複数カレンダーの統合の費用|無料でできる範囲と有料の境目

複数カレンダーの統合を調べると、月額の同期サービス、買い切りのカレンダーアプリ、無料のアプリが同じ検索結果に並びます。料金表を見比べても、ある所は「カレンダー2つまで」、ある所は「1ユーザーあたり」、ある所は「買い切り」と数え方がばらばらで、結局いくら払えば自分の状況が片付くのかが見えにくくなっています。

この記事では、統合でやりたいことを3つに分け、それぞれ追加の支払いなしでどこまでできるか、どこから費用が発生するかを、2026年9月時点で各社の公式ページに出ている条件で整理します。料金の数え方の違いと、支払い先に起きた終了や買収の事実もあわせて確かめます。

費用は「見る・防ぐ・写す」のどれをしたいかで決まる

同じ「統合」でも、目的によって必要な仕組みが違い、費用のかかり方も変わります。

  • 見る:複数のアカウントの予定を、1つの画面に重ねて表示したい
  • 防ぐ:あるカレンダーに予定が入ったら、別のカレンダーでも埋まって見えるようにしたい
  • 写す:予定の中身を、別のアカウントのカレンダーに複製して残したい

見るだけなら、予定のデータは各アカウントに置いたまま、アプリが読みに行って並べるだけです。この仕組みは多くのカレンダーアプリが標準で持っており、追加の費用がかからない選択肢が複数あります。

防ぐと写すは、アカウントの外で動き続ける仕組みが要ります。自分の端末を閉じている間も、どこかのサーバーが片方の変更を見張り、もう片方に書き込み続けなければならないからです。ここに月額の料金が発生しやすくなります。

直近1か月で困った出来事を思い出すと、どれに当たるかが分かります。朝に全体を確かめられなかったなら「見る」、同僚から空いているように見えて会議を入れられたなら「防ぐ」、過去の予定を1か所に残したいなら「写す」です。

追加の支払いなしで済む組み合わせ

見る目的であれば、次の方法は2026年9月時点で追加の料金なしに使えます。

  • Macの標準のカレンダー:Google、iCloud、Exchangeなどのアカウントを追加し、1つの画面に重ねて表示できる
  • Googleカレンダーの共有:あるアカウントのカレンダーを別のアカウントに共有すれば、片方の画面で両方が見える
  • Outlook.com や Outlook on the web の購読:公開された .ics のURLを登録して、自分の予定表に重ねる
  • Notion Calendar:公式ページに「Get Notion Calendar free」とあり、Google、Outlook、iCloudのカレンダーに対応し、Mac、Windows、iOS、Androidのアプリがある

ただし、それぞれに無料ならではの制約というより、仕組み上の制約があります。共有は相手側に権限を渡す操作で、仕事のアカウントでは管理者が外部への共有を止めていることがあります。購読は更新が遅く、Microsoftのサポートページは Outlook on the web で約6時間ごと、場合によっては24時間を超えるとしています。

ファイルでの書き出しと読み込みも無料ですが、統合の代わりにはなりません。

読み込んだ予定は、2 つのアカウント間で同期されるわけではありません。カレンダーを同期する場合は、別のアカウントと自分のカレンダーを共有します。 出典: support.google.com

読み込みは、ある時点の写しを作るだけです。写す目的のうち「過去の分を一度だけ残したい」なら足りますが、これから入る予定は反映されません。

無料枠の境目はサービスごとにずれている

防ぐ目的や、手元のアプリの便利な機能に踏み込むと、無料で使える範囲に境目が出てきます。境目の位置はサービスごとに違います。

Reclaim.ai の無料プラン Lite は、つなげるカレンダーが2つ、カレンダー同期の設定が1本までです。対象はGoogleとOutlookのカレンダーで、2つのアカウントの間で埋まりを移すだけなら無料の範囲に収まります。3つ目のアカウントを足すと有料プランの範囲になります。

Fantastical は無料版でも既存のカレンダーをつないで使えますが、料金ページの機能表では、カレンダーのミラーリングの範囲が無料版で2週間、有料版で6か月と分かれています。端末間の変更をすぐに反映するプッシュ同期は、有料版の機能として載っています。

