き方の手順はAppleサポートに説明があります。

判断の目安は単純です。1日にカレンダーを見る回数が10回を超えるなら、常駐の窓があるかどうかで疲れ方が変わります。週に数回しか開かないなら、常駐の窓は要らず、本体の窓の見やすさだけで選んで差し支えありません。

Googleカレンダーと同期させたときに起きること

Macでカレンダーアプリを使う人の多くは、予定の本体をGoogleカレンダー側に置いています。この場合、アプリは表示と入力の窓口であり、正しいデータはサーバー側にあります。同期の仕組みを知っておくと、予定が消えたように見えたときに落ち着いて対処できます。

アカウントの追加は、macOSのシステム設定に登録したアカウントを読む方式と、アプリ内で個別に追加する方式の2通りがあります。両方で同じアカウントを登録すると、同じ予定が2つ表示されます。招待されたカレンダーと自分のカレンダーの両方を購読している場合も、同じ見え方になります。二重に見えたときは、まず購読しているカレンダーの一覧を開いて、重複がないかを確かめる手順が早いです。

反映の速さも支払いの形と結びついています。Fantasticalではプッシュ同期が有料側に置かれているため、無料のままだと取得の間隔ぶんだけ遅れます。予定を入れた直後に相手に見せる使い方をするなら、この差は無視できません。

カレンダーのやりとりに使われる形式は公開されています。

This document defines extensions to the Web Distributed Authoring and Versioning (WebDAV) protocol to specify a standard way of accessing, managing, and sharing calendaring and scheduling information based on the iCalendar format. 出典: rfc-editor.org

標準の形式が土台にあるので、アプリを乗り換えても予定そのものは残ります。アカウント側の設定で分からない点が出たときはGoogleカレンダー ヘルプに手順が置かれています。

月額を払う対象かどうかを1週間で見分ける

試用の期間を漫然と過ごすと、判断材料が集まりません。次の3つを数えるだけで、支払いの是非はほぼ決まります。

1つ目は、直近1週間で予定を新規に入れた件数です。5件未満なら、入力の速さに払う理由は薄くなります。20件を超えるなら、入力の速さと移動の扱いは毎日の負担に直結します。

2つ目は、有料側の一覧のうち実際に触った項目の数です。カレンダーセットを設定したか、予約ページのリンクを人に送ったか、添付ファイルを付けたか、メール転送で予定を作ったかを確かめます。ゼロなら払う対象は今のところありません。ここで多いのが、試用の期間中に一度だけ設定して満足し、その後は触っていないという状態です。設定した回数ではなく、直近1週間で使った回数を数えてください。

3つ目は、3年で見た金額です。年額56.99ドルを3年続けると170.97ドルになります。買い切りの製品は1回の支払いで済む代わりに、大きな更新のときに再購入を求められる場合があります。どちらが自分に合うかは、そのアプリを何年使うつもりかで変わります。支払いの形ごとの考え方は購入に整理があり、判断に迷いやすい点はよくある質問にまとめてあります。

Mac用のカレンダーを選ぶ軸は、3つに絞ってよい

比較表は行が増えるほど決められなくなります。実際に効く軸は3つです。

1つ目は入力です。予定を1件入れるのに何秒かかるか、話し言葉のまま通るか。ここが遅いアプリは、機能がいくら多くても使われなくなります。2つ目は移動です。予定の間に落ちている時間が画面に出るかどうかで、1日の詰め方が変わります。3つ目は支払いの形です。継続課金と買い切りのどちらが自分の使用年数に合うかを決めておくと、次に別の製品が話題になったときも同じ物差しで判断できます。

この3つに沿って候補を並べ直すと、選択肢は2つか3つに減ります。それぞれの製品が何をどこまで担うのかはできることに整理してあり、実際の運用の流れは使い方で追えます。まず今週入れた予定を数えることから始めると、次に何を変えればよいかが見えてきます。

よくある質問

FantasticalはMacで無料のまま使い続けられますか?

使い続けられます。無料の範囲に予定とタスクの作成、通知、日・週・月などの表示、ウィジェットが含まれます。有料のFlexibits Premiumに置かれているのは、2つ目以降のカレンダーセット、天気、添付ファイル、メール転送からの予定作成、プッシュ同期、Apple Watch用アプリ、予約ページ機能などです。

Macの動作条件はどうなっていますか?

Mac App Storeの表記ではmacOS 12.4以降です。macOS 11のままのMacでは入りません。参考までにItsycalはmacOS 11以降、BusyCalはmacOS 12.4以降、Calendar 366はmacOS 14.6以降が条件で、古いMacほど選べる候補が限られます。

料金はいくらですか?

個人向けのFlexibits Premiumが月額6.99ドルまたは年額56.99ドル、最大5人の家族向けが月額10.49ドルまたは年額89.99ドルです。購読はアカウント単位で、Mac・iPhone・iPad・Apple Watch・Apple Vision Pro・Windowsに及びます。

Googleカレンダーの予定が二重に見えるのはなぜですか?

同じアカウントをmacOSのシステム設定とアプリ内の両方で登録していると、同じ予定が2回読み込まれます。招待されたカレンダーと自分のカレンダーの両方を購読している場合も同じ見え方になります。購読中のカレンダー一覧を開いて重複を外すと解消します。

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