OneCal、CalendarBridge、Morgen は、無料で使い続けるプランを料金ページに載せていません。いずれも試用期間があり、OneCal は14日間でカード登録不要、CalendarBridge もカード登録なしで試用を始められ、Morgen は14日間の試用と30日間の返金保証を掲げています。

アカウントの組み合わせ別に、費用が出る地点

同じ「2つをつなぐ」でも、アカウントの組み合わせによって、無料で届く範囲が変わります。

個人のGoogleアカウントが2つなら、見る目的は共有で足ります。防ぐ目的も、Reclaim.ai の Lite の範囲に収まります。費用が出るのは、3つ目のアカウントが加わったときか、同期以外の機能を求めたときです。

会社のMicrosoft 365と個人のGoogleなら、Microsoftの仕組みで無料のまま進められる部分があります。Microsoftのサポートページによると、Outlook on the web では、仕事や学校のアカウントに Outlook.com かGoogleのアカウントを1つつなぎ、その個人の予定を日程調整する相手に見せる空き時間に含められます。個人のアカウントが2つ以上ある場合は、この方法の範囲を超えます。

iCloudが入ると、選べる先が狭まります。Reclaim.ai の対応はGoogleとOutlookで、iCloudは対象に入っていません。OneCal と CalendarBridge は公式サイトでiCloudへの対応を明記しており、Notion Calendar もiCloudをアプリ用パスワードでつなぐ形で対応しています。iCloudを含めて防ぐ目的を満たしたいなら、有料の同期サービスの試用から始めることになります。

家族で予定を持ち寄る場合は、人数の数え方に注意します。Fantastical の Family は最大5人までで、年払いの場合は月1,167円と料金ページに出ています。1人ずつ個別に契約するより安くなるかは、実際に使う人数で計算します。

有料の料金は数え方が3種類ある

2026年9月時点で公式の料金ページに出ている、最も安いプランと上位のプランは次のとおりです。

サービス 数え方 主な料金 含まれる数
OneCal ユーザーごと、年払い Starter 年60ドル、Essential 年120ドル、Premium 年300ドル カレンダー2つ、5つ、50個
CalendarBridge 利用者ごと、月払いと年払い Basic 月5ドル(年払いは月4ドル)、Premium 月10ドル(同8ドル)、Pro 月40ドル(同32ドル) カレンダー2つ、5つ、8つ
Reclaim.ai 席ごと Starter 月12ドル(年払いは月10ドル)、Business 月18ドル(同15ドル) 同期の設定3本、無制限
Morgen 利用者ごと Pro 月30ドル(年払いは月15ドル) カレンダーの連携は無制限
Fantastical 利用者ごと Individual 月1,000円(年払いは月834円) 無料版の機能に上乗せ
BusyCal 買い切り 49.99ドル 購入から18か月の更新を含む

1つ目の数え方は、つなげるカレンダーの数で段階が上がる形です。OneCal と CalendarBridge がこれに当たり、つなぐカレンダーが2つから3つに増えた時点で上のプランになります。両社とも料金ページの単位は「Calendars」で、アカウントの数とは書かれていません。仕事のアカウントに部署の共有カレンダーが複数ある人は、プランを選ぶ前に、何を1つと数えるのかを試用の画面で確かめます。

2つ目は、使う人の数で数える形です。Reclaim.ai、Morgen、Fantastical がこれに当たり、カレンダーの数が増えても1人分の料金は変わりません。そのかわり、同期以外の機能(予定の自動配置や日程調整のページなど)の料金が含まれています。

3つ目は買い切りです。BusyCal の説明ページによると、ライセンスは永続で、購入から18か月の無料アップデートを含み、更新は現在39.99ドルです。更新しなくても、手元の版を使い続けられます。同じ登録コードで、家族のMacを含む自分のMacすべてに入れられるとしています。

年払いで3年使った場合の支払いを単純に足すと、OneCal の Starter は180ドル、CalendarBridge の Basic は144ドル、Morgen の Pro は540ドルです。ただし含まれる機能が違うため、金額の差だけで比べることはできません。

支払い先に起きた変化も費用のうちに入る

月額の仕組みに依存するときは、料金そのものより、支払い先が続くかどうかが大きな費用になることがあります。仕組みが止まれば、置き換え先を探し、設定をやり直す手間がかかるからです。2026年9月時点で確かめられた事実は次のとおりです。

  • Clockwise:公式サイトで、2026年3月27日から製品を提供しないと告知していた
  • Reclaim.ai:2024年8月に、Dropboxに加わったことを自社のブログで公表した。料金ページは現在も独立したサービスとして掲載されている
  • Notion Calendar:2024年1月17日に、それまでの Cron から現在の名前に変わったことを公表している

買い切りのアプリは、開発元が更新をやめても手元の版は動き続けます。一方で、GoogleやAppleの側の仕組みが変わったときに追従する更新が来なくなる可能性は残ります。月額と買い切りのどちらが安いかは、使う年数と、更新を受け続けたいかどうかで変わります。

払う前に無料で確かめられること

支払いを決める前に、次の3つを無料のうちに確かめると、プラン選びの失敗が減ります。

  • つなぎたいカレンダーを数える。アカウントの数ではなく、予定表の数で書き出す
  • 目的が「見る」だけなら、Macの標準のカレンダーやGoogleの共有で1週間過ごしてみる
  • 「防ぐ」が必要なら、カード登録の要らない試用で、自分のアカウントの組み合わせが実際につながるかを見る

3つ目は特に大事です。仕事のアカウントでは、組織の管理者が外部アプリの接続を許可していないと、有料プランに入っても接続そのものができません。試用の段階で接続まで通るかを見れば、払ったあとで使えないという事態を避けられます。

年払いにするかどうかも、試用のあとで決めます。年払いの割引は、CalendarBridge と Reclaim.ai が20%、OneCal が「2か月分無料」、Morgen の Pro は月払いと比べて50%安いと料金ページに出ています。割引が大きいほど、途中で使わなくなったときに残る支払いも大きくなるため、最初の数か月は月払いで使い方を固めるという選び方もあります。

費用をかけても残る作業

統合にお金を払うと、予定が1つの画面に揃い、埋まりも正しく見えるようになります。それでも、揃った予定をどう並べて1日を回すかは、道具を替えても自分で判断する作業として残ります。会議の間に移動が入る日や、別々のカレンダーに入っていた予定が連続する日は、統合して初めて見えてくるからです。

手元のカレンダーアプリで何ができるかは、できることに機能ごとの説明があります。主なカレンダーアプリの対応アカウントや料金の形は他のカレンダーとの比較で並べており、買い切りか月額かの条件は購入のページで確かめられます。支払い前によく出る疑問はよくある質問にまとめています。まず予定表の数を書き出し、目的が「見る」「防ぐ」「写す」のどれかを決めてから料金表を見ると、払う必要があるかどうかが先に分かります。

よくある質問

複数のGoogleアカウントのカレンダーを1つの画面で見るのに、お金はかかりますか?

見るだけなら、追加の料金なしでできます。Googleカレンダーの共有で片方のアカウントにもう片方を表示する方法や、Macの標準のカレンダーに両方のアカウントを追加する方法があります。費用が発生しやすいのは、片方に入った予定を別のカレンダーでも埋まって見せる同期を、端末を閉じている間も動かしたい場合です。

無料で二重予約を防ぐ方法はありますか?

2026年9月時点では、Reclaim.ai の無料プラン Lite で、つなげるカレンダー2つ、同期の設定1本までを使えます。対象はGoogleとOutlookのカレンダーです。3つ以上のアカウントをつなぐ場合や、iCloudを含む場合は、有料のサービスか別の方法を検討することになります。

同期サービスの「カレンダー2つまで」は、アカウント2つという意味ですか?

そうとは限りません。OneCal と CalendarBridge の料金ページは単位を「Calendars」としており、アカウントの数とは書いていません。1つのアカウントに仕事用と部署の共有カレンダーが入っている場合にどう数えるかは、カード登録の要らない試用で実際につないで確かめるのが確実です。

月額のサービスと買い切りのアプリは、どちらが安くなりますか?

使う年数と、更新を受け続けたいかで変わります。たとえば BusyCal は49.99ドルの買い切りで18か月の更新を含み、更新は39.99ドルです。一方、OneCal の Starter は年60ドルで、3年で180ドルになります。機能の範囲が違うため、目的に必要な機能が含まれているかを先に確かめてから金額を比べます。

